NEE『RUSH BALL 2023』ライブレポートーー今夜の海風を熱風に変えた全力のパフォーマンスで夏を締めくくる

レポート
音楽
2023.9.3
NEE 撮影=松本いづみ

NEE 撮影=松本いづみ

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『RUSH BALL 2023』NEE

雲間に月が顔を出す20:30過ぎ、ATMCの最終ステージに上がった4人は、リハーサルから本番さながらの「アウトバーン」と「DINDON」で大サービス。盛大な花火も一緒に見上げて期待が高まるなか、くぅ(Gt.Vo)が「歓迎の花火ですね!」と口にし、まずはアグレッシブな「ボキは最強」を投下する。ハンドマイクを手に動き回るくぅのボーカルが畳みかけ、ギターも歪み、さらに「九鬼」へ。ハイカロリーかつトリッキーな曲はもちろん、全力で暴れ回る4人の様子は観客のテンションを爆上げするが、次は「さあ、歌いましょうかね」(くぅ、以下同)と「おもちゃ帝国」でグルーヴィー&ダンサブルに。

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遠くのゲート近くにいる人たちも頭上で手を揺らし、くぅも気分よく舞台上をゴロゴロしてなぜかそのまま下へゴロリ。「死ぬところだったね(笑)」と無傷で見事救出されるひと幕でも釘づけにしたあとは、一旦クールダウンして前日がメジャーデビュー2周年記念日だったことを明かし、「みんなのおかげでやってこられたと思ってます」、「この夏を締めさせてください!」と、「歩く花」と「不革命前夜」で再び前傾姿勢に。エモーショナルな言葉と旋律を潜ませて刻むビートと複雑な展開は、涼しい夜風にも熱を持たせ、サイレンの音、切り裂く歌声、エッジーなサウンドで煽る。

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会場の盛り上がりは、舞い上がる砂ぼこりがライトに照らされて見えるほど。そしてゲート付近でも多くの人が弾む、まさにクライマックスの雰囲気で切るカードは「月曜日の歌」だ。ファンの歌う声もジャンプも一層大きくなり、くぅが絞り出すボーカルは叫びに変化。夕日(Gt)も客降りして全員がフルスロットルになると、オーラスはたっぷりのアウトロで余韻を広げ、「僕らの今年はここに置いていきます!」という宣言で、ついに『RUSH BALL 2023』の幕は下ろされた。

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取材・文=服田昌子 撮影=松本いづみ

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