沙央くらま&宇月颯&髙汐巴が夢の共演「宝塚時代では絶対にあり得ない男役同士のお芝居」 READINGROCK『トモ』vol.1 インタビュー
-
ポスト -
シェア - 送る
(左から)宇月颯 沙央くらま 髙汐巴 写真=福岡諒祠
ロックとリーディングをミックスした音楽系舞台エンターテインメントREADINGROCK『トモ』vol.1が7月14日からI'M A SHOWで上演される。本作は、ウィリアム・シェイクスピアの『ヴェローナの二紳士』を原作に、親友同士の葛藤を斬新なサウンドとともにコミカルに描く作品。生バンドの演奏とロックな楽曲とともに、リーディングと歌によって物語が進められる。公演は、female versionとmale versionの2バージョンで上演。上演台本・演出を鈴木勝秀、音楽を大嶋吾郎が担当する。今回は、female versionに出演する、プロテュース役の沙央くらま、ヴァレンタイン役の宇月颯、ナレーターの髙汐巴に公演への意気込みを聞いた。また、上演台本・演出を務める鈴木勝秀からもコメントをもらった。
宝塚OGの夢の共演。退団後だからこそ実現した「絶対にあり得ない男役同士のお芝居」
――本作の脚本を読まれて、どんなところに魅力を感じていますか?
髙汐:最近は、朗読劇も増えていますが、音楽、それもロックが入って、セリフも音楽も一つの流れの中にあるという作品は初めてだったので、とても楽しみです。シェイクスピアというと、敷居が高いイメージがありますが、鈴木さんの脚本はとても分かりやすいので、きっと若い方も楽しめるのではないかと思います。
沙央:朗読劇はコロナ禍で増え始めたのだと思いますが、距離があって交われない中で朗読をするのは、ある意味でハードルが高いという思いがありました。ただ、今回は、宝塚のOGが集まっての朗読劇なので、非常に楽しみにしております。髙汐さんは今日、初めて私の名前を知ってくださったくらい、初めましてで(笑)。
髙汐:くらまさんというお名前なので、京都のご出身かと思いました。私も京都なので。世代が違うため、お二人のことは存じていませんでしたが、今回、初めてご一緒できるのがすごく楽しみです。
沙央:私も、朗読劇でどのような掛け合いができるのか、すごく楽しみです。今回、髙汐さんが、としちゃん(宇月)と私の友情の物語の中で、大公役やナレーターなどの複数の役を演じてくださいます。宝塚時代では絶対にあり得ない男役同士のお芝居ができるというのも夢のようです。特に今は、男役要素のあるお芝居をさせていただける機会はあまりないので。
沙央くらま
髙汐:私も男役は本当に久しぶりで。150年ぶりくらい(笑)。今日の撮影でもポーズを取るのが恥ずかしかったですが、本番では振り切ってやろうと思います。ねっ?
沙央・宇月:はい!
髙汐:私たちが楽しまないと、伝わらないので。
沙央:そうですね。私も今は、ただただワクワクしております。
髙汐:音楽も楽しみですね。セリフとミックスされて一つのものになって。私もワクワクしています。
宇月颯
――宇月さんはいかがですか。
宇月:「READINGROCK」とはなんぞや? というのが最初の印象でした(笑)。朗読劇はたくさんありますが、ロックな音楽とともに、シェイクスピアを表現する。しかも、お衣裳はキラキラ(笑)。違和感がある組み合わせだなと思いましたが、鈴木さんにお話をお伺いしたら、「その違和感が良い」とおっしゃっていたので、それを楽しもうと思います。今回、髙汐さん、沙央さんとご一緒させていただけるので安心感もありますので、作品に馴染みながらも違和感を忘れずにやらせていただけたらと思います。
髙汐:その違和感があるから楽しいんでしょうね。
宇月:本当にそう思います。
髙汐:ノイズやしっくりいかない感覚そのものがこの作品の魅力になるのではないかと思います。(大嶋)吾郎さんの音楽も、栗山梢さんのピアノも素晴らしいので、最高の作品にできるように頑張っていきたいですね。
――先ほど、髙汐さんから「振り切ってやります」というお話もありましたが、写真撮影でもとても素敵でした。
髙汐巴
髙汐:写真撮影でもすでに振り切っていましたよ(笑)。私はもう“宝塚化石”ですが、彼女たちはまだ近々ですから。
沙央・宇月:あははは(笑)。
髙汐:鈴木さんが「男も女も、年齢も関係なく演じる」とおっしゃっていたのですが、それはすごく楽しくて素晴らしいことだと思います。今回、そうした素敵な作品に出会えて、お客さまに楽しんでいただけたら最高ですし、私たちもステップアップできたらいいなと思っています。
沙央:3人並んで、このお衣裳を着て格好つけると、何かのユニットみたいですよね(笑)。突然「これであなたたち、ツアーに回ってください」という気分になります(笑)。
髙汐:この衣裳を着ていると、気分も上がりますよね。衣裳って本当に大事だなと思います。お着物を着たらお着物の気分になるし、すごく不思議な感覚ですね。
宇月:私も初めは恥ずかしかったですが、一気にスイッチが入りました。お二人とご一緒させていただくと、よりそのスイッチが入るような気がします。男役っぽい要素を楽しみにしてくださる方がいるのであれば、そこも大事に表現していけたらと思います。
髙汐:宝塚の男役というだけでなく、退団後もいろいろな経験をして、こうした場所に戻ってこられたということが嬉しいですし、そうした経験がさらに生かされたらいいなと思います。
沙央:本当に楽しみしかないです。何が起きるか、全く予測がつかなくて(笑)。
『スサノオ』初舞台の思い出から爆笑の「ガガ風メイク」まで。時を超えて交錯する3人の不思議な縁
(左から)宇月颯 沙央くらま 髙汐巴
――沙央さんと宇月さんは宝塚時代から交流がありますよね。改めて、今回の共演への思いを聞かせてください。
髙汐:1学年差?
宇月:コマさん(沙央さん)が3つ上です。
沙央:『スサノオ』が初舞台だったんだよね?
宇月:そうです。
沙央:雪組の『スサノオ』という作品があったのですが、全員が角髪(みずら)をつけて舞台に立つので、誰が誰だか分からないんですよ(笑)。
宇月:本当にそうでした(笑)。
沙央:その姿で、ずっと舞台上に立ち続けていました(笑)。
宇月:階段上などで、背景のようにポーズを取って。
髙汐:ああ、オブジェみたいにね。私も初舞台は、花道にある椅子にずっと座っていたんですよ。すごく眠かったから、まぶたに目を描いて、目はつぶっていました。
沙央:本当ですか?(笑)
髙汐:レディー・ガガさんもやっていらっしゃいましたが、私たちが最初にやりました。まぶたに目を描くのを。
宇月:面白すぎます(笑)。
髙汐:そんなことばっかりしていました(笑)。
――髙汐さんの初舞台も興味深いですが、沙央さんと宇月さんの初共演が『スサノオ』だったのですね。
沙央:そうですね。その後、私が組替えで月組に行ったときに、『JIN-仁-』という作品で、坂本龍馬と佐分利という役で、2人で場面をご一緒することもありました。
宇月:当時、私が佐分利を演じたのですが、佐分利はコマさんも演じていらっしゃって。
沙央:そうそう、雪組で演じたんです。
宇月:同じ役を演じていることもあり、勝手に縁を感じていました。
沙央:私も同じ気持ちです。
髙汐:私はご縁がないんです。
宇月:ここから是非お願いします!
沙央:ここでご縁をいただけて本当に嬉しいです。私たちは一方的に拝見させていただいていました。面白いお話をされるということもお聞きしていて(笑)。
髙汐:吉本で育っているんですよ、私。
沙央:髙汐さんは言葉のチョイスが素敵なんです。こんなに引き出しがある方はなかなかいらっしゃらない。花、月合同の100周年のイベントを配信で拝見させていただいたのですが、最後のトークが本当に面白かったです。
ロックの力で古典の敷居をぶち破る。若者へ届けたいシェイクスピアのエネルギーとそれぞれの原点
(左から)宇月颯 沙央くらま 髙汐巴
――楽しいお話をたくさんありがとうございました! シェイクスピアを原作とした本作ですが、そうした点も含めて、改めて見どころをお願いいたします。
宇月:シェイクスピアと聞くと、「難しいかな。大丈夫かな。あまり知らないな」と思ってしまう方もいらっしゃると思いますし、私もそうでした。ですが、この作品ではロックな楽曲があり、セリフも現代風になっているので、とても馴染みやすいのではないかと思います。そして、シェイクスピアがお好きな方も、また別の角度から物語を楽しんでいただけると思います。私のようにシェイクスピアはちょっと苦手だなと思っている方、あまり知らないという方も、ロックの音楽の力を借りて楽しんでいただけたらいいなと思っております。
髙汐:私も同じ思いです。宝塚でもシェイクスピアは上演されていますが、私はご縁がなかったんです。私は昨年度まで、大阪芸大の客員教授を務めさせていただきましたが、シェイクスピアを勉強する学生たちをたくさん見てきました。私は無知でしたので、それが勉強させていただくきっかけにもなりました。 今回の作品は、シェイクスピアが若かりし頃に書いた作品です。なので、エネルギーやパワーに溢れています。とてもシンプルで、分かりやすい脚本、そしてロックな音楽になっているので、ぜひ若者たちにもたくさん観に来ていただきたいです。私もこれから勉強して臨みたいと思います。
沙央:私の両親はシェイクスピアシアターで俳優としてシェイクスピア作品に出演していました。なので、シェイクスピア作品に携われるということは、すごく嬉しく、ありがたいことだなと思います。そうしたこともあり、私の沙央という名前は、シェイクスピアにちなんで、先日お亡くなりになられた小田島雄志先生にいただいたものなんです。宝塚時代にも、シェイクスピア作品には出演させていただいていますが、今回、久しぶりにまた巡り会えて本当に嬉しいです。亡くなられた小田島雄志先生の、シェイクスピアへの深い愛を胸に刻み、その想いも受け継ぎながら、大切にこの作品と向き合いたいと思っています。古典の演劇の面白さをロックを通じて感じていただけたら嬉しいです。ぜひ、若者の皆さんに見に来ていただきたいなと思います。
「ライブを観るように楽しんでいただければ」
演出・鈴木勝秀と大嶋吾郎が10年かけて辿り着いた新ジャンルとしての「READINGROCK」
上演台本・演出:鈴木勝秀コメント
「リーディングは音楽である」というのが僕の理論です。本作では、全編にわたって音楽が流れていますし、プロテュースとヴァレンタインには、朗読だけでなく、歌も歌っていただきます。なので、ライブを観るように楽しんでいただければと思います。 今回は、female versionとmale versionで上演しますが、僕は役者の中にはあらゆる役が入っていると思っています。なので、男が女を演じるのもいいし、女が男を演じるのもいい。お年寄りが子どもを演じても、子どもがお年寄りを演じてもおかしいことではない。演劇とは、そうしたものの上に乗るリアリティなのだと考えています。
本作はvol.1と冠していますが、僕はリーディングとロックを融合した作品をこれまでもたくさん作ってきました。さまざまな作品がすでに出来上がっています。バンド編成のものもあれば、楽器奏者が1人の場合もある。それらは、このまま流れてしまうのはもったいないと自分でも思えるくらい、面白い作品に仕上がっています。ぜひとも、今後、この「READINGROCK」をシリーズ化して続けていきたいと思っています。
「READINGROCK」は朗読劇ではありません。大嶋吾郎という、僕のことや演劇を理解してくれるミュージシャンと10年の年月をかけてたどり着いたものです。これからも、一つのジャンルとして構築したいと思っています。
取材・文=嶋田真己 写真=福岡諒祠
公演情報
READINGROCK『トモ』Vol.1
※14日、15日
【B:male version】プロテュース:松本幸大 ヴァレンタイン:白又敦 ナレーター:鍵本輝(Lead)
※16日、17日
【上演台本・演出】鈴木勝秀
【音楽】大嶋吾郎
【日時】 2026年7月14日(火)~17日(金)
【会場】 I’M A SHOW
【主催・企画・製作】サンライズプロモーション/クオーレ
【お問い合わせ】サンライズプロモーション 0570-00-3337 (平日12:00~15:00
【オフィシャルHP】https://www.readingrockstage.com/
【オフィシャルX】@readingrock_jp
【注意事項】
※未就学児童入場不可。
※ご購入後の返金・クレーム及びお席の振替は一切お受けできません。予めご了承ください。
※車椅子席をご希望のお客様は
※やむを得ない事情により出演者が変更になる場合がございます。
※ご来場前には公演のHP( https://www.readingrockstage.com/ )より最新情報のご確認をお願い致します。
※
※本公演の