吉岡里帆が主演、安田顕と初共演するドラマ『神の手』 2023年春放送が決定
左から、吉岡里帆、安田顕 ドラマ『神の手』 (C)望月諒子/集英社・テレビ東京
ドラマ『神の手』が2023年春にテレビ東京ほかで放送されることがわかった。
『神の手』は、望月諒子氏の同名小説をドラマ化するもの。主人公のフリージャーナリスト・木部美智子が、小説の‟盗作疑惑“から巻き起こる事件に挑むミステリー作品だ。主演をつとめるのは、吉岡里帆。吉岡は、元新聞記者で、事件の裏側にある人間の本質を追求するためフリーになったジャーナリスト・木部美智子を演じる。共演は、演劇ユニット・TEAM NACSのメンバーとしても知られる安田顕。安田は、どこか闇を感じさせる『新文芸』の編集長・三村幸造を演じる。なお、吉岡と安田は、本作で初共演を果たすとのこと。
「新世紀文学賞」授賞式に出席したジャーナリスト・木部美智子(吉岡里帆)は、『週刊フロンティア』編集長・真鍋竹次郎から、受賞作の本郷素子『花の人』に盗作疑惑があると聞く。だがゴシップに興味がない美智子は、そんな噂よりも、素子を見て冷たい笑いを浮かべる『新文芸』編集長・三村幸造(安田顕)が気になっていた。翌日、担当編集者の中川春樹と打ち合わせ中、美智子は真鍋に盗作の取材を依頼されるが、3年前に起きた「静岡児童連続誘拐事件」の件で忙しいと拒否する。いまだ1人の子供が行方不明のまま未解決の事件で、美智子は今も真相を追い続けていた。一方、三村のもとには静岡の心療内科医・広瀬達也から不可解な問い合わせが来ていた。患者の高岡真紀が「自分は小説家で三村をよく知っている」と言い始めたという。三村にまったく覚えはなかったが、ペンネームを聞いて愕然とする。かつて担当した作家志望の女性で、その後失踪した“来生恭子”と同じだったからだ。その直後に訪ねてきた真紀は、その身なりや口ぐせまで恭子と一緒だった。そして、時を同じくして盗作疑惑を追っていた美智子の元同僚が謎の死を遂げるゴシップネタと見られた盗作疑惑は、やがて出版業界を揺るがす一大事件へと発展していく。
吉岡、安田、原作者・望月氏のコメントは以下のとおり。
吉岡里帆(木部美智子 役)
「神の手」を初めて読んだ時、やるせない気持ちと切なさで胸が痛くなりました。
文学界を舞台に描かれる今作で、私が演じる主人公は孤高な捜査を続けるフリージャーナリストとして奮闘しています。
文字に起こすことに取り憑かれた人の執念のような作品です。
今まであまり触れてこなかったジャンルでもあるので、私自身新鮮な気持ちと挑戦する気持ちを大切に良質な作品を目指して絶賛撮影中です。ぜひお楽しみに!
安田顕(三村幸造 役)
読み応えのある脚本で、事件の顛末は一体どうなるのだろうと、惹き込まれながら読み進めました。
重要な役柄を与えていただき、ありがとうございます。
吉岡里帆さんはじめ、キャストの皆さま、撮影現場の皆さまにお会いできるのが楽しみです。
幅広い世代に楽しんでいただけるミステリー、サスペンスドラマです。ご期待ください。
望月諒子(『神の手』原作者)
このたびわたしのデビュー作をドラマにしていただくことになり、たいへん光栄です。記者木部美智子の本シリーズも六作になりますが、その第一作目であるこの作品は電子文庫でのスタートでした。それが 20 年余の時を経てテレビドラマになることに感慨深い思いがいたします。
「深淵を見つめるときは、深淵もまたこちらを見つめている」と、ニーチェの言葉を借りて解説に書いていただいたような「得体の知れない熱」を持つ作品は、いまでは到底書けないだろうと思います。この作品に光を当てて下さいました関係者皆様に深く感謝いたします。
最後になりましたが、豪華な役者の方々に小説世界を再現されますのを大変楽しみにしています。
どうぞみなさまに楽しんでいただけますように。