三浦涼介主演『オイディプス王』上演決定 共演に大空ゆうひ、岡本圭人ら 演出は石丸さち子
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石丸さち子コメント
2023年の『オイディプス王』上演の記憶は、見える風景も、聞こえる音も、鮮烈にわたしの中にある。
オイディプスに与えられた運命は、一人の人間が背負うにはあまりに苛酷で、演じる三浦涼介さんは、俳優として無垢に大胆に、自らの命ごと舞台に捧げていたから、劇場に日々鮮血が滴り止まぬようだった。それでいて、美しく、強靱だった。
大空ゆうひさんのイオカステは、ギリシャ悲劇の巨大な感情と、等身大の女であり母である苦しみ、双方を表現し、この戯曲の大胆な筋書きにリアリティーを与えてくれた。
オイディプス統治であるがゆえに、飢えと疫病に苦しんだ民衆を、個々に魅力的な俳優とダンサーたちが、時には強烈な個となり、世代の代表となり、時に民衆という束になって、訴え、考え、苦悩し、慈しみ、祈ってくれた。
その強烈な記憶を、追体験しつつ、新しく加わった俳優陣とともに、刷新していこうと思う。
岡本圭人さんのクレオンが、三浦オイディプスにどう向き合うのか。
新しいコロスはどんな祈りのアンサンブルを見せてくれるのか。
演出家自身が稽古を待ちきれないでいる。
人間と世界の残酷さは、2500年前から変わらない。
そこに一筋の「生」の希望を手繰り寄せる、人間の露わな芝居を、お届けしたい。
三浦涼介コメント
「オイディプス王」の2023年公演の際は、私にとって初めてのギリシャ悲劇であり、大作のタイトルロールを演じる事に渾身で臨みました。稽古の日々は、演出家、コロス陣も含めて錚々たる共演者の方々、多くのスタッフの方々に支えていただいて、ひたすらに邁進した記憶があります。幸いお客様にご堪能いただける公演となり、作品に対する気持ち、オイディプス王という役を生き抜きたい想いは殊更に深まりました。今、25年2月~3月に再び新たに、圧倒的な劇世界をご覧いただける喜びを感じています。
ギリシャ悲劇の醍醐味、そして、どなたにも感動していただけるドラマティックな劇世界を、心を込めて演じさせていただきます。
ぜひ、パルテノン多摩 大ホール、大阪SkyシアターMBSへおいでください。お待ちしております!
大空ゆうひコメント
2022年7月のリニューアルオープン時からパルテノン多摩での主催公演にキャスティングしていただくのは5回目となります。
私にとってはすっかり馴染み深くなりました劇場、多摩センター駅から緩やかな坂道を歩いてすぐに正面に見えてくる階段の風景。誘い込まれるように演劇空間へ入っていくのが私のお気に入りです。
23年の『オイディプス王』は私にとって初めてのギリシャ悲劇でしたが、コロス陣を含めて充実の共演者の方々と共にお客様にお届けできたことは俳優として新鮮な体験でした。そして、25年に再び、新たな共演者の方もお迎えし、信頼する演出家の石丸さち子さんと共に更に作品を深め、圧倒的な劇世界をご覧いただける喜びを感じています。
パルテノン神殿ならぬパルテノン多摩で、ギリシャ悲劇「オイディプス王」を堪能していただけますよう熱い気持ちで挑みたいと思いますので、ぜひ劇場へ足をお運びください。また、大阪駅前の新しい劇場SkyシアターMBSでの公演も、とても楽しみにしております。
岡本圭人コメント
演劇の起源であるギリシャ悲劇に出演する事は、かねてから目標の一つでした。紀元前5世紀に書かれたギリシャ悲劇の最高峰とも言われる「オイディプス王」に、クレオン役で挑戦できることをとても嬉しく思っています。
オイディプス王が恐ろしい苦難を背負いながらも、真実から目を背けずに、自らの運命に立ち向かっていく姿は、現代に生きる私たちにも通じる物語です。
ギリシャ悲劇は難しそうに感じる方もいらっしゃいますが、実際に劇場にお越しいただき体感していただくことで、そのイメージは変わると思います。
なぜ「オイディプス王」は2500年以上の間上演され続けているのか?その理由を感じていただけるように、素晴らしいカンパニーと共に稽古を重ねて、理解を深め、皆様に届けられる日を心から楽しみにしています。
公演情報
22日:石丸さち子 岡本圭人 他
23日:石丸さち子 三浦涼介 岡本圭人