横浜で開催の都市型音楽フェス『CENTRAL 2026』閉幕 ちゃんみな、乃木坂46、キタニタツヤ、星街すいせいらが出演し横浜が音楽に包まれた3日間
ちゃんみな 撮影=きるけ。/MM
2026年4月3日(金)~5日(日)の3日間、都市型フェス『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2026』が開催された。2回目の開催となった今回は、3日間で約9万人を動員、計34組の豪華アーティストが春の横浜を華やかに彩った。本記事では、同公演のオフィシャルレポートをお届けする。
4月3日(金)
◼︎CENTRAL STAGE(Kアリーナ)
オープニングアクトを務めたのは、イベント初登場となる乃木坂46 6期生。瀬戸口心月と矢田萌華がWセンターに立つシングル表題曲「ビリヤニ」から、6期生楽曲「全力ラップタイム」「市営ダンスホール」の3曲でフレッシュに、堂々とCENTRAL STAGEのトップバッターという大役を果たした。
乃木坂46 6期生 撮影=黒崎健一/MMT
メインアクトとして先陣を切った=LOVEは、イントロから佐々木舞香の歌声に歓声が上がった「絶対アイドル辞めないで」を皮切りに、「ラブソングに襲われる」「超特急逃走中」といったキュートなラブソングで会場の心を掴む。そこから一転、“愛”以上に深い”呪い“がテーマのダークなラブソング「呪って呪って」、リリースされたばかりの最新曲「劇薬中毒」の2曲で、真骨頂でもあるシリアスな=LOVEで客席を魅了していく。齋藤樹愛羅が「いらない ツインテール」でフロアを煽ったかと思えば、「この空がトリガー」「青春”サブリミナル”」といった爽やかな“青春ソング”を響かせ、ラストはTikTokで話題を呼んだ楽曲「とくべチュ、して」を披露し、次のアイドルへとバトンを繋いだ。
=LOVE 撮影=黒崎健一/MMT
FRUITS ZIPPERは、彼女たちの揺るがぬ決意表明が込められたライブチューン「完璧主義で☆」「ぴゅあいんざわーるど」で会場を一気に惹きつける。自己紹介では、松本かれんが24歳になって初めてのライブに「気合が入ってます!」と明かすと、続けて仲川瑠夏は髪を切って初めてのライブ、早瀬ノエルはピンク髪での初のステージと、“初めて”縛りのMCを展開。真中まなが「かわいいアイドルは好きですか? 私たちのかわいいところもたくさん見ていってください!」と投げかけ、代表曲「わたしの一番かわいいところ」から、「かがみ」「NEW KAWAII」をシームレスに披露する。続けて「はちゃめちゃに盛り上がっていきましょう!」という真中のMCから、プリプリにかわいい「はちゃめちゃわちゃライフ!」、ラストは「ふるっぱーりー!」で会場をぶちあげ、様々な形の“NEW KAWAII”を届けた。
FRUITS ZIPPER 撮影=きるけ。/MMT
熱い声援に応えステージに登場したモーニング娘。’26は、ラブアンドピースを歌う「この地球の平和を本気で願ってるんだよ!」で幕を開けると、勇ましくセクシーに歌い踊る「Fantasyが始まる」、ラブリーにハートマークを形作る「ムカ好き!」へと繋げる。この日を楽しみにしていたという櫻井梨央は、たくさんのアイドルとの共演に「気合いが入ってます!」と宣言。最新曲「私のラミンタッチオーネ(Lamentazione)」では井上春華のセリフパートが炸裂する。代表曲メドレーとして「ザ☆ピ〜ス!」「LOVEマシーン」「そうだ!We're ALIVE」「恋愛レボリューション21」の4曲を駆け抜けると、会場の熱気に呼応するかのように、小田さくらが「熱すぎる!」と叫んだ。盛り上がりをそのままに「わがまま 気のまま 愛のジョーク」では、小田、岡村ほまれ、山﨑愛生が「愛されたい!」と情感たっぷりにシャウト。ラストはお祭りチックなパーティーチューン「気になるその気の歌」で熱いステージを締めくくった。
モーニング娘。’26 撮影=黒崎健一/MMT
昨年に続き、CENTRAL STAGEのトリを務める乃木坂46。井上和、林瑠奈、五百城茉央、中西アルノ、賀喜遥香によって歌い繋がれるアカペラ始まりの「Sing Out!」でライブをスタート。会場には自然とクラップが巻き起こる。“CENTRALスペシャルメドレー”と題し「おひとりさま天国」「I see...」といったライブチューンを披露すると、続くブロックでは「Actually...」「Same numbers」「インフルエンサー」のクールなグループ像で会場を引き込んだ。池田瑛紗が「新しい世界に一歩踏み出す時に、不安な背中をそっと押してあげられるような力を持った楽曲です」と紹介し、彼女がセンターを務める最新曲「最後に階段を駆け上がったのはいつだ? 」をライブ初披露する。ラストは6期生メンバーが合流し「君の名は希望」を、心を一つにして歌唱。出会いと別れの季節である春の始まりに、真っ直ぐな希望を届けた。
乃木坂46 撮影=きるけ。/MMT
文=渡辺彰浩
4月4日(土)
◼︎CENTRAL STAGE(Kアリーナ)
オープニングアクトを務めたのは、2002年生まれのシンガーソングソングライター、汐れいら。ピアニストとたったふたりでKアリーナのセンターステージに立った彼女の繊細さと生命力の強さを共に感じさせる声が、この日の「CENTRAL STAGE」の幕開けを告げた。
汐れいら 撮影=きるけ。/MM
メインステージにまず登場したのは、その鋭利な言語感覚や独創的な表現手法によって、ジャンルを超えて多大な影響を与え続けるロックバンド、amazarashi。これまでメディアなどに素顔を明かしていない彼らだが、この日も紗幕に映し出される映像やタイポグラフィ、さらにハイクオリティな照明演出によってバンドの姿はシルエットでしか見えず、表情も見えない。しかしそれでも、剥き出しの生活感情や肉体感を刻んだ言葉とバンドサウンドは極めて生々しく、直接的に、その「存在」を目の前に差し出してくるようだ。家族への思いを歌う新曲“クラウン新車で買ってあげる”も披露される貴重なライブとなった。
amazarashi 撮影=きるけ。/MM
続いては、そのストイックかつカオティックな音楽世界で国内外で大きな支持を得る3ピースバンド、凛として時雨。ギター、ベース、ドラムという研ぎ澄まされた編成ながら、「シンプルさにこそ無限の可能性は宿る」と伝えるかのように、アンサンブルは縦横無尽に姿を変え、揺らぎすら表現の強度に昇華しながら、暴風雨のように聴く者を激しく巻き込む。最前線を走り続けるロックバンドの圧巻の存在感を見せつけた。
凛として時雨 撮影=きるけ。/MM
そして、はまじあき原作のアニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』から飛び出したバンド、結束バンドが登場。バンドの魂の唸りのようなインスト“後藤覚醒のテーマ(仮)”から“あのバンド”へとなだれ込むドラマチックな展開でライブは始まった。長谷川育美(Vo)はMCで「日本の響きを世界へ」という「CENTRAL」のテーマにシンパシーを語りつつ、美しくもパワフルな歌声を響かせる。さらに、青山吉能(Vo)は自らエレキギターを抱え、作品にとって重要な存在であるASIAN KUNG-FU GENERATIONの“転がる岩、君に朝が降る”と“Re:Re:”のカバーを披露。『ぼっち・ざ・ろっく!』が伝えたバンド音楽に宿るピュアな衝動を、エモーショナルで清々しいパフォーマンスを通して改めて感じさせてくれた。
結束バンド 撮影=きるけ。/MM
そして、この日のトリを務めたのは、今年で結成25周年を迎える沖縄出身の5人組バンド、ORANGE RANGE。1曲目から沖縄の方言で「ようこそ」を意味するタイトルのクールなダンスチューン“メンソーレ feat.ソイソース”を披露。さらに立て続けに“以心電信”へ。コール&レスポンスが幸福な一体感を生む。「ORANGE RANGEのライブは至ってシンプル。笑って、飛び跳ねて、歌って、踊るだけ」というHIROKI(Vo)の言葉を体現するように、常に先鋭的な音楽性を持ちながら、洒脱な遊び心で人々を魅了してきたORANGE RANGEらしい、エッジが立ちながらもハッピーなライブで会場は大いに盛り上がる。ラストは大ヒット曲“イケナイ太陽”、さらに“上海ハニー”で締め括り。観る者の心を軽やかに、そして解放的にする音楽のパワーをひしひしと感じさせるパフォーマンスで、この日の「CENTRAL」は幕を下ろした。
ORANGE RANGE 撮影=きるけ。/MM
文=天野史彬
◼︎Echoes Baa 2026(赤レンガ)
「Echoes Baa」初日。小雨がそぼ降るあいにくの天気ながら、開演を心待ちにするオーディエンスで埋め尽くされた会場に、オープニングアクトとして登場したのはjo0ji(ジョージ)。彼が初めて作った曲である「不屈に花」、TVアニメ「呪術迴戦」「死滅回游 前篇」EDテーマの「よあけのうた」を感情たっぷりに歌い上げて観客の心をしっかり温め、この日のライブは幕を開けた。
jo0ji 撮影=黒崎健一/MMT
「雨なんて関係ねぇだろ、横浜!」と叫ぶikuraに大きな歓声が上がり、「アイドル」で始まった、トッパーのYOASOBI。圧巻のステージに雨が止み、雲間に光が射すという奇跡を起こすと、「はい、俺らの音楽で雨を吹き飛ばしました!」とニヤリ笑ったAyaseが、「日本の音楽は世界に届いてる!」と力強く告げて。ラストは「群青」「夜に駆ける」と畳み込み、オーディエンスの熱狂を最高潮へと誘う。
YOASOBI 撮影=黒崎健一/MMT
バンドセットで登場したAwichは、アグレッシブかつ妖艶なステージでオーティエンスを魅了。「RASEN in OKINAWA」〜「LONGINESS REMIX」ではCHICO CARLITOが客演で登場し、観客は大興奮。地元・沖縄に想いを寄せた熱いコラボで、赤レンガパークに沖縄の風を吹かせた。
CHICO CARLITO、Awich 撮影=黒崎健一/MMT
「SAYONARA MAYBE」「SUGAR」と人気曲を連投し、ど頭からクライマックスを生んだ、NOMELON NOLEMON。みきまりあがキュートで表現力豊かな歌声を横浜の空に響かせると、「ミッドナイト・リフレクション」で会場に強い一体感を生んだ。
NOMELON NOLEMON 撮影=黒崎健一/MMT
「ジャンプして下さい!」とOmega Sapienが煽り始まった「Kolo Kolo」から「Armadillo」と続き、オルタナティブかつ独創的な歌とパフォーマンスで驚かせたBalming Tiger。中毒性ある楽曲やダンスで観る者の心を射抜き、「POP THE TAG」は煽るまでもなく会場中がジャンプを合わせた。
Balming Tiger 撮影=黒崎健一/MMT
「決戦スピリット」で勢いよく始まり、会場をキラキラと眩い光で包んだ、CHiCO with HoneyWorks。「今日もサクラ舞う暁に」のタオル回しでオーディエンスの気持ちをひとつにすると、ラストは会場中がクラップや掛け声を合わせた「アイのシナリオ」「プライド革命」で大いに沸かせた。
CHiCO with HoneyWorks 撮影=黒崎健一/MMT
夕闇が迫り、涼しい海風が吹き始めた頃。チャイムの音が鳴り、夕焼け色に照らされたステージに登場した、新しい学校のリーダーズ。強烈な個性を放つ「マ人間」「Change」で自身の世界観を構築して。「オトナブルー」を投下すると、もはや独壇場。共に歌い踊り、熱い歓声を上げるフィールドの盛り上がりはワンマンさながら。ラストは「みんなで最高な気分になりたいと思います」とSUZUKAが告げて披露した「One heart」で、「最高!」と歌声を合わせる観客と心をひとつにした。
新しい学校のリーダーズ 撮影=黒崎健一/MMT
横浜港に打ち上がる花火と観声に迎えられて登場したのは、初日大トリのキタニタツヤ。「かすかなはな」「聖者の行進」でフィールドの熱を一気に上げると、グルーヴィーな「ずうっといっしょ!」で踊らせて、ライブ序盤にして場を完全掌握。トリに相応しいエネルギッシュかつ、堂々とした歌と演奏に観客のボルテージが高まる中、投下されたのは最新曲「火種」。ラストはオーディエンスの大熱狂に包まれる中、「青のすみか」「次回予告」を披露。「Echoes Baa」初日を激しく美しく締めくくり、2日目へバトンを繋いだ。
キタニタツヤ 撮影=黒崎健一/MMT
文=フジジュン
◼︎CENTRAL LAB.(KT Zepp Yokohama)
KT Zepp Yokohamaで行われた『CENTRAL LAB.』のステージは、冒頭から濃密な熱気に包まれていた。トップバッターを務めたReoNaは、TVアニメ「シャドーハウス」エンディングテーマで中毒性の高いトラックメイクと歌唱が印象的な「ないない」で幕を開ける。続く「生命線」では、刹那的な歌声でさらに会場の空気をその独特な世界感に染めていく。オーディエンスの意識を一気に引き寄せた張り詰めた緊張感と、どこか救いを求めるような響きが交錯し、フロア全体に深い没入感が広がる。「今日はAve MujicaさんとBAND-MAIDさんとの3マンライブ……気がつけばみんなガールズたちですね」と柔らかく語りかけるMCを挟み、「Girls Don’t Cry」ではアコースティックギターを片手に芯のある強さをにじませる。さらに故郷奄美への想いを語り歌い始めた最新曲「結々の唄」では繊細かつ優しい感情を丁寧に紡いだ。絶望系アニソンシンガーを象徴するような楽曲「Debris」では鋭さを帯びた中にも「生きていこう」という想いを提示。曲ごとに感情の温度を緻密に変化させながら、心の奥へと静かにそして確かな足どりで踏み込んだ。「ソードアート・オンライン」とのコラボレーションから生まれた「Weaker」から「ANIMA」へと続く終盤は、内面に潜む衝動を解き放つようなアグレッシヴなパフォーマンスで締めくくられ、オーディエンスの大歓声とともに強い余韻を残した。
ReoNa 撮影=ヨシダショーヘイ/MMT
続くAve Mujicaは、ステージに姿を見せるや否や強靭な歌と演奏による「KiLLKiSS」で一気に激情的な世界観へと誘う。間髪入れずに投下された「顔」が場内の興奮を高め、「‘S/’ The Way」ではそのスケールをさらに拡張。重厚なサウンドに呼応するように多くの腕とペンライトが上がり、会場全体が演出の一部として機能する。「八芒星ダンス」では重厚かつリズミカルな展開で空気を揺らし、「Angles」では陰影のあるサウンドで奥行きを加える。さらに楽曲ごとに変化する表情や所作がステージの世界観に厚みをもたらし、視覚と聴覚の双方から引き込んだ。「Symbol II : Air」から「Sophie」へと流れる中で段階的に熱気を高め、ラストの「Symbol I : △ 」でそのイメージを鮮やかに焼き付ける。細密に組み上げられたステージングが、観る者の感覚により深く強く刻まれ、その高まりは最後まで途切れることがなかった。
Ave Mujica 撮影=ヨシダショーヘイ/MMT
トリを飾ったBAND-MAIDは、「What is justice?」で研ぎ澄まされたバンドサウンドを突きつけ、「glory」「Choose me」と畳みかけるように勢いを加速させる。無駄のない演奏とタイトなグルーヴが序盤から身体を揺らし、フロアの温度を一段階引き上げた。「SUPER SUNSHINE」では明るさを放ちつつ、「Protect You」でエモーショナルな側面を提示するなど、多彩な表現で引きつける。「Shambles」では攻撃性を前面に押し出し、「Dilly-Dally」ではSAIKIが「クラップできる人?」と呼びかけると盛大な手拍子が広がり、「みんなの腕を壊していくよ!」とさらなる熱狂を生み出した。メンバー同士の呼吸が噛み合った演奏が、ライブならではの高揚感を増幅させ、楽曲の魅力をより鮮明に浮かび上がらせる。5人が放つ音とパフォーマンスにフロアの反応が重なり合い、視覚的にも強いインパクトを残した。「Present Perfect」から「Ready to Rock」へとつなぎ、最後の「NO GOD」では圧倒的な音圧と一体感で会場を完全に掌握した。
三者三様の個性がぶつかり合いながらも、それぞれが確かな存在感を示した一夜。音楽の持つ多面性とライブならではの高揚が、より立体的に浮かび上がる内容となっていた。
BAND-MAID 撮影=ヨシダショーヘイ/MMT
文=シンカイ
4月5日(日)
◼︎CENTRAL STAGE(Kアリーナ)
オープニングアクトは作詞、作曲、編曲、イラスト制作、映像編集まで自身で行うマルチクリエイター、紫 今。いきなりパワフルなロングトーンでオーディエンスを掌握。「今日はあなたたちの心を奪いにきた」と宣言し、「魔性の女A」では一気に沼に引き込むような妖艶さの中、「クレオパトラも見惚れちゃう」というパンチラインが響いた。
紫 今 撮影=きるけ。/MM
続いて登場したのは「第67回 輝く!日本レコード大賞」で最優秀新人賞を獲得、社会現象を巻き起こし続ける7人組ガールズグループ・HANA。一年前、デビュー後初のライブとなったCENTRALに凱旋だ。バンドを携え、初めて自ら作詞作曲を手掛けた「ALL IN」でラップ、ダンスなど、すべてにおいて驚異的な実力を見せつけた後、「NON STOP」、「Burning Flower」で熱気を充満させる。KOHARUが「What‘s Up! CENTRAL!」とシャウト。MAHINAはまたこのフェスに戻ってこられて嬉しいと明かし、「Bloom」へ。センターステージでハンドクラップが舞った「Cold Night」、特大のシンガロングが巻き起こった「Blue Jeans」。「BAD LOVE」、「ROSE」でさらなる盛り上がりを見せ、ラストはリリースしたばかりの新曲「Bad Girl」で歓喜の渦を生み出した。
HANA 撮影=きるけ。/MM
優里は、現代人が抱える孤独や閉塞感をとじこめた「かごめ」を圧倒的な歌唱力と表現力で歌い上げ、歌い終わると大きな拍手が沸き起こった。「ピーターパン」でシンガロングを促し「最高だ! ありがとう!」と感謝を伝える。今日の出演者にリスペクトを送りつつ、「でも俺だってこのステージに立ったからには音楽では絶対に負けられないよな」と気合十分。イントロでどよめきが起きたのは国民的ヒットソング「ドライフラワー」だ。新曲「世界が終わりました」の歌にオーディエンスは聴き入り、満天の星がビジョンに映る中での「べテルギウス」ではマイクを掲げ、オーディエンスの歌に笑顔を浮かべた。「めいっぱい背中を押したいと思います」と言って「ビリミリオン」で締め括った。
優里 撮影=きるけ。/MM
大トリは時代を代表するアーティストであり、HANAのプロデューサーとしても活躍するちゃんみな。場内で「ちゃんみな」コールが沸き上がるなかマスキュランなスーツルックで登場し、ルッキズムをモチーフにした「美人」で一瞬で空気を自らの世界観に染め上げた。ダンサーと共にアグレッシヴに踊る「WORK HARD」で早速場内のボルテージを最高潮に。「HANA、最高だったでしょ?」と誇らしげに言った後、優里の「ドライフラワー」を美声で歌い、HANAの「NON STOP」の一節をスピットする一幕もあった。フレンドリーなMCでステージと客席の垣根を取っ払い、「B級」、「I'm not OK」、「Never Grow Up」、「NG」とアンセムを連発。皮肉交じりの強烈な新曲「FLIP FLAP」でもオーディエンスを痺れさせ、一級品のエンターテインメントで魅せ続けた。最後に「CENTRAL, Thank you for invite me!!」と叫び、イベントへの愛を示した。
ちゃんみな 撮影=きるけ。/MM
文=小松香里
◼︎Echoes Baa 2026(赤レンガ)
晴天に恵まれた、「Echoes Baa」2日目。大きな拍手と歓声に迎えられて登場した、オープニングアクトの華乃。「執着地点」「お気の毒様ね。」を胸締め付けるキュートな歌とアグレッシブなパフォーマンスで魅せると、「みんなにトキメキを届けます」と「トキメキ詐欺」を披露し、観客を魅了した。
華乃 撮影=黒崎健一/MMT
2日目のトッパーは、昨年に続く出演となるAooo。「BAQN」「魔法はスパイス」とアッパーな曲でブチアゲて、「ネオワビシイ」のコール&レスポンスで一体感を生んでと、この1年、フェスやワンマンで磨き上げたライブスキルをいかんなく発揮。「楽しむ準備は出来てますか!?」と石野理子(Vo)が煽り、披露したのは新曲「クエスチョン」。さらにイントロに歓声が上がった「サラダボウル」で沸かすと、「Yankeee」で会場中がジャンプや歌声を合わせる。トッパーとして十分すぎるほど、パワフルで熱量のあるライブだった。
Aooo 撮影=黒崎健一/MMT
7人がステージに並ぶだけで放つ、強烈な存在感と可愛さで圧倒。突き上げる歓声で始まったCANDYTUNEのステージ。「キス・ミー・パティシエ」「アイしちゃってます♡」と”かわいい”を惜しげなく振りまくと、「レベチかわいい!」でオーディエンスを悩殺。「倍倍FIGHT!」に会場中が声を合わせるシーンは美しく、感動的でさえあった。
CANDYTUNE 撮影=黒崎健一/MMT
ポップでキュートな歌とパフォーマンスで魅了したCUTIE STREET。「ナイスだね」「ぷりきゅきゅ」と“かわいい”を様々な角度から魅せる楽曲で盛り上げると、「もっと盛り上がっちゃダメですか!?」と「かわいいだけじゃだめですか?」を披露。“かわいい”の魔法でオーディエンスを爆アゲする勇姿はかわいいだけじゃなく、かっこよかった。
CUTIE STREET 撮影=黒崎健一/MMT
自身のまとう雰囲気もあり、会場をほんわかと暖かい空気で包んだのはasmi。「君のくれたもの」、「PAKU」と人気曲を連投すると、「切っても切れない縁を結びに来ました」と告げ、新曲「あわ」を初披露。ラストは「こっち向いてほい」「ドキメキダイアリー」の熱を帯びた歌とパフォーマンスで心をひとつにして、そこにいるすべての人と切っても切れない縁を結んだ。
asmi 撮影=黒崎健一/MMT
すりぃ×asmi「アイワナムチュー」でライブが始まるや、フィールドの熱が急上昇。日曜日のメゾンデ、『ユイカ』、KAFUNÉ、華乃と、楽曲ごとにアーティストが入れ替わる贅沢すぎるステージでオーディエンスを大興奮させたMAISONdes。みきまりあが「アイウエ」をカバーし観客の歌声が上がると、「今日はスペシャルヴァージョンでお送りします」と告げるツミキがasmiを呼び込み「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ」を披露。最後は「みんな楽しんだ?」と笑顔で尋ねたasmiが歌う「ヨワネハキ」に、オーディエンスが歌声を重ねるという最高のコラボレーションで締めくくった。
MAISONdes 撮影=黒崎健一/MMT
横浜港に日が落ち始めた頃、桜舞う季節にぴったりな「春の嵐」でライブをスタートし、瞬時に会場を自分たち色に染め上げた羊文学。河西ゆりか(Ba)のベースで硬派に始まる「doll」、塩塚モエカ(Vo&Gt)のリードで掛け声合わせた「GO!!!」でロックな表情を見せると、「cure」で胸締め付ける美声を響かせて。「more than words」で再びフィールドを熱くさせ、Netflixシリーズ『九条の大罪』主題歌の新曲「Dogs」で最新型の羊文学をしっかり見せつけて終幕。ライブが終わる頃にはすっかり日が落ちているという、自然の演出まで味方に付けたステージに野外ライブの良さを改めて感じた。
羊文学 撮影=黒崎健一/MMT
横浜港に花火が上がり、オーディエンスの期待も大いに高まったところで登場した大トリは、バーチャルアイドル・星街すいせい。「プリマドンナ」で始まったライブのステージ上にあるのは、生演奏するバンドの影とステージ中央で熱唱する星街の姿。星街の圧倒的な歌唱力に、フィールドから大きな歓声が上がる。「すいちゃんは?」「今日もかわいい〜!」のコールで気持ちをひとつにすると、「みちづれ」「AWAKE」と続き、オーディエンスのボルテージは最高潮。ライブ終盤は「Stellar Stellar」、ツミキを迎えての「ビビデバ」、「ソワレ」と人気曲を惜しげなく連投。熱狂するオーディエンスと共に壮大なクライマックスを作り上げ、派手やかに美しく「Echoes Baa」の幕を閉じた。
星街すいせい 撮影=黒崎健一/MMT (C)Studio STELLAR (C)COVER
文=フジジュン
◼︎CENTRAL LAB.(KT Zepp Yokohama)
横浜の街全体を舞台に、昨年よりスタートした都市型フェス『CENTRAL MUSIC & ENTERTAINMENT FESTIVAL 2026』。今年は4月3日(金)・4日(土)・5日(日)の3日間にわたり開催。最終日となる4月5日(日)、『CENTRAL LAB.』の会場となったKT Zepp Yokohamaでは、戸松遥、そして花澤香菜というシーンを牽引してきた2人が登場。この日限りのコラボレーションも織り交ぜながら、それぞれのステージでライブハウスを揺らした。さらに本フェスでは、YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」での生配信も実施。この日限りのパフォーマンスが、会場とオンライン、両方で共有されたことも『CENTRAL』ならではの醍醐味だ。
先陣を切った戸松は、アシンメトリーな衣装を身にまとってオンステージ。「Q&Aリサイタル!」からコール&レスポンスを巻き起こし、バンドメンバーとともにフロアの熱を一気に引き上げていく。今回が自身にとって初めてのフェス出演であること、そして花澤香菜とのツーマンであることから「ザ・戸松遥と言えばという曲だけでなく、フェスっぽい曲を考えてきた」という。さまざまな楽曲で会場の熱を高めながら、中盤には、この日のハイライトのひとつとなる花澤香菜とのコラボレーションステージへ。曲はふたりが共演したTVアニメ『かんなぎ』オープニング主題歌「motto☆派手にね!」をセレクトし、フロアを大いに沸かせてみせた。『かんなぎ』の話題や当時の思い出に触れるトークでは、「平成」という言葉も飛び出し、ファンからも笑顔がこぼれる。ラストの「オレンジレボリューション」ではシンガロングが巻き起こり、一体感を導いていってみせた。
戸松遥 撮影=ヨシダショーヘイ/MMT
続いて登場したのは花澤香菜。黄色のボリュームスリーブが印象的な衣装で、北川勝利らバンドメンバーの待つステージに登場すると「SHINOBI-NAI」を歌唱。会場にはピンクのペンライトが広がっていく。中盤には最新シングルの「Cipher Cipher」を披露。ハンズクラップやコールアンドレスポンスなどフェスらしい盛り上がりを見せつつ、楽曲の世界観がシームレスに連なっていった。
花澤香菜 撮影=ヨシダショーヘイ/MMT
アンコールにはふたたび戸松が登場し、名曲「恋愛サーキュレーション」をコラボレーション。平成から令和へと続くアニメソングの広がりを象徴するようなひとときとなった。「またやりたい!」。自然とこぼれたふたりの言葉と観客の歓声がこの日のステージの充実感を何よりも雄弁に物語っていた。
文=逆井マリ