山田裕貴が血まみれで泣きじゃくる うつろな表情や覗き見る意味深カットなど映画『夜、鳥たちが啼く』から新場面写真5点を解禁
山田裕貴 『夜、鳥たちが啼く』 (C)2022 クロックワークス
12月9日(金)公開の映画『夜、鳥たちが啼く』から、新たな場面写真5点が解禁された。
『夜、鳥たちが啼く』は、作家・佐藤泰志氏が関東近郊を舞台に描いた同名短編小説(所収「⼤きなハードルと⼩さなハードル」河出⽂庫刊)を映画化した作品。『そこのみにて光輝く』『オーバー・フェンス』などの高田亮氏が脚本、『愛なのに』『女子高生に殺されたい』などの城定秀夫監督がメガホンをとった作品だ。内に秘めた破壊衝動と葛藤する売れない小説家の主人公・慎一を演じるのは『東京リベンジャーズ』『燃えよ剣』『余命10年』などの山田裕貴。離婚を機に息子とともに慎一のもとに身を寄せるヒロイン・裕子を、松本まりかが演じている。
若くして小説家デビューするも、その後は鳴かず飛ばず、同棲中だった恋人にも去られ、鬱屈とした日々を送る慎一(山田裕貴)。そんな彼のもとに、友人の元妻、裕子(松本まりか)が、幼い息子アキラを連れて引っ越してくる。慎一が恋人と暮らしていた一軒家を、離婚して行き場を失った2人に提供し、自身は離れのプレハブで寝起きするという、いびつな「半同居」生活。自分自身への苛立ちから身勝手に他者を傷つけてきた慎一は、そんな自らの無様な姿を、夜ごと終わりのない物語へと綴ってゆく。書いては止まり、原稿を破り捨て、また書き始める。それはまるで自傷行為のようでもあった。一方の裕子はアキラが眠りにつくと、行きずりの出会いを求めて夜の街へと出かけてゆく。親として人として強くあらねばと言う思いと、埋めがたい孤独との間でバランスを保とうと彼女もまた苦しんでいた。そして、父親に去られ深く傷ついたアキラは唯一母親以外の身近な存在となった慎一を慕い始める。慎一と裕子はお互い深入りしないよう距離を保ちながら、3人で過ごす表面的には穏やかな日々を重ねてゆく。だが2人とも、未だ前に進む一歩を踏み出せずにいた。
(C)2022 クロックワークス
(C)2022 クロックワークス
新たに解禁されたのは、山田裕貴演じる主人公・慎一の姿を捉えたカット5点。慎一が元恋人とのトラブルを抱え、疑心暗鬼にかられて血まみれで泣きじゃくる姿を収めたもののほか、ビール瓶を抱えて虚ろな表情で座り込む場面、夜な夜な執筆活動に励む様子や、松本まりか演じる裕子をカーテンの隙間から覗く意味深なものまで、様々なシーンが切り取られている。
(C)2022 クロックワークス
(C)2022 クロックワークス
山田は、慎一を演じるにあたり、「喜怒哀楽だけじゃなく、間とか表情の機微が重要になる作品だと思っています。芝居の中での感情を逃さず、人が思っていることはひとつだけじゃないという事も踏まえて、細かく丁寧に演じていきたいですね」とコメント。さらに、完成した作品を観て、「こんな細やかで、繊細でそして緻密な人間の本当の温度や、間、呼吸、音を感じることができ、『こんなお芝居がやりたかったんだ‼️』と何度も叫びました」と心境を明かしている。
『夜、鳥たちが啼く』は12月9日(金)新宿ピカデリーほか全国公開。