OSK日本歌劇団『レビュー 春のおどり』が大千穐楽 カーテンコールでは卒業発表をした娘役トップスター千咲えみがコメント

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11:16
第一部『たまきはる 命の雫』(左より)ジュリエット=千咲えみ、ロミオ=翼和希     (C)松竹

第一部『たまきはる 命の雫』(左より)ジュリエット=千咲えみ、ロミオ=翼和希     (C)松竹

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2026年5月5日(火・祝)、東京・新橋演舞場にて、OSK日本歌劇団『レビュー 春のおどり』が千穐楽を迎えた。カーテンコールにて卒業発表の娘役トップスター千咲えみが観客に向けてコメントした。

4月10日(金)に京都・南座で開幕(19日(日)千穐楽)した『レビュー 春のおどり』は、4月30日(木)より東京・新橋演舞場で上演。1926(大正15)年に第一回『春のおどり』が行われてから、ちょうど100周年となる今年は記念公演として、トップスター翼和希と娘役トップスター千咲えみをはじめ、37名の劇団員が圧巻のステージを見せ、観客を魅力した。

第一部には、2000年に奈良で一日限りの上演をしたOSK伝説の和物ミュージカル『たまきはる 命の雫』。
古典を生かした独特の世界観で魅惑の舞台を創り出す演出家・北林佐和子が、シェイクスピアの名作『ロミオとジュリエット』の世界を古代ヤマトの時代に映した作品は、『春のおどり』伝統の“チョンパ”(暗転から一瞬で照明がつく華やかな演出)で幕開き。OSK和物レビュー恒例の演出からそのまま『ロミオとジュリエット』の世界に突入する鮮やかな流れに観客は作品世界に引き込まれた。ロミオ役の翼和希、そして前日に卒業が発表されたジュリエット役の千咲えみが登場すると客席からは今回の『春のおどり』一番の大きな拍手が起きた。

役名はそのまま、1時間という凝縮された『ロミオとジュリエット』の世界は、OSKが得意とする和物ミュージカルとして展開。翼と千咲のトップコンビに当てて書き下ろされた「あなたは誰」は序盤から様々なバリエーションで歌われ、15歳と13歳という若い設定のロミオとジュリエットを演じるトップコンビの姿に観客は見入った。また、男役スター登堂結斗のロレンス、天輝レオのティボルト、壱弥ゆうのパリス親王、椿りょうのマーキュシオはそれぞれの役柄と自身の魅力を最大限に発揮し、今のOSKを支える華月奏がモンタギュー大臣を苦味を持って、城月れいがキャピュレット命婦を圧倒的な歌唱力と存在感で堂々と演じ、その佇まいで威厳を示す特別専科の朝香櫻子の女帝はじめ、次代を担う娘役スター唯城ありすのマリア、羽那舞のモンタギュー家室、琴海沙羅のベンボリオが活躍。現在のOSK劇団員の充実ぶりが示される舞台に、同期トップコンビである翼和希と千咲えみが白い衣裳となって天空で踊る悲恋のロミジュリは客席の涙を誘った。

第二部『Silenphony』翼和希と千咲えみ      (C)松竹

第二部『Silenphony』翼和希と千咲えみ      (C)松竹

続く、第二部はレビュー『Silenphony-サイレンフォニー-』。
“Silence(静寂)”と“Symphony(交響曲)”を合わせた造語のタイトルで、静寂の中から音が生まれ、やがて壮大な交響曲となる斬新な構成のレビューで、スタイリッシュでいて、かつ情熱的な舞台を創造し続ける平澤智の作・演出・振付による、躍動感に満ち溢れる“ダンスのOSK”の真骨頂。無音ダンスから、翼和希を中心としたタップダンス、そして千咲えみによる切ない歌唱が続く序章から、圧倒的なレビューが繰り広げられた。“唯一無二の男役”元トップスターの特別専科・桐生麻耶含め、36名の出演者で65分の踊りまくり歌いまくるレビューは、客席降りが2度ある贅沢で熱狂を生む演出により拍手だけでなく、観客からの歓声を生んだ。終盤、「想」と題された千咲えみの独唱の場面では、これまでのOSKでの歩みが歌詞に織り込まれ、ハンカチで涙を拭う観客の姿も。これがOSKのレビューだと提示されたような圧巻のステージに幕が降りても客席からの拍手はやむことはなかった

再び幕が上がり、トップスター翼和希が客席への感謝を述べたのち、「千咲ぃ!」の呼びかけに「はい!」と元気に応えた娘役トップスター千咲えみが舞台に登場。

観客へ「自分の口から皆様に卒業のご報告をさせていただけましたこと、そして今回、作品の中でも、卒業にあたり、松竹様、先生方からたくさんのプレゼントを頂戴しました。本当に幸せ者でございます。ありがとうございます」と感謝の気持ちを伝え、「残りの卒業までの時間を、翼と劇団員の皆さんと、そして何よりもお客様皆様との時間を大切に、最後まで舞台人として少しでも成長できますよう、残りの舞台も全力でつとめてまいります。どうぞ皆様、卒業のその日まで、どうぞよろしくお願いいたします!」と宣言。そして、2013年4月に実に73年ぶりに東京で開催された『春のおどり』で初舞台を踏んだ同期の翼和希より「同期であり、相手役である千咲えみの、最後の、最後の最後まで、この燃えたぎる魂を目にも、心にも焼き付けていただきたいと思います!」のメッセージに場内は大きな拍手に包まれた。

なお、『レビュー 春のおどり』は、7月博多座にて『レビュー 夏のおどり』として上演される。

千咲えみ コメント

千咲えみでございます。
昨日、公式にて発表がございました。私事でございますが、来年2027年1月大阪・TTホール、2月東京・サンシャイン劇場にて、OSK日本歌劇団を卒業させていただきます。
本日、このようなお時間を頂戴いたしまして、自分の口から皆様に卒業のご報告をさせていただけましたこと、そして今回、作品の中でも、卒業にあたり、松竹様、先生方からたくさんのプレゼントを頂戴しました。本当に幸せ者でございます。ありがとうございます。
残りの卒業までの時間を、翼と劇団員の皆さんと、そして何よりもお客様皆様との時間を大切に、最後まで舞台人として少しでも成長できますよう、残りの舞台も全力でつとめてまいります。どうぞ皆様、卒業のその日まで、どうぞよろしくお願いいたします!

公演情報

OSK日本歌劇団『レビュー 春のおどり』※終了
 
<京都公演>
日程・会場:2026年4月10日(金)~4月19日(日)京都・南座 
 
<東京公演>
日程・会場:2026年4月30日(木)~5月5日(火・祝)東京・新橋演舞場
 
 
【第一部】
W.シェイクスピア作「ロミオとジュリエット」より
『たまきはる 命の雫』
作・演出 北林佐和子

【第二部】
『Silenphony』
作・演出・振付 平澤智

公演情報

OSK日本歌劇団『レビュー 夏のおどり
 
【日程】2026年7月18日(土)11時/15時30分・19日(日)11時
【会場】博多座
 
・第一部/W.シェイクスピア作「ロミオとジュリエット」より『たまきはる 命の雫』 作・演出 北林佐和子
・第二部/『Silenphony』 作・演出・振付 平澤智
 
【出演者】翼和希・ 千咲えみ・華月奏・城月れい・登堂結斗・天輝レオ・壱弥ゆう・椿りょう・唯城ありす・羽那舞・京我りく・紫咲心那・琴海沙羅・蘭ちさと・水葉紗衣・依吹圭夏・有絢まこ・空良玲澄・舞音ことは・真織ひな・梅名希歩・華蓮いろは・ひより芽依・奏叶はる・妃乃愛・珠凜かのん・初音くらら・華妃ダリア・桃白透衣・花鹿愛・OSK日本歌劇団102期生(初舞台生)/桐生麻耶【特別専科】(2部のみ)・朝香櫻子【特別専科】(1部のみ)
 
料金】A席:11,000円・B席:8,500円・C席:5,500円    ※未就学児入場不可
一般発売】5月23日(土)10:00より
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