指原莉乃プロデュースのアイドルグループ=LOVE、2023年最初の最新シングルリリースを前に想いを訊く
=LOVE
指原莉乃がプロデュースするアイドルグループ=LOVE(イコールラブ)。これまでにリリースされた12作のシングルは全てオリコン・週間ランキングトップ10入りを果たし、2021年5月にリリースしたファーストアルバム『全部、内緒。』ではオリコン週間アルバムランキング初登場1位を獲得。さらに2022年9月には東京・国立代々木競技場 第一体育館にて、過去最大規模となる約2万人を動員し、間違いなく今最も勢いに乗っているアイドルの一組だ。そんな=LOVEが2月22日(水)に2023年最初の最新シングルとなる13thシングル「この空がトリガー」をリリース、SPICEインタビュー初登場となる今回は大谷映美里、音嶋莉沙、齋藤樹愛羅、佐々木舞香、髙松瞳、諸橋沙夏、山本杏奈の6名に今の想いを語ってもらった。
──=LOVEは昨年9月にデビュー5周年という大きな節目のタイミングを迎えました。大会場でのライブも続き、外から見ていると順調に見えましたが、皆さんにとって2022年はどんな1年でしたか?
髙松:去年は11枚目シングル『あの子コンプレックス』以降、状況が少しずつ変わってきた印象があります。
山本:大きなライブも実施させていただいたり、テレビの歌番組にも出演させていただく機会が増えて、ひとつレベルアップできた1年だったんじゃないかなと思います。
樹愛羅:歌番組に出たあとも、ファンの方々がTwitterで話題にしてくれるおかげでトレンド入りすることも増えたので、それは素直にうれしいですね。
大谷:「あの子コンプレックス」という曲を通じて、私も友達から「仲のいい子が=LOVE(以下、イコラブ)好きなんだよね」って言われる機会も増えましたし、実際イベントに来てくださる方の中にも「この歌番組から好きになりました」と言ってくださる、初めましての方が増えました。それだけ露出が増えていくことによって、いろんな方に知っていただけるチャンスにつながっているんだなと実感しています。
音嶋:「あの子コンプレックス」に関しては、『THE FIRST TAKE』というYouTubeチャンネルでメンバー3人(佐々木舞香、野口衣織、諸橋沙夏)が歌ってくれたことで、そこからイコラブを知ってくださったという方もいらっしゃって。それこそ、『THE FIRST TAKE』を通じて音楽番組を観てくれた方もいて、私の地元・福岡の友達も「観たよ!」とすごく喜んでくれました。そういった意味でも、去年は充実した1年だった気がします。
諸橋沙夏
──今話題に上がった『THE FIRST TAKE』、拝見しましたが本当に素晴らしかったです。
佐々木・諸橋:ありがとうございます。
──普段とは異なるシチュエーションで、プレッシャーも大きかったと思います。おふたりにとってあの経験はいかがでしたか?
諸橋:私はカメラの前に立つまではすごく緊張していたんですけど、本番では「わ、『THE FIRST TAKE』を今撮ってる!」みたいにすごく楽しくなっちゃって(笑)。なにより舞香と衣織が一緒にいてくれて安心しましたし、楽しく歌うことができました。
佐々木:私もすごく緊張していたんですが、私は主旋律中心でハモリがなかったぶん、2人よりは普段どおりにできたのかなと思いました。ただ、ライブ会場で披露するときにお客さんの熱気でなんとかできていた部分が、カメラの前で浮き彫りになってしまうんじゃないかと心配でした。でも、一発勝負で失敗しないようしっかり練習してから臨めたので、練習の成果が発揮できてホッとしました。
山本杏奈
──そういう充実の1年を経て、2023年は齊藤なぎささんの卒業からスタート。1月末からは新体制で初の全国ツアーも始まり、それに続く形で今回の13thシングル『この空がトリガー』が発売されます。まずは表題曲について伺いたいのですが、「この空がトリガー」を初めて聴いたときにどういう印象を持ちましたか?
山本:最初は「明るく元気な王道アイドルソングが久しぶりに来た!」と思ったんですけど、歌詞をじっくり読み込むと叶わない恋の切ない物語で。イコラブの曲ってあまり実らない恋を歌うことが多いので、イコラブの陰の部分と、でも元気で明るい部分が歌詞と楽曲とでしっかり表現できるんじゃないかなと思いました。
大谷:曲をいただいたときはいつもみんなで一緒に聴くんですけど、最初は久々の王道アイドルソングでイコラブらしさが大いに出せるんじゃないかなと、うれしくなりました。でも、歌詞はちょっとウルっとするぐらい切ないんだけど、ちゃんと読み解くには一回聞いただけでは難しくて。それまでは普通の片思いだと思っていたんですけど、ラストサビに〈君と2人で あの日会ったこと 言わないから 想っていたい〉という歌詞があることで、自分の中で「これってどういうことなんだろう?」と疑問が生まれてしまったんです。なので、メンバーとも「これってどういう意味だと思う?」っていう話をしていました。
佐々木舞香
──この楽曲のセンターを佐々木さんが務めます。「あの子コンプレックス」以来のシングル表題センターですが、この曲とどう向き合っていこうと考えましたか?
佐々木:レコーディングのときとMV撮影のときとでは、感覚とか解釈とかまた違って。レコーディングでは素直に表現したものの、MV撮影のときに監督から「舞香さんだけちょっと切なめな表情で踊ってください」という言葉をいただいてから、笑顔を難しく感じてしまうようになったんです。でも、自分の気持ちを相手に気づかせないように隠すという点では、この曲には合っているのかな。そういう意味でも、曲との向き合い方がどんどん変わってきています。
──映像美が印象的な世界観で、非常に見応えのある内容です。皆さんは完成したMVを観て、どう感じましたか?
髙松:ダンスシーン以外ではソロシーンが多くて。映像も綺麗ですしみんなの演技も素敵で、まさに「美」って感じでした。
音嶋:監督が演技に対してすごくこだわりを持っていて、振り向くタイミングから間の取り方まで細かく教えてくださったんです。これまでMVでここまで演技指導をしていただいたことがなかったので、すごく新鮮でした。
諸橋:私は自分のソロシーンがすごく印象に残っていて。面白いなと思ったのがMVの中盤で私がバーでひとりでカクテルを飲んでいるシーンがあるんですが、男性から声をかけられて困っていると空田さんが来て遮ってくれるんです。最初は私が左側に座っていて、空田さんが右手で遮っていたら、それを監督が「左手に変えよう」と指示したんです。実際、左手でそうされたほうがドキッとしました。
佐々木:守ってくれてるみたいな?
諸橋:そうなの。右手か左手かでこんなにも印象が変わるんだって、テクニックなのかわからないですけど(笑)、私はひとりで「おー!」と感心していました。
髙松瞳
──この爽快感と切なさを併せ持つ曲で、新たな道を開拓できそうですね。今回のシングルはカップリング曲もバラエティに富んでいて、髙松さんがセンターを務める「Junkies」はライブ映えのするロックチューンです。
髙松:イコラブでは久しぶりのロック調ですけど、曲をいただいたときはまだ自分がセンターだとは知らなくて、あとで知って驚きました。ライブで披露を重ねるごとに、どんどん成長していく1曲なのかなと思っています。
佐々木:私はこの曲、ガヤパートのレコーディングが恥ずかしかった記憶があって(苦笑)。昔はガヤパートを5人くらいで一緒にレコーディングしていたから恥ずかしさがまだ大丈夫だったんですけど、最近はひとりで音源を録るから冷静になってしまうんです。
諸橋:ライブだと平気なんだけどね。レコーディングだと、自分の声がダイレクトに返ってくるから。
山本:私は逆に、ガヤを楽しむほうで。カッコいい声を出すことは挑戦で、楽しく元気に自分を活かせるのが「Junkies」でのガヤみたいなタイプなので、楽しみながらできました。一方で、2番に沙夏が歌ってから私が歌うパートがあるんですが、流れを大事にしようと思って「沙夏がレコーディングした音を一回聴いてみたいです」と自分が歌う前に聴かせてもらったら、沙夏の歌がうますぎて「聴くんじゃなかった!」と落ち込んでしまって(苦笑)。でも、そのあとにディレクターさんと相談して「いつもの自分らしく歌おう」ということになって、考えすぎずに歌いました。
樹愛羅:私は特に〈ハートいっぱい添えちゃう〉と〈生きてて ありがとう〉というフレーズがお気に入りで。全体的にロック色が強いぶん、そのフレーズになると急に可愛らしくなるので、注目して聴いてほしいです。