「劇場の一番席の奥まで届けられる熱量」で挑む! 舞台『HiGH&LOW THE 戦国 外伝』笹森裕貴インタビュー
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笹森裕貴
2026年7月15日(水)東京建物 Brillia HALLを皮切りに大阪・愛知でも上演される、舞台『HiGH&LOW THE 戦国 外伝』。稽古場にて、絶賛稽古中の斑目笹玖役・笹森裕貴を直撃インタビュー。山賊のリーダーというワイルドな役どころを通し、複雑な愛情とスカッとするアクションで作品を盛り上げるその心意気に迫る。
舞台『HiGH&LOW THE 戦国 外伝』
ーー先日のビジュアル解禁にはちょっと驚きました。一瞬「笹森さんがいない!?」と思うくらいに。
ですよね? 周囲の人にも最初「誰だか分からない」って言われたりして(笑)、それがすごく嬉しくて。自分でもまた新しい自分に出会えたような気がしていてとても気に入っています。
ーー演じるのは山賊の斑目笹玖。人物紹介には「金に汚く狡猾な山賊の頭」「兄が騙され続けた反動で“この世は金が全て”という歪んだ価値観を持つ」などとあります。かなりワイルドなキャラクターですね。
いわゆる思い描いていた通りの山賊像でしたね。ただ一方でそうじゃない繊細な部分、兄に向けての複雑な思いや、本当は山賊なんてやりたくないけどやらざるを得なくなってしまった状況とか、はっきりと描かれてはいないけれど背景として大事な部分もたくさんあって。そこは(兄・松竹役の)八木(将康)さんと本当にいろいろ話し合い、自分たちで「過去にこういうことがあってさ…」とか「たぶんこうだったんじゃないかな」を共有しながら役を作り上げている最中です。
笹森裕貴
ーー演出の平山紀久さんからのオーダーなどはいかがでしょう?
紀さん(平沼紀久さん)の稽古、一番最初から本読みせずにいきなり一幕一場をやったんですよ、立ち稽古で! 台本は絶対に全部覚えてから稽古場に入るのでそこは大丈夫だったんですけど……場面としては一番最初の登場のシーンだから、象徴的に「こういう役ですよ」っていうのを紹介するターンでもあり、「僕はこういう方向性で考えてますよ」って演出家に提出する時間でもあり。とりあえずは自分が思う笹玖の雰囲気でやりました。そうしたら、「もう、めっちゃいい」って言ってくださったので、方向性は合ってるんだなってことが最初にわかってすごく安心しましたね。稽古が進んでからは中身の部分、のちのち描かれる兄弟としての在り方とかそういうところを丁寧に演出いただいてます。ご自身もずっとプレイヤーで活躍もされているので役者の気持ちも理解してくださっていますし、めちゃくちゃ熱いハートを感じるのが紀さんの現場。すごく楽しい稽古です。
ーー中でも印象に残っているアドバイスなどがあればぜひ。
「あの時の約束を覚えてるか?」「何の約束?」っていう兄弟の会話があるんですけど、「ここは当時の“あの2人”が見えたいんだよ」と。「今の山賊としてのお前らじゃなくて、当時の笹玖と松竹の姿に」と言われたことですね。そのアドバイスをもらった時、僕の中でも「なるほど!」っていう思いと、「その考えはなかった〜」みたいな気づきというか、自分でもいろいろパターンを用意してたけれど、「ここでそれを見せるのか。確かにな」と思って、すごく腑に落ちたものがあったんです。一瞬そこで空気が戻る、昔の関係性に戻る、というような素敵な演出をつけていただいたのは大きかったですね。
また、役者として演劇に向かうっていうことに関してはどの作品も変わらないけれど、この作品で、この役で自分が求められていることが結構大きいなとも思ってます。たくさんの愛が描かれている中でも一番わかりづらくて一番歪んでる愛情を持っているのは、たぶん僕の役。まだどこか幼くて兄に当たることでしか愛情を表現できなくて。
笹森裕貴
ーーあれくらいの年頃にありがちな言動というか……
だから、ホント、反抗期の自分を思い出してます。
ーー笹森さんもそんな感じでしたか?
書けないぐらいひどかったですよ(笑)。ずっと野球をやってたんですけど、当時は練習も結構キツい時代で監督に対して内心すごくイライラしていたし……学校はすごく面白かったけど、やっぱりそういう気持ちからつい親に当たっちゃったり。兄がいるんですけど、イライラモヤモヤしていることでめちゃくちゃ怒られても「お前に何がわかるんだ。お前に僕の人生関係ないだろ!!」って言い返したりもしたなぁ。で、言ったことを後悔する。笹玖も結構それに近いかもしれないです。
ーーでは、思春期をここでもう一度、と。
うんうん(笑)。こういう役を演じるのは初めてに近いんですけど、でも自分の中にあるものも引き出せるので、そこは嘘なくお芝居ができるなっていう思いです。それに、ファンのみなさんも何故か野蛮な役を見るのが好きな方多いんですよ(笑)。ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』のマーキューシオも結構好戦的な役でしたが、「良かった」って言ってくれた方がめちゃくちゃ多くて。
ーーそれまでは出演作的にフェミニンなイメージが先行しているところもありました。
そうなんですよ。感情をあんまり表に出さないような役が多かったので、そこは僕もイメージを打ち砕きたかったし、でもだんだんとスカッと元気になれるような役を求められることも増えてきたので、「役者としてそっちもできるんだぞ!」という僕の思いを体現できる役をいただけることはとても嬉しく思います。限られた表現の中での細かなお芝居もすごくやりがいを感じますが、劇場の一番席の奥まで叫び声を届けるような役をやりたい気持ちはすごくあります。
笹森裕貴
ーー大暴れ。
そうそう! 熱量を持って楽しく役をまだ暴れられる年齢のうちにやっておきたいな。自分もこの公演中に29歳になりますし、来年30歳ですよ。どうしよう!?
ーー現場でもそろそろ若手は卒業、お兄さん的立ち位置になって。
それは痛感しています。わからないことは先輩方が教えてくださった以前の方が楽でした(笑)。でも年齢関係なく、役者をやってる以上、技術的にも周りに負けたくないじゃないですか。歌もダンスも芝居も自分より上手い人を見ると悔しいし、自分はなんで練習ではできるのに本番ではできないんだ、悔しい、もどかしい、自分、ホントはもっとやれるだろうって、そんな思いをずっと抱えていて……めちゃくちゃ苦しかった期間が結構続きましたね。それが、ここ最近だんだんとその理想と現実のギャップが埋まっていく感覚があって、それこそ今年に入ってからは不思議とできることが増えてきたなっていうのを感じることが増えてきました。
ーー求めてきたものがしっかり血肉になってきている。
自分を少しずつ客観視できてきたのか、いろんな経験が自信にもつながってきているのかな、と。今の稽古場でも先輩方が「いいね」って言ってくださることもあるし、悔しい思いもしてきた分、自分でも自分を認められるところが増えてきたのは素直に嬉しいです。もちろんまだまだ全然満足はしてないので、もっともっとやらないとですけどね。
笹森裕貴
ーー素敵ですね。
今回、結構殺陣も激しいからすでに膝もすごいんですよ。アザだらけ。なので、今までは「買ったら負けだな」と思ってたんですけど(笑)。、クッションが付いているサポーターを初めて買いました。今日届くので、明日の稽古から着けます。負けじゃなく、自分のために。動きの方もまだまだブラッシュアップしていきたいです。
ーー安全第一、大人の嗜みです(笑)。今回、イープラスでは貸切公演も実施させていただいたりと、注目の一作となっています。改めて観劇を楽しみにしているみなさんへもメッセージをお願いします。
これは毎回思うことですが、僕、どの作品をやっても自分の役が一番好きになるんですよ。全員そうかもしれないけど、自分の役をちゃんと自分で一番愛していたいし、そうあるべきだと思っていて。それが今回如実に出たというか、自分の中でも好きな設定だったりがたくさん盛り込まれていて、僕自身とても大切な役だと思っていますし、笹玖が抱えている葛藤や色んな思いはきっとみなさんが感情移入してくださるんじゃないかなと思っています。劇場にお越しのみなさまにもぜひそこを楽しみに待っていて欲しいですね。また、自分自身も今まで経験してきた舞台にはない表現が求められていますし、作品全体としてもきっとまだ見たことないような世界になるんじゃないかな。見たことのないエンタメの世界で、笹玖の活躍にもどうぞご注目ください!
イープラスでは7/18に東京、8/8に大阪で貸切公演を実施します!
取材・文=横澤由香 撮影=池上夢貢
公演情報
■演出:平沼紀久
■出演:
小野塚勇人 笹森裕貴 彩風咲奈
山田健登 蒼木陣 小澤竜心
八木将康 うえきやサトシ 土井ケイト 夏川椎菜 佐藤日向 伊勢大貴 納谷健
川久保拓司 伊達暁 伊藤正之 ほか
■日程・会場:
【東京公演】
日程:2026年7月15日(水)~7月30日(木)
会場:東京建物 Brillia HALL
日程:2026年8月7日(金)~8月9日(日)
会場:梅田芸術劇場メインホール
日程:2026年8月14日(金)~8月16日(日)
会場:御園座
■
【東京・大阪公演】
平日
S席:¥14,000(税込)
A席:¥10,000(税込)
B席:¥5,000(税込)
S席:¥14,500(税込)
A席:¥10,500(税込)
B席:¥5,500(税込)
笹森裕貴さんにイープラスポーズをしていただきました!!
<e+貸切公演>
日程:2026年7月18日(土)
会場:東京建物 Brillia HALL
開演:17:15~
【得チケ】観劇応援価格
受付期間:2026/6/6(土)12:00~2026/7/18(土)17:15
【得チケ!観劇応援】U-35限定受付
受付期間:2026/6/26(金)12:00~2026/7/10(金)18:0
<e+貸切公演>
日程:2026年8月8日(土)
会場:梅田芸術劇場メインホール
開演:17:00~
【得チケ】観劇応援価格
受付期間:2026/6/6(土)12:00~2026/8/8(土)17:00
【得チケ!観劇応援】U-35限定受付
受付期間:2026/6/26(金)12:00~2026/7/31(金)18:00
貸切公演の
■企画・制作:梅田芸術劇場