劇場アニメ『ベルサイユのばら』平野綾、加藤和樹が対談――止まっていた時間がまた動き出す、一夜限りのオーケストラステージ【オフィシャルインタビュー到着】
©池田理代子プロダクション/ベルサイユのばら製作委員会
劇場アニメ『ベルサイユのばら』のシンフォニックコンサートが、2026年9月6日(日)、東京国際フォーラムにて一夜限りで開催される。オーケストラの生演奏とともに、沢城みゆき(オスカル役)、平野綾(マリー・アントワネット役)、豊永利行(アンドレ役)、加藤和樹(フェルゼン役)、の4人がステージに立つ。今回は、平野綾、加藤和樹——アントワネットとフェルゼンを演じるふたりが、本番への期待と本音を語り合った。
作中の仮面舞踏会を現代へ
平野綾(マリー・アントワネット役)
――今回の公演は、劇場アニメ『ベルサイユのばら』の世界を物語のシーンとともに、オーケストラの生演奏で届けるコンサートです。どんなステージをイメージしていますか?
平野:映画を見ていただいた方ならわかると思うんですけど、本当に華やかな世界観なので、いざ実際に形にするとなるととても難しいのですが、アントワネットとフェルゼンが最初に出会う、あの仮面舞踏会のような雰囲気が再現できたらいいな、と思っています。
加藤:劇場でご覧になった方は、映像美だけじゃなく、音楽の素晴らしさもきっと伝わったと思うんですよね。それが今度は生で、オーケストラとともに届けられる。スピーカーから聴こえてくるものじゃなくて、目の前にいる人間がその瞬間に届ける音を楽しんでいただけたらなと思います。
加藤和樹(フェルゼン役)
平野:最近はアニメ作品のオーケストラコンサートが増えてきましたが、今回の劇場アニメ『ベルサイユのばら』はまさにその展開に相応しい作品。澤野弘之さんの楽曲のジャンルが幅広いうえに、シンガーありきで作られている曲がすごく多くて、見せどころがいっぱいあるんですよね。これだけ歌わせていただけるって、本当にありがたいし、コンサートで披露されたらどうなるんだろうと、ワクワクします。
加藤:しかも今回は4人で声を重ねられますしね。
平野:私たちは舞台挨拶で一度、デュエットを歌わせていただいたことがあったんですよね。でもそのときは、みゆきさん(沢城みゆき)と豊永さんはいなかったんですよね。
加藤:僕たちは舞台挨拶でも2人で一緒に歌を披露させていただいたことはありますが、今回は4人が揃うんですよ。4人でオーケストラとともに歌うのは、めちゃくちゃ楽しみですね。
役柄と実像が重なる、4人それぞれの関係
沢城みゆき(オスカル役)
――劇中の4人は、それぞれ違う形の愛や信頼で結ばれています。 役としての関係性と、演じるご自身の関係性が重なって感じられる部分はありましたか?
平野:アントワネットにとってオスカルは、信頼できる友人でもあり、同じ女性として誰よりも分かり合える存在だと感じていたと思うんです。最終的には2人は違う道を進むのですが、お互いに必要としていた存在というか。それって、私がみゆきさんに思っていることと、とても似ているんですよ。みゆきさんとは声優活動を始めたタイミングもすごく近くて、若い頃は同じオーディションで「今回はみゆきさんが受かったんだ!」「今回は私が受かった!」というように、同じ枠でキャスティングされることが多く、10代の頃からお互いに似たような境遇だったんです。そういう時期を一緒に過ごしてきたからこそ、今でもすごく信頼できてすぐに相談できる、リスペクトし合える大切な存在になっています。ちなみに、今回のコンサートに関しても、ちょうど先日みゆきさんから相談を受けたところです(笑)。みゆきさんから結構相談を受けているんですよ。
加藤:そう話をきくと、アントワネットとオスカルのように、お二人の間には、本当に強い信頼関係があるんだなと感じますね。
平野:彼女は本当にプロフェッショナルな方なので、やると決まったら、とことん突き詰めてやるタイプなんです。だから彼女が不安に思っていることも私から見たら何の不安もないというか……絶対にみゆきさんが思う通りにやってくれたら間違いないと思っています。
加藤:そうですね、沢城さんなら間違いないですね!
平野:みゆきさんは、かなり早い段階から準備していて、このコンサートのためにいろいろ頑張っていると思うので、みんなで支えながら一緒に頑張っていきたいと思っています。
加藤:ちなみに僕はこの作品で沢城さんと初共演で、舞台挨拶のときに初めてお会いしたんです。その後朗読劇でご一緒したときに、周りを惹きつける力がとてもある方だなと思いました。役者として刺激をくださる存在です。
平野:フェルゼンに関しては、アントワネットにいろいろなことを教えてくれた人だと思います。いろいろな感情であったり、女性としての喜びであったり。アントワネットを成長させてくれた人だと思いますし、愛を教えてくれた人でもある。人として生きる喜びとは何なのかを感じさせてくれたひとりがフェルゼンだと思っています。役柄を通してではあるんですけど、私が加藤さんに対して思っていることとも、わりと似ているかもしれないです。
加藤:え、どんなところが?
平野:加藤さんと私は、10年以上前に出会って共演していまして。お互いミュージカルの世界に挑戦しはじめたタイミングだったので、同志のような感じがすごくあります。本当にできる人! 相手役だったこともあって、いつも支えていただいてばかりで……。一緒に作品を作り上げてきて、役柄として接してきた期間も長かったので、それが何より信頼関係になっていると思います。
加藤:僕からもたくさんのリスペクトがあります。ミュージカルの世界で同じような経験をしたこともあって、彼女の強さも弱さも含めて近くで見てきました。どの現場であっても、今どういう作品をやっているんだろうと気になりますし、本当にいろいろなことを僕に教えてくれたと感じています。平野さんはいつも「支えてくれている」と言ってくれますけど、僕の方こそ、言葉にしなくても、存在、お芝居、行動で、すごく引っ張ってくれたという印象があります。
豊永利行(アンドレ役)
平野:アントワネットはアンドレとはそんなに絡みがないんですよね。ルイ15世へ「アンドレを助けてあげて!」と陳情するシーンの短いやりとりだけで。アンドレ役の豊永さん(豊永利行)と私も、実は共演した回数が少なくて、まだお話していないこともいっぱいあります。ちなみに豊永さんとは、イベントで急に「ラップを歌ってほしい」と言われて、「どうする? ラップどうする?」みたいな大ピンチなところが初共演だったと思います。そのときも、豊永さんはそつなくこなしていて、「なんでもできる人」というのが第一印象でした。今も変わらず器用な人だなと思っています。
加藤:豊永くんは本当にすごいよね! フェルゼンとアンドレは物語の中ではあまり絡みがないですが、平野さんと沢城さんとの関係と同じように、豊永くんと僕とは、20年以上の付き合いで、彼には本当に信頼しかないです。豊永くんはちょっとおふざけも好きな人なので、彼のテンションが高すぎるときにブレーキを踏むのは、自分の役割かなという覚悟はしています(笑)。とはいえ、彼は本当にエンターテイナーなので、このコンサートでもみんなを喜ばせてくれると信じています。
4人が並んで歌うことで、初めて生まれるもの
©池田理代子プロダクション/ベルサイユのばら製作委員会
―― レコーディング時から時間を経た今、生のステージで歌うことで、表現はどのように変わりそうですか?
平野:レコーディングはアフレコより1年以上前だったこともあり、今だからこそできる役としてのアプローチもあるんじゃないかと思って、いろいろ探っていきたいなと思っています。
加藤:完成した作品を見て、改めてそれぞれ思うところがあると思うんですよね。その気持ちを背負って、オーケストラと共に生で歌うときには、レコーディングの時とは気持ちの乗り方が絶対に違ってくる。特に平野さんと僕は、デュエットで歌うシーンもあります。その曲を今度はオーケストラの生音で歌うとなると、気持ちもより増幅すると思います。音源通りに歌うのではなくて、今のフェルゼンのフィルターを通して、自分がその気持ちをどう届けるかというところを表現したいと思っています。
平野:舞台挨拶以来のデュエット歌唱ということで、お互い色々な作品を経て、少しずつ成長して。だから今回こそ冷静に、ていねいに気持ちを歌に込める……そこに今回の意義があると思っているので、表現することにこだわれたらと思っています。
加藤:オーケストラでやるからこそ、気持ちの揺れや盛り上がりを音で表現できたらいいなと思いますし、4人でバトンを渡し合いながら歌える。その瞬間に生まれるものを大事にしたいです。
一夜限りだからこそ、すべてを注ぎ込みたい
東京フィルハーモニー交響楽団
――今回のコンサートは、一夜限り、1回だけの特別な公演です。このコンサートでしか得られない魅力、体感できない魅力を、楽しみにしている方々へお伝えください。
平野:今回の公演が1回公演と聞いてびっくりしました。この1回に全部を集約させなくてはと思うと、楽しみでもある一方で緊張もします。劇場アニメ『ベルサイユのばら』の上映からも時間が経っているので、今後『ベルサイユのばら』関連でこの4人が集まれるかどうかもわからないですよね。「本当にこれが最後になるかもしれない」という気持ちで、出せるものは全部出し尽くすつもりです。本当になかなかない機会なので、オーケストラに触れたことがない方も、この作品をきっかけにぜひ足を運んでいただけるとうれしいです!
加藤:4人が集まって、ベルサイユのばらを愛する方々と同じ空間を共有できることが本当に光栄です。止まっていた時間が、また動き出す瞬間にしたいと思っています。かけがえのない時間を、ぜひ一緒に過ごしましょう。
平野:私はまだ、アントワネット&フェルゼン編の外伝制作を諦めていないので(笑)。これが最後にならないように、という願いも込めて、全力でいきます。公演当日を楽しみにしていてください!
は、イープラスにて一般発売中。
公演情報
通常席 13,000円
<出演>
オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ役:沢城みゆき
アンドレ・グランディエ役:豊永利行
ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン役:加藤和樹
-音楽監修・指揮・編曲-
和田薫
東京フィルハーモニー交響楽団
<音楽>
澤野弘之・KOHTA YAMAMOTO ※当日の出演はございません
企画制作:ビルボードジャパン、エイベックス・ピクチャーズ
後援:米国ビルボード
ご来場のお客様へのお願い:https://billboard-cc.com/notice/