平野良、星元裕月ら出演 舞台『HELI-X〜スパイラル・ラビリンス〜』メインビジュアル公開 5月に『HELI-X VISUAL ART EXHIBITION』の開催も決定
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舞台『HELI-X〜スパイラル・ラビリンス〜』メインビジュアル (C)HELI-X VISUAL ART EXHIBITION
2023年6月に上演が決定している舞台『HELI-X〜スパイラル・ラビリンス〜』のメインビジュアルが公開された。
また、5月18日(木)~ 5月29日(月)にラフォーレ原宿MAKE THE STAGEにて『HELI-X VISUAL ART EXHIBITION』の開催も決定した。
(C)HELI-X VISUAL ART EXHIBITION
『HELI-X VISUAL ART EXHIBITION』は、HELI-Xプロジェクトとして初めて、その視覚領域にフォーカスし企画される展覧会。「ラフォーレ原宿」に昨秋ローンチしたばかりの注目スペース「MAKE THE STAGE」で期間限定開催し、舞台だけでは全てを伝えにくい「アート」と「ファッション」表現の高さに改めてスポットを当てて紹介する。
[メッセージ]
毛利亘宏(少年社中)/脚本
「HELI-X」は長年の盟友である演出家の西森さんと共に完全オリジナルシリーズを立ち上げるという野心的なプロジェクトとしてスタートしました。行われた企画会議は演劇界の常識では考えられない回数におよび、西森さん毛利をはじめとした各界を代表するのスタッフに企画が形作られていきました。
その中で生まれたのが“性別を自由に出来る”という世界観でした。
これは極めて難しいテーマであると言わざるを得ません。現代社会においても数々の問題提起がされ議論が進み、かつ答えの出ていないテーマです。ですが、我々はこのテーマに正面から挑むことにしました。これは実に途方もない仕事です。
しかし、演劇界で最高とも言えるスタッフの集まった作品です。あえて難しいことにチャレンジしなければいけないと感じました。そうでなければ日本の演劇界は前に進んでいかないと考えたからです。
我々のチャレンジは困難なものでした。常に我々をギリギリまで追い込んでいきました。それはさながら物語の登場人物たちが自分たちを追い込み「自分はいったい何者なのか」を問いかけることと重なります。創作過程で我々は多彩なキャラクターたちと同調し、そして常に向き合ってきたのです。
「HELI-X VISUAL ART EXHIBITION」では、我々の戦いの軌跡を皆様に感じていただけるのではないかと考えております。
西森英行/脚色・演出
「HELI-X」は、原作の無い、舞台で上演されることが全ての始まりとなる、舞台オリジナルシリーズです。
脚本の毛利さんは、25年以上、異なるフィールドで並走してきた演劇界の盟友。毛利さんはエンターテインメント作品を、私は社会派作品を作り続け、10年前に初めて共作の機会を得たのち、数々の作品でクリエイティビティをぶつけ合い、創作を続けてきました。そしてこの「HELI-X」で初めて、ゼロから新しい作品を共に作ることになったのです。毛利さんと幾たびもの議論を重ね、私たちが目指したのは、「極限の世界を生きる登場人物たちの、深い人間ドラマ」を描くことでした。演劇界屈指の優れたスタッフが集結し、舞台美術もヴィジュアルも音楽も、全て「HELI-X」の世界を描くためにゼロから作り出されています。
この「HELI-X ビジュアルアートEXIBITION」は、そんな各界の優れたクリエイターがゼロからクリエイトした作品群。混沌と荒廃の世界で生きる登場人物たちの「生きるエネルギー」「魂の叫び」が、全てのクリエイションに込められています。まさに今、混沌の中にあるこの現代において、この作品が宿した「生命力」「心の叫び」が、多くの方々に共鳴し、伝わっていくことを、心から願っています。
古田 亘/写真、グラフィックデザイン
舞台「HELI-X」シリーズの写真とグラフィックデザイン、コンセプトムービーを担当しています。舞台演劇だけではなく、エンターテイメント作品の場合、写真やデザインを作るタイミングというのが、本編があまりガッチリと固まっていない、企画段階の場合が多いです。HELI-Xの場合は、また完全オリジナル作品ということで、世の中の誰もそのビジュアルを見たことがない、というようなところからのスタートでした。ロゴの試作だけでも30種くらい作った記憶があります。写真撮影のときも、役者さんたちも含め、スタッフ全員が真っ暗な道を手探りで進む感じでした。それぞれが熟考して用意したものを持ち寄って見せ合う、みたいなところからスタート。そこから生まれてくる写真は、シンプルで、とても強いものでした。これはもともと舞台演劇がもっている強さであり、ライブ感です。HELI-Xの場合、ここに全く新しい物語とチャレンジングなテーマが注入され、さらに生きた唯一無二のライブ感として写真に息づきました。
舞台のライブ感はすでに写真からスタートしています。役者さんたち一人一人がキャラクターを深く掘り下げ、衣装デザイナーが動きをつけ、メイクアップアーティストが表情を演出する。一枚に込められた物語をぜひお楽しみください。
舞台本編を観た方も、観たことのない方も、一点一点の写真から皆さんだけのオリジナルの物語を見つけていただければ嬉しいです。
鈴木真育/衣裳デザイン
10代の頃から大好きな原宿。その中でも憧れが沢山詰まっていたこのラフォーレ原宿で、手がけた衣裳の展示ができるなんて夢のようです。
このように衣裳にフォーカスしていただける事もなかなかないので、これを機に、舞台の世界観と共に、衣裳という職業にもご興味持っていただけたら幸いです。
舞台HELI-Xの衣裳は“ファッション“をキーワードにデザインしています。
個性的なキャラクター達を表現する為に、ハイファッションから民族衣装まで、広域なジャンルから着想を得ました。
そもそも、衣裳は人物像を表現するためだけではなく、本来“オートクチュール“なのです。
特別な素材で、特別仕立ての、特別なアートピースで、それはコレクションのランウェイをモデルが颯爽と歩いているだけでも感動を与える力を持っています。
演劇に場を置き換えてもまた、非日常に皆さんを誘う役割を担っています。
衣裳を身に纏った俳優達が照明の中で演じた時に、はじめて役に命が吹き込まれます。
そこで生まれた魅力的なキャラクター達を限られた上演時間の中で素敵に生かし、魅せることができるのが衣裳の持つ力です。
HELI-Xの衣裳は、過去作品を通して傷だらけです。
この作品はアクションが見どころでもあるので、直しながら今まで駆け抜けてきました。
遠目では見えない部分が、この展示ではご覧いただけるので、そこも敢えて見ていただきたいポイントです。
傷み方にも個性があるので、俳優が演じるそれぞれの役柄の生きた証を是非、感じていただけたらと思います。
作品ファンの方は勿論、この展示を通してHELI-Xの世界を知ってくださった方にも存分に楽しんでいただけるよう、これから始まる舞台本編をより深く、鮮やかに彩っていきたいと思います。