クラシック・ヨコハマ 生きる〜2016 若い命を支えるコンサート

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クラシック
2016.1.17

若手歌手たちによる瑞々しい声の饗宴

 子供の病死原因の第1位が「がん」であることをご存知だろうか。15歳以下の子供のがん(悪性腫瘍)が「小児がん」。日本ではおよそ1万人に1人が罹患、16,000人近い子供たちが闘病中と言われる。1996年に始まった毎日新聞社の小児がん征圧キャンペーン「生きる」では、さまざまなイベントを通じて、昨年度までに募金約3億円を集め小児がんの子供たちとその家族を支援してきた。『生きる〜若い命を支えるコンサート』もそのためのチャリティ・コンサートのひとつ。今回は、いま最も勢いのある若手オペラ歌手のホープを迎えてのオペラ・プログラムだ。

 藤原歌劇団の次世代プリマ・ドンナとしてめきめき頭角を現しているのがソプラノの光岡暁恵。清澄な響きで《リゴレット》より〈慕しきお名前は〉、《ロメオとジュリエット》より〈私は夢に生きたい〉などを披露する。情熱的な歌声でファンの心を掴んでいるテノールの西村悟も、《トスカ》より〈妙なる調和〉、《トゥーランドット》より〈誰も寝てはならぬ〉などの超定番アリアで登場。オペラ指揮者としても飛躍が期待される田中祐子が率いるのは、キャンペーンの趣旨に賛同して集まった東京交響楽団員有志等によるオーケストラ。また、2015年11月下旬に開催された第69回全日本学生音楽コンクール全国大会の入賞者たちも登場し、若々しい息吹を吹き込む(部門未定)。司会は俳優の別所哲也。珠玉のオペラ名曲を楽しみつつ、小児がん征圧に少しでも協力したいものだ。

文:宮本 明
(ぶらあぼ + Danza inside 2016年1月号から)


クラシック・ヨコハマ 生きる〜2016 若い命を支えるコンサート
2016.1/30(土)15:00
横浜みなとみらいホール
問合せ:神奈川芸術協会045-453-5080
http://yokohama.mainichi-classic.jp

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