柚香光出演『BURN THE FLOOR -COLOR MY HEART-』開幕 舞台写真・キャストコメントが到着
2025年7月25日(金)より大阪・フェスティバルホールにて、世界中を魅了するダンスエンタテイメント『BURN THE FLOOR(バーン・ザ・フロア)-COLOR MY HEART-』が初日を迎える。開幕を前に行われた囲み取材の写真とコメント、舞台写真が到着した。
ブロードウェイをはじめ、世界 30 ヵ国以上で観客を魅了し、日本では過去 11回の来日公演で人々を熱狂の渦に巻き込んできた『バ―ン・ザ・フロア』は、ワルツやタンゴ、サンバなどをはじめ、ストリートダンスやコンテンポラリーダンスの要素まで、ダンスの魅力がこれでもかと詰まったパワフルなステージが繰り広げられる、まさに“ダンスのフルコース”。 12 回目の来日公演を迎える本作のテーマは、“COLOR MY HEART”。 “COLOR”という言葉には、「カラフル」「彩る」といった鮮やかなイメージだけでなく、「多様性を認め調和する世界」や「自分自身の色を力強く表現する」といった想いも込められており、今回のステージではこのテーマを力強く打ち出し、最高にエキサイティングなステージを届ける。
この度の日本公演には、ゲストアーティストとして24年5月に宝塚歌劇団を退団した元花組トップスターの柚香光が出演。過去何度も公演に足を運び、「これまで観たショーの中で最も興奮し、私の心を激烈に打ち砕いた」と語るほど『バーン・ザ・フロア』のファンである柚香とのコラボレーションが実現する。
ハーレー・メドカフ(創設者)コメント
本当に大事なカンパニーであり、今回こういう形でまた一緒に素晴らしい経験を共有できることをとても嬉しく思っております。そして今回は、柚香光さんをお招きし、同じステージに立っていただけるということを光栄に思っています。柚香さんは非常に素晴らしい才能の持ち主で前向きなので、素敵なショーができると確信しています。ショーを観に来てくださるお客様は、劇場にお越しになる際はハートの色がブルー・グリーン・イエローかもしれません。しかし、お帰りになる際にはきっと真っ赤な熱いハートの色になっていることを祈っております。
グスターボ・ヴィグリオ(ダンスキャプテン)コメント
2014年に初めて日本公演に出演して以来、日本では今回で5回目の出演となります。約10年前に初めて日本に来ましたが、日本のお客さんはどの国と比べても最高で、大きな声で応援してくださいます。10年前の僕はクレイジーな若い男の子でしたが、今もそれは変わらず、素晴らしい柚香光さんという存在が加わることで、ますます盛り上がったショーをお見せできると思います。
リリー・コーニッシュ(ダンサー)コメント
18歳でバーン・ザ・フロアのカンパニーに参加した頃から日本に来ることが夢でした。その当時のダンスキャプテンがフェスティバルホールで上演したときの振付を見せてくれて感銘を受けたことがあります。話に聞いていた通り、素晴らしいエネルギーに満ち溢れていて、そんな舞台に上がれることは特別なことだと感じています。
日本人の皆さんはすごく親切で第二の故郷と言えるほどに、日本に恋をしてしまいました。そんな日本で公演できることがとても嬉しいです。
アルベルト・ファチオン(プリンシパルダンサー・振付)コメント
私たちは従来のボール・ルームの伝統を守りながらも、それをどんどん広げていき唯一無二のダンスチームになっています。それぞれのダンサー、パフォーマーが独特のユニークさを持ち、そして素晴らしい才能豊かな人たちで、その中で振付をしています。キャスト自身が世界中の色々なダンス大会で優勝してきた華々しい経験の人たちばかりで、そういった意味でスペシャルなショーであるということに注目して観ていただけたら嬉しいです。
ジョルジャ・フリーマン(プリンシパルダンサー・振付)コメント
素晴らしいダンスのテクニックと、そしてボーカル。パフォーマンスをする全てのメンバーが才能豊かですので、ぜひ楽しんでいただけたらと思います。力強さ、ポジティブさ、前向きな姿勢といったものを訴えてきたいです。私たちが自信をもって提供させていただくエンターテインメントを楽しんで、積極的に受け止めていただけたら嬉しいです。2時間のショーですが、本当に心から楽しめる“pure joy”な世界ですので、25年近くある歴史の集大成をぜひお楽しみください。
柚香光(ゲストアーティスト)
カンパニーの皆さんと初めてお会いしたとき、皆さんが温かくて”ぽかぽかのふわりんちょ”と表現していたのですが、今もその印象は変わらず本当に大きくておおらかでユニークで、今回ご一緒できることを本当に嬉しく思っております。リハーサル中も常にハートフルでエンジョイしていて、時折小学生の休み時間のように和気あいあいと笑い合う時間があり、皆さんの柔らかい心がとても魅力的です。
普段のコミュニケーションも大切にされていて、音楽や踊ることなど根本にあるものを楽しむ、心が高揚する気持ちを持ち続けている印象があります。
トップダンサーの皆さんを身近で拝見しながら一緒にパフォーマンスをする中で、自分の身体を見つめなおし、自分の表現やフィーリングを改めて自覚することもあります。難しさを感じながらも心が躍り、魂が震え、再びダンスに心がグッと引っ張られ、この『バーン・ザ・フロア』カンパニーに参加させていただいていることが幸せなことだと改めて実感しています。
ゲストとして出演させていただきますが、私のパフォーマンスでまた新たな『バーン・ザ・フロア』の魅力が引き出せるように燃えております!暑い夏に負けないホットな空間になっておりますので、是非一緒に素晴らしい時間を過ごしていただきたいと思っております。
『BURN THE FLOOR -COLOR MY HEART-』開幕レポート
ダンス・エンタテインメント・ショーの最高峰『バーン・ザ・フロア』(BTF)が、元宝塚歌劇団花組トップスターの柚香光を迎えて贈る新作『BURN THE FLOOR -COLOR MY HEART-』。そのサブタイトル通り、ハートがさまざまなカラーで彩られ息つく間もない、華やかでパワフルなステージが大阪・フェスティバルホールで開幕する。
クラシカルで重厚な趣のホールは、ミラーボールが回る巨大なダンスフロアへ! ステージや、ときには客席にまで降りて踊るダンサーたちの熱量は、観客を思わずのけぞらせるほどの迫力。スピーディなターンやサンバのステップで衣裳の先まで激しく揺れる「Magalenha」など、長年のBTFファンにも嬉しいナンバーから、男役を極めた柚香ならではのジェンダーレスな魅力のシーンまで多彩に展開してゆく。30曲近い楽曲を生バンド&シンガーのソウルフルなボーカルで届けるライブ感も加わり、アスリート的な目を奪うダンスにただただ圧倒された。
柚香は多忙な中でリハーサルを重ね、世界トップクラスのダンサーが集まるカンパニーと横一列に並んで踊っても身体のキレなど見劣りしない。それどころか覇気のある表情や宝塚時代には見られなかったステップやターン、驚きのリフトを見せ、白い肌と背中の筋肉が織りなす美や透明感で異彩を放つ。もともとBTFダンサーは個々でもペアでも、それぞれの個性を解放し、輝く人々の集団。だからこそお気に入りのペアやダンサーを見つける楽しみがあるのだが、そんなカンパニーに柚香はピタリとハマった。柚香は柚香でしかなく、その個性をさらに磨き上げた。
裸足の柚香のソロから始まる「Killer Tango」は、髪を振り乱して踊る姿から、どこかファム・ファタール的な妖艶さを醸し出す。続くマイケル・ジャクソンの「Smooth Criminal」でのクールな表情、男性ダンサーに高く掲げられてのリフト……と、ストーリー性のある一連の流れが、柚香という希代のエンターテイナーによって見事にショーアップ化されていた。また、男性ダンサーと踊るときの挑発的な仕草、女性ダンサーとのシンクロする美しさ、アンニュイかつ魅惑的な歌声など、あらゆる楽曲でバラエティに富んだ姿を見せる。大勢の男性ダンサーに囲まれて一人踊るシーンでは、柚香が宝塚時代に披露した“野獣”以上の鋭さで、触れたらやけどしそうなエネルギーを感じた。
もちろんBTFが誇る世界トップクラスのダンサーたちの技には、あらためて驚くばかり。男女がときに挑発し合いながら、さまざまな愛の形を表現する濃密でハイレベルなペアダンス。鮮やかな衣裳でロックに踊る群舞、荘厳な始まりからゾクゾクするマタドール的なシーン、黒燕尾の紳士とドレスの美女がスモークのなかで優雅に踊るワルツなど。ボールルームダンスの伝統と革新を盛り込んだ場面が、今回も凝縮している。「Hallelujah」の壮大なボーカルとダンスも胸に響く。
最後はおなじみの「Ballroom Blitz」で、柚香も含めキャスト全員が、髪を振り乱しながら激しいステップで最高潮に盛り上がる。まさに魂に火をつけるような情熱的なダンス! 踊る喜びが全身から放たれる圧巻のパフォーマンスを、自らの心も解放し、思い切り楽しもう。
今公演は7月28日(月)までフェスティバルホールにて上演。
取材・文=小野寺亜紀 撮影=阿久津知宏