ホールバーグ率いるオーストラリア・バレエ団が来日 ヌレエフ版『ドン・キホーテ』上演
2025年5月30日(金)~6月1日(日)東京文化会館にて、オーストラリア・バレエ団 2025 年日本公演 ヌレエフ版『ドン・キホーテ』が上演される。
1930年代後半にバレエ・リュスが初上陸して以来、バレエ文化が根付いたオーストラリア。オーストラリア・バレエ団は1962年に、英国ロイヤル・バレエ団創設者ニネット・ド・ヴァロワの推薦を受けたペギー・ヴァン・プラーグによって設立された。そのプラーグの下で、欧州のさまざまなレパートリーを吸収しながら海外公演を数多く実施し、マーゴ・フォンテインやルドルフ・ヌレエフをはじめとする国際的スターたちを客演にむかえて、名門バレエ団と言われるまでに発展。日本でも1968年の初来日以降、これまでに計7回の来日公演を実現し、伝統的でありながら柔軟で自由な創造性に基づく作品を披露、旋風を巻き起こしてきた。
(C)Rainee Lantry
(C)Rainee Lantry
このロシア、英国、欧州のバレエの正統を受け継ぐ名門に2021年より芸術監督に就いたのは、ダンサーとして世界的に活躍したデヴィッド・ホールバーグ。“レパートリーの継承とさらなる拡充を通じてオーディエンスを育む”ことを目標と掲げるホールバーグは、自身の経験とコネクションを活用し確かなリーダーシップで意欲的に活動を行い、2023年シーズンでは年間の公演回数230回強、総観客動員数30万人を達成。同年に行われたロンドンのコヴェント・ガーデンでの公演は全日ソールドアウトし、現地メディアから賞賛の嵐を受けた。
今回の演目は、古典バレエの中でも抜群の人気を誇る『ドン・キホーテ』。南国スペインを舞台に繰り広げられる陽気で情熱的な物語、華麗な超絶技巧の数々はまさしくバレエの“華”。今回上演するのは、オーストラリア・バレエ団と特別な関わりをもつ“ヌレエフ版”だ。1960年代に幾度となく同団に客演していた20 世紀のカリスマ・スター、ルドルフ・ヌレエフは、1970年には自身の演出による「ドン・キホーテ」をバレエ団に提供。この舞台は1973年にヌレエフ自身の主演で映画化され同団の名を一躍世界に知らしめた。ことに花や果物、衣裳のテクスチャーにまでこだわった舞台装置と衣裳は、スパニッシュな香りを見事に描き出して評判になった。
(C)Rainee Lantry
(C)Rainee Lantry
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ホールバーグは、2023年カンパニー60周年記念シーズン幕開けの演目としてこの『ドン・キホーテ』を選び、映画が映し出す臨場感をそのまま舞台に再現すべく装置をリニューアル。このプロダクションはオーストラリア本国で計32公演、動員人数43,000人を記録し大成功を収めた。さらにはヌレエフの薫陶を受けた伝説的プリマ、シルヴィ・ギエムが主要キャストの指導にあたり作品のエッセンスを伝授したことでSNSでも話題に。力強くエネルギーに満ち溢れた振付とコミカルな人間模様、ダンサー泣かせの超絶テクニックに加え、第2幕の煌びやかな夢の世界が魅力のヌレエフ版は、オーストラリア・バレエ団の発展の歴史を象徴する渾身の超大作でもある。
オーストラリア・バレエ団 2025 年日本公演 ヌレエフ版『ドン・キホーテ』は、2025年5月30日(金)~6月1日(日)東京文化会館にて上演。
公演情報
ヌレエフ版「ドン・キホーテ」プロローグ付き全3幕
5月30日(金)18:30 近藤亜香/チェンウ・グオ
5月31日(土)18:30 ジル・オーガイ/マーカス・モレリ
6月1日(日)12:00 近藤亜香/チェンウ・グオ
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
●入場料(税込)
S=¥24,000 A=\21,000 B=\18,000 C=\15,000 D=\12,000 E=\9,000
一般発売:2025年1月31日(金)10:00より
・U25 シート \ 4,000
・子ども無料席 詳細・申込は公式サイトをご確認ください。