大塚明夫が紐解く、ガウェイン卿と緑の騎士、アーサー王の世界 映画『グリーン・ナイト』5つのパートからなる解説動画を公開
大塚明夫
11月25日(金)公開の映画『グリーン・ナイト』から、2種の解説動画が到着した。
『グリーン・ナイト』は、J・R・R・トールキン(『指輪物語』など)が現代英語に翻訳し、広く親しまれてきた作者不明の14世紀の叙事詩『サー・ガウェインと緑の騎士』を原典とした映画。デヴィッド・ロウリー監督(『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』)が脚色し、メガホンをとって映像化したものだ。
本作で描かれるのは、アーサー王の円卓の騎士の一人として知られる、ガウェインの物語。アーサー王の甥として、恵まれた環境で怠惰な日々をおくるサー・ガウェインは、まだ正式な騎士ではなく、人々に語れる英雄譚もない。そんな彼がクリスマスの日に、異様な風貌の“緑の騎士”から恐ろしい首切りゲームを提案される。その日から呪いと厳しい試練が始まった。気が触れた盗賊、さまよう巨人、言葉を話すキツネなど、生きている者、死んでいる者、そして人間ですらない者たちが次々に現れ、ガウェインの旅路を導いてゆく。
映画『グリーン・ナイト』 (C)2021 Green Knight Productions LLC. All Rights Reserved
主人公・ガウェインを演じるのは『スラムドッグ$ミリオネア』や『LION/ライオン〜25年目のただいま〜』などで知られるデヴ・パテル。また、『リリーのすべて』でアカデミー賞助演女優賞に輝いたアリシア・ヴィキャンデルが、一人二役で共演。そのほか、ジョエル・エドガートン、ショーン・ハリス、バリー・コーガンらがキャストに名を連ねている。また、製作には、『ミッドサマー』や『ライトハウス』などのA24が参加している。
公開された動画は、映画『グリーン・ナイト』や、本作のもととなった叙事詩『サー・ガウェインと緑の騎士』の世界を様々な角度から紐解いたもの。日本語版では、デンゼル・ワシントン、ニコラス・ケイジ、スティーヴン・セガールらの洋画吹替を担当し、本作と一部共通した世界観を持つ『Fate/Grand Order』ではアレクサンドロス三世の声も担当する声優・大塚明夫がナレーションをつとめている。また、字幕版解説動画では、本作で緑の騎士を演じ、『ハリー・ポッター』シリーズのアミカス・ カロー役などでも知られるラルフ・アイネソンがナレーションを担当している。
解説動画では、映画『グリーン・ナイト』と『サー・ガウェインと緑の騎士』を、「起源」「伝説」「英雄」「家系」「旅」の5パートに分けて約190秒で紐解く。広い文化圏に影響を与えた『緑の騎士』の「起源」をたどるパートでは、翻訳を手がけたJ・R・R・トールキンの「中世を振り返るカラフルなガラス窓」との評や、1731年の原本が映し出される。「伝説」のパートでは、アーサー王の宮殿に突如現れた緑の騎士が危険なゲームを持ちかける本編シーンをふんだんに使用し、「緑の騎士は敬意の象徴」と紹介。「英雄」のパートでは、まだ英雄譚をもたないガウェインのキャラクターの位置づけや、この物語がポップカルチャーや数々のキャラクターに与えてきた影響などに触れられている。「家系」のパートでは、アーサー王や女王グィネヴィア、王の異父妹であるガウェインの母など、主人公をとりまくキャメロット王国の人々を紹介。「旅」のパートでは、ガウェインが臨む過酷な旅路を通して現代にも通じる教訓を伝えている。
『グリーン・ナイト』11月25日(金)TOHOシネマズ シャンテ ほか全国ロードショー。