寛一郎主演 舞台『カスパー』開幕 オフィシャル写真・コメントが到着「最初で最後の舞台と思って臨んでいます」
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(写真左より)ウィル・タケット、寛一郎、首藤康之
2023年3月19日(日)より東京芸術劇場シアターイーストにて、舞台『カスパー』が開幕する。初日公演に先駆けて、3月18日(土)に公開稽古及び囲み取材が開催され、出演者コメントと写真が到着した。
寛一郎(カスパー役)コメント
寛一郎
この日までやれることはやったのかなとは思います。そしてこの一か月間、本当に皆さんに助けられ、恵まれた環境の中で、やっと明日の初日を迎えられるという気持ちでいます。
「カスパー」という作品に惚れ込んだから、今までやるつもりがなかった舞台の仕事を受けました。この戯曲は言葉を大事に扱っていて、僕らが普遍的に使っている“言葉“というものの本当の意味を、ちゃんと理解したうえで僕らは言葉を使っているのか、ということも含めてこの舞台を、今これをやりたいという僕自身の思いがあり、自分の意気込みということで「最初で最後」の舞台と思って臨んでいます、ネガティブな意味ではなく。映像にはある程度の瞬発力が必要なんですけど、舞台は持続性と持久性と自分を客観視しながら常にやらなきゃいけないという戸惑いと違和感が最初はありました。(演出の)ウィルさんには愛のある教鞭をとって頂いて…。稽古場では「なにくそ!」と思いながらやっていました(笑)
首藤康之(プロンプター役)コメント
首藤康之
とても難しいお芝居であり脚本なので、最初は、本を理解する前にはすごく時間がかかりましたが、日々の稽古を重ねて、すべてを理解しているかどうか、不足している部分もあるかもしれません。でもこれから本番が始まって学ぶことも出てくるなと思いながら、とにかく稽古したことを出していきたいと思います。この作品の魅力は、皆さんストーリーをご存知かもしれないですが、16年間牢獄に閉じ込められて社会から遮断されて生活を送っている中で、そこから一つずつ「言葉や様々な社会のルールや秩序」を学んでいくという話です。そこで我々が、カスパー自身が何を思い考え、何を見ていたかという物語だと思うんです。今の時代と無理やり結びつけるつもりはないのですが、今の情報過多な社会の中で生きている僕たちにとっては、とても必要なテーマを投げかけられるという話で、僕はこれを読んだ時「皆、一回カスパーに戻らないといけないな」と思いました。そんなところを観に来ていただける方にも、考えていただけたら嬉しいなと思っています。自分のプロンプターという役は、カスパーに力や言葉、それを含めた通常社会のルールや秩序などを調教していく役目です。ちなみに、バレエを披露するシーンは、ありません(笑)
ウィル・タケット(演出)
ウィル・タケット
日本の素晴らしいスタッフとキャストに恵まれた作品で、稽古場に入ってから苦労はありませんでした。英国で一人で台本に向き合っている時が最も苦しい時間でした(笑)。(本作が初舞台となる寛一郎さんについて)本当にかわいそうです、初舞台が僕と一緒で本当に申し訳ない(笑) 彼には素晴らしい芝居をしていただいております。多分、映像に早く戻りたいと思われているかもしれないですけど、また舞台やってほしいです。もう戻ってはだめですよ(笑)
この芝居自体は、「自分たちが、なぜ人間であるか」ということであったり、「なぜ人間が社会に入れるか、社会でやっていけるか」ということを問いかけることが本質的なテーマとなっています。
言葉は、お互いに攻撃し合うことに使ったりしますし、お互いに励まし合ったりすることにも使うこともある。今の社会ではツイッターやSNSで、「言葉の選択」に気をつけながら生きています。そういう部分は、共通していると思います。メディアで言葉を使うことで、言葉の使い方よってはいろんな影響を与えるので。舞台の難しさは、撮り直しがきかないことですが、良い点は、カメラの前にずっといなければならないということがないことです。舞台は、映像とは違う自由さがあります。それは、お客さんの反応だったり、劇場のお客さんとの気持ちの交換だったり、70数分間、同じ時間を皆さんと共感できる。役者がお客さんに届けて、逆に、お客さんからも役者はもらうことができる。だから、寛一郎さんは、演劇(舞台)をもっとやった方がいいですよ。もし再演があれば、ぜひ。
撮影:阿部章仁
撮影:阿部章仁
撮影:阿部章仁
撮影:阿部章仁
撮影:阿部章仁
撮影:阿部章仁
公演情報
U25
※U25
プロンプター 首藤康之
下総源太朗
萩原亮介
カスパーの分身たち
高桑晶子(大駱駝艦)
小田直哉(大駱駝艦)
坂詰健太(大駱駝艦)
荒井啓汰(大駱駝艦)