金森穣×東京バレエ団が贈る、日本発のグランド・バレエ『かぐや姫』第2幕 上野の森バレエホリデイに登場

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2023.1.27
『かぐや姫』

『かぐや姫』

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2023年4月東京文化会館にて、東京バレエ団金森穣『かぐや姫』第2幕が世界初演される。

東京バレエ団が日本を代表する振付家、金森穣とともに世界を視野にいれて着手した新作グランド・バレエ『かぐや姫』。

金森穣 photo_Shoko Matsuhashi

金森穣 photo_Shoko Matsuhashi

その第1幕は2021年11月に初演。金森が自らの創作活動を通じて得た革新的な創作の方法論とバレエの伝統的なスタイルを融合させながら、クロード・ドビュッシーの楽曲と日本の伝承文学の世界観をみごとに重ねた、新しい物語バレエが誕生し話題を呼んだ。

今回上演される『かぐや姫』第2幕の舞台は、都を統べる帝を中心に大臣や女官たちがひしめく宮廷。欲に目がくらんだ育ての親の翁によって都に連れてこられ孤独を深めるかぐや姫と、月の引力が人々に影響を及ぼすように、彼女によって翻弄される宮廷の様が迫力の群舞を交えて描く。

 『かぐや姫』第2幕リハーサルより photo_Shoko Matsuhashi

『かぐや姫』第2幕リハーサルより photo_Shoko Matsuhashi

 『かぐや姫』第2幕リハーサルより photo_Shoko Matsuhashi

『かぐや姫』第2幕リハーサルより photo_Shoko Matsuhashi

音楽とダンスの力を最大限に発揮させるため、美術・衣裳は第1幕からより抽象的な表現へと刷新。2023年秋の全編完結に向けてドラマが大きく盛り上がりながら、観客を物語の核心へと導く。

同時上演は、ミュージカル『ウエストサイド・ストーリー』で有名なジェローム・ロビンズがショパンのピアノ曲にのせて夜会の3組のカップルを描く、都会の粋を極めた『イン・ザ・ナイト』と、ハンブルク・バレエ団を率いるジョン・ ノイマイヤーが、哀調を帯びたドヴォルザークの名曲を使って表現するみずみずしい抒情と躍動の世界『スプリング・アンド・フォール』。

『イン・ザ・ナイト』 Photo_Kiyonori Hasegawa

『イン・ザ・ナイト』 Photo_Kiyonori Hasegawa

『スプリング・アンド・フォール』 Photo_Kiyonori Hasegawa

『スプリング・アンド・フォール』 Photo_Kiyonori Hasegawa

ゴールデンウイークの「上野の森バレエホリデイ」で、音楽と舞踊のめくるめく傑作コラボレーションを心ゆくまで楽しみたい。

公演情報

『かぐや姫』第2幕 世界初演 Kaguyahime
 
演出振付:金森穣
音楽:クロード・ドビュッシー
衣裳デザイン:廣川玉枝(SOMA DESIGN)
美術:近藤正樹
映像:遠藤龍
照明:伊藤雅一(RYU)、金森穣
演出助手:井関佐和子
衣裳製作:武田園子(Veronique)
 
[主な配役]
かぐや姫:秋山瑛(28日、30日) / 足立真里亜(29日)
道児:柄本弾(28日、30日) / 秋元康臣(29日)
翁:木村和夫
影姫:沖香菜子(28日、30日) / 金子仁美(29日)
帝:大塚卓(28日、30日) / 池本祥真(29日)
※表記の出演者と出演日は2022年12月15日現在の予定です。
 
日本最古の物語文学「かぐや姫」(竹取物語)をもとに、振付家金森穣がドビュッシーの音楽を使って独自に構想した物語バレエ。村の翁に拾われ伸び伸びと育ったかぐや姫は、初恋の道児(どうじ)と引き裂かれ宮廷に連れて行かれる。第2幕では帝やその正室の影姫、大臣ら宮廷人たちに囲まれ孤独を深めるかぐや姫と彼らとの葛藤が、迫力の群舞を交えて展開する。
 
●NBS News Web Magazine
東京バレエ団「かぐや姫」第2幕公開リハーサル・レポート
2023年4月初演!金森穣、「かぐや姫」(第2幕)のクリエーションを語る
東京バレエ団×金森穣「かぐや姫」(2023年4月初演)第2幕リハーサル・レポート
 
『イン・ザ・ナイト』In the Night
 
振付:ジェローム・ロビンズ
音楽:フレデリック・ショパン
[出演]
本作品は1月に行われるリハーサルで配役が決定します。
配役は決まり次第NBSのホームページで発表いたします。
 
ミュージカル「ウエストサイド・ストーリー」でも知られる振付家ジェローム・ロビンズが、ショパンのノクターンを中心としたピアノ曲に振付けたロマンティックで詩情漂う名作。豪華な夜会服に身を包んだ3組のカップルが、星空の下、それぞれの関係性や恋模様を匂わせながら洗練されたダンスを繰り広げる。
 
『スプリング・アンド・フォール』Spring and Fall
 
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:アントニン・ドヴォルザーク
[出演]
本作品は3月に行われるリハーサルで配役が決定します。配役は決まり次第NBSのホームページで発表いたします。
 
アントニン・ドヴォルザークの哀調を帯びた流麗な名曲「弦楽セレナーデ」にのせ、7人の女性ダンサーと10人の男性ダンサーによって、甘美な抒情やみずみずしい躍動美の世界が織りなされる。題名は英国の詩人ホプキンズの詩作から借用され、ダンスは多義的でメタフィジカルな世界へと展開される。
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