EGO-WRAPPIN'『RUSH BALL 2023』ライブレポートーー「お祝いの讃歌をお届けします」全員で踊り明かしたステージの熱気とグルーヴ
EGO-WRAPPIN' 撮影=渡邉一生
『RUSH BALL 2023』EGO-WRAPPIN'
圧倒的な存在感と歌唱力で泉大津の空気を揺るがし、さすがの貫禄を見せたのはEGO-WRAPPIN’。2018年以来5年ぶりの登場となる。サポートにサックス、トランペット、ドラム、ウッドベース、ピアノを迎えた7人編成でステージにスタンバイすると、中納良恵(Vo)は「おっす。始まります、EGO-WRAPPIN’。35分一本勝負、『RUSH BALL』25周年、おめでとー!」と力強く叫ぶ。それを合図にホーン隊が勢いよくサウンドを放ち、「Paranoia」からライブスタート!
EGO-WRAPPIN'
演奏を支える楽器隊の実力の高さはもちろんのことながら、中納の存在感の凄まじさたるや。ひと声放つだけで空気が動き、スキャットやボイパといった変幻自在ぶりを目の当たりにして、驚きと喜びが同時にやってくる。音域も広く、声そのものが楽器のようだ。彼女の歌声に意識も体もひき寄せられる。よく映えるピンクのマキシワンピースを翻しながら、ステージをパワフルに動き回る姿も目が離せない(アイメイクもピンクがきいていて素敵だった)。
スカのリズムで始まった「The Hunter」では、森雅樹(Gt)のギターソロが炸裂。続き「サニーサイドメロディー」でゆらゆら体を揺らし、豊かな愛の時間を共有した後はMCへ。「皆さん元気ー? 残暑お見舞い申し上げます。もう秋ですけど『RUSH BALL』25周年おめでとうございまーす!」と中納。そして「お祝いの讃歌をお届けしたいと思います」と披露されたのは「サイコアナルシス」。ここからの後半戦は名曲とキラーチューンのオンパレード! 濃厚なアンサンブルに否が応でもテンションがアップする。
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そして「まだいくよ!」と中納が叫び、投下された「くちばしにチェリー」。イントロが聞こえると沸き立つオーディエンス。「もっとこんかい!」と関西弁で煽る中納が堪らなくカッコ良い。ステージに充満した熱気とグルーヴはまだまだ止まることがない。<さえずったらまっさかさま>で溜め、「いくぞ『RUSH BALL』最終日ー!」と爆発させてからの、ラストチューンは「GO ACTION」。もう猫も杓子も踊るしかない! ステージ上ではメンバーもジャンプし、最高にハッピーでグルーヴィ。さらに最後のもうひと押しで盛り上げて、熱狂のステージを終えたEGO-WRAPPIN’だった。
取材・文=久保田瑛理 撮影=渡邉一生
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