横浜アリーナで開催、世界を席巻するヒップホップアーティストが集結する『FORCE MAGAZINE PRESENTS FORCE FESTIVAL』 Central Ceeら出演者を紹介

コラム
音楽
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『FORCE MAGAZINE PRESENTS FORCE FESTIVAL』

『FORCE MAGAZINE PRESENTS FORCE FESTIVAL』

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2025年10月3日と4日の2日間、横浜アリーナを舞台に開催される『FORCE MAGAZINE PRESENTS FORCE FESTIVAL』は、世界を席巻するヒップホップ界のトップランカーたちが集結する、国内史上最大規模のヒップホップフェスティバルだ。豪華な顔ぶれが、横浜の夜を熱狂の渦に巻き込む。

今回は、この歴史的なイベントを彩るインターナショナルアーティストたちを紹介する。
 

■Central Cee

Central Cee

Central Cee

イギリス・ロンドン出身のラッパー、Central Cee。西ロンドンのシェパーズ・ブッシュで育ち、ティーンの頃から音楽活動をスタートさせた。グライムやUKラップの土壌を吸収しながら、自身のライフスタイルをストレートに反映したリリックと独自のフロウで注目を集め、イギリスの新世代を代表する存在へと駆け上がった。

彼の名を世界に知らしめたのは、2020年以降に立て続けに発表したシングル群だ。特に「Loading」「Commitment Issues」はストリーミングを中心に爆発的な再生数を記録し、UKチャートの上位に食い込むヒットとなった。2021年のミックステープ『Wild West』は全英チャートで2位、続く『23』(2022年)では全英1位を獲得。UKドリル・シーンを牽引するラッパーとしての地位を確立した。

その勢いは世界へと波及する。2022年には Dave との共作「Sprinter」が全英チャートで10週連続1位を記録し、UKラップ史上最長記録を樹立。さらに「Doja」は国際的にクラブアンセムとして受け入れられ、TikTokなどSNSを通じて爆発的な広がりを見せた。2024年には US のラッパー Lil Baby と共演した「BAND4BAND」を発表し、UK と US を繋ぐ次世代のコラボレーションとして話題を呼んでいる。いまや Central Cee は、UK ラップを代表して世界のヒップホップシーンと直接結びつく存在だ。

そんな Central Cee が『FORCE MAGAZINE PRESENTS FORCE FESTIVAL』Day1に出演する。これまでクラブレベルでの来日はあったが、大規模アリーナ・フェスでのパフォーマンスは今回が初めてとなる。特に「Doja」「Sprinter」そして最新曲「BAND4BAND」といった代表曲が横浜アリーナで鳴り響く瞬間は、観客にとって忘れられない体験になるはずだ。また、同日出演の Sexyy Red や A Boogie Wit Da Hoodie との共演曲もあり、否が応でも期待は高まる。

いま最も勢いのあるUKラッパーの一人、Central Cee。その熱量を生で体感できる絶好の機会を、見逃すわけにはいかない。
 

■A Boogie Wit da Hoodie

A Boogie Wit da Hoodie

A Boogie Wit da Hoodie

ニューヨーク・ブロンクス出身のラッパー、A Boogie Wit da Hoodie。2010年代半ばから頭角を現し、メロディアスなフロウと叙情的なリリックで瞬く間にシーンの中心へと浮上した。ストリートに根ざしながらも洗練された音楽性を持ち、ラップとR&Bの架け橋とも言える独自のスタイルを築いてきた。

2016年に発表したミックステープ『Artist』がブレイクのきっかけとなり、その後のキャリアを大きく押し上げた。このミックステープに収録されている 「My Shit」はクラブヒットを収める。そして2017年にはデビューアルバム『The Bigger Artist』をリリースし、収録曲「Drowning (feat. Kodak Black)」は全米シングルチャートで最高38位を記録、ストリーミング時代を象徴するヒットとして広く支持を集めた。その後も『Hoodie SZN』(2018年)が全米アルバムチャート1位を獲得するなど、作品ごとに存在感を増し、メインストリームに確固たる地位を築いた。

彼の楽曲は、メロディアスでありながらも切実な感情を宿している点が特徴だ。失恋や友情、ストリートでの葛藤といったテーマを、自身のリアルな体験と結びつけることで、多くのリスナーの共感を呼び起こしてきた。ラップの硬質さとR&Bの柔らかさを自在に行き来するスタイルは、後進アーティストにも影響を与えている。

さらに、NAVやJuice WRLD、Lil Durkといった同世代のアーティストとのコラボレーションも積極的に行い、シーンの中で重要な役割を果たしてきた。特にNAVとの「Hit」や、Roddy Ricchとの「B.R.O. (Better Ride Out)」などはクラブやストリーミングで高い人気を誇り、彼の多彩な表現力を示す好例だ。

ブロンクスから世界へと羽ばたいたA Boogie Wit da Hoodie。そのキャリアの新たな1ページが、『FORCE MAGAZINE PRESENTS FORCE FESTIVAL』Day1の横浜アリーナで刻まれる。代表曲「Drowning」や「Look Back At It」はもちろん、NAVやCentral Ceeとの共演が実現する可能性もあり、想像するだけで胸が高鳴る。叙情的なフロウとストリートのリアルが交差するそのサウンドは、観客に鮮烈な体験を届けるだろう。

いまやUSヒップホップを代表するラッパーの一人となったA Boogie Wit da Hoodie。そのキャリアと存在感を生で体感できる機会は、見逃すわけにはいかない。
 

■NAV

NAV

NAV

カナダ・トロント出身のラッパー/シンガーであり、プロデューサーとしても活動するNAV。彼は自身のメロディアスなフロウと、ラップとR&Bを自在に行き来するスタイルで、2010年代後半から頭角を現した。The Weekndが主宰するレーベル〈XO Records〉と契約し、同じカナダ発のシーンから世界へと飛び出した存在として知られている。

2017年のデビュー以降、NAVはコンスタントに作品を発表し、USチャートでも高い評価を獲得。中でも2019年にMeek Millを迎えて発表した「TAP」GunnaとTravis Scottとの「Turks」はクラブヒットし、フロアを熱狂させる代表曲のひとつとなった。そのほかにもLil Uzi Vert、Futureといったトップアーティストとの共演を重ね、現行ヒップホップにおける確固たる地位を築いている。2020年以降もBillboardチャートを賑わせ続け、最新作に至るまでリスナーの期待を裏切らない活動を展開している点も大きな特徴だ。

『FORCE MAGAZINE PRESENTS FORCE FESTIVAL』Day1で、NAVがついに日本初パフォーマンスを迎える。これまで一度も実現しなかっただけに、国内ファンにとっては極めて貴重な機会だ。トロントから世界へと飛び出したNAVのラップが横浜アリーナを揺らす瞬間は、この夜の象徴的なシーンとなるだろう。メロウなサウンドスケープと内省的なリリックがどのように響き渡るのか――期待は高まるばかりだ。

グローバルなヒップホップの熱気を味わえる絶好の場。同じステージに立つA Boogie Wit Da Hoodieとの楽曲も控えており、思いがけないサプライズが生まれる可能性もある。フェスの高揚感の中で、NAVの存在感がどのように際立つのか期待が膨らむ。

 

これほどの豪華ラインナップが一堂に会する瞬間は、まさに奇跡と言っていいだろう。こんな機会は二度と訪れないかもしれない。日本のヒップホップフェスティバル史に深く刻まれるであろう『FORCE MAGAZINE PRESENTS FORCE FESTIVAL』。体感できるチャンスを逃してはいけない。

Written by DJ SHUNSUKE

イベント情報

『FORCE MAGAZINE PRESENTS FORCE FESTIVAL』
2025年10月3日・4日
横浜アリーナ

DJ SHUNSUKE プロフィール

2001年からDJとしてのキャリアをスタートさせたDJ SHUNSUKE。都内主要クラブを活動拠点とし、卓越したスキルと現場対応力で、多くのオーディエンスと業界関係者から厚い信頼を得ている。
 
HIPHOPを軸としながらも、幅広いブラックミュージックを網羅する彼のプレイスタイルは、ジャンルの垣根を越える高い適応能力が持ち味だ。その活動はクラブシーンに留まらず、H&Mやatmos、NIKE、PUMAといった有名ブランドのレセプション、DysonやAppleのイベントDJなど多岐にわたる。中でも特筆すべきは、2020年東京オリンピック・パラリンピックでの活躍だろう。レスリングと車いすバスケットボールの会場DJを務め、その選曲は高い評価を得た。
 
現場第一主義を貫きながらも、DJの枠を超えた活動も行っている。ウェブマガジン「Represent」への寄稿、大手HIPHOPメディアの脚本制作など、執筆を通じて音楽カルチャーの魅力を多角的に発信し続けている。
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