主演・菅田将暉と黒沢清監督が喜びのコメント 映画『Cloud クラウド』第81回ベネチア国際映画祭への正式出品が決定
(C)2024 「Cloud」 製作委員会
9月27日(金)に公開される映画『Cloud クラウド』が、第81回ベネチア国際映画祭に正式出品されることがわかった。
映画『Cloud クラウド』は、『トウキョウソナタ』『岸辺の旅』『スパイの妻』などで知られる黒沢清監督の最新作。初タッグを組む菅田将暉を主演に迎えたサスペンス・スリラーだ。“転売ヤー”の主吉井(菅田将暉)は知らず知らずのうちに憎悪の粒をバラまく。やがて、その憎悪は、ネット社会の闇を吸って成長し、“集団狂気”へとエスカレート。実体をもった不特定多数の集団へと姿を変えて暴走しはじめ、吉井の「日常」を急速に破壊していく。
本作では、主演の菅田将暉が吉井良介を演じているほか、吉井の謎多き恋人・秋子役で古川琴音、吉井に雇われたバイト青年・佐野役で奥平大兼、ネットカフェで生活する男・三宅役で岡山天音、吉井が働く工場の社長・滝本役で荒川良々、吉井を転売業に誘う先輩・村岡役で窪田正孝が出演している。
映画『Cloud クラウド』は、現地時間8月28日から9月7日までイタリアで開催される第81回ベネチア国際映画祭に正式出品。ヴェネチア国際映画祭での上映で、ワールドプレミアを迎える。ベネチア国際映画祭は、カンヌ、ベルリンと並び世界三大映画祭のひとつ。黒沢監督作品では、1999年の『大いなる幻影 Barren Illusion』、2006年の『叫』、2012年の『贖罪』、2020年の銀獅子賞(監督賞)受賞『スパイの妻』に続き、5度目の選出となる。
『Cloud クラウド』が上映されるのは、アウト・オブ・コンペティション部門。昨年2023年は、ウェス・アンダーソン、ハーモニー・コリン、リチャード・リンクレイターといった監督の作品が上映されており、2022年にはタイ・ウェスト監督の『Pearl パール』、2021年にはドゥニ・ウィヌーヴ監督の『デューン/砂の惑星』など、エンターテイメント性の高い作品を紹介している。なお、2024年は、北野武監督の『BROKEN RAGE』も上映される予定。
7月23日(火)の記者会見では、映画祭ディレクターのアルベルト・バルベーラ氏が、本作を「ヴェネチアを過去幾度となく訪れている黒沢清監督が、今回は新作『Cloud』とともにヴェネチアに戻ってきます!ここ数年で最も多作な日本人監督の1人である黒沢監督ですが、本作では、彼を世界中の映画ファンの間で熱狂的な人気監督に押し上げた、過去の映画で探求したテーマと物語へ原点回帰しています。本作でも前半は現代的なアプローチで始まりつつ、後半はユーモアを交えたガンアクションパートが続き、とびきりクールなラストを迎えます。本映画祭のミッドナイト上映にピッタリの映画だと思います」と紹介している。
主演の菅田と黒沢監督のコメントは以下のとおり。
菅田将暉(主演)
黒沢監督の作品で、海外の映画祭に行くことをずっと夢見ていました。感謝です。大いに楽しんでもらえることを願っています。
黒沢清(監督・脚本)
シンプルな娯楽映画を目指した作品がヴェネチアに選ばれたと聞き、たいへん驚いています。菅田将暉の善人とも悪人ともつかない絶妙な両義性が、この幸運を引き寄せてくれたのでしょう。
『Cloud クラウド』は9月27日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー。