【対談】大東まみ×大橋ちっぽけ 男女のすれ違いをテーマに繊細な心もようを描く楽曲「なんて言うんだろう」誕生ストーリー
L⇒R:大東まみ、大橋ちっぽけ 撮影=大橋祐希
かたや、「迷いながらも進む人に寄り添う歌」をモットーに、怒涛の6ヵ月連続配信リリースで波に乗る女性シンガーソングライター、大東まみ。こなた、2019年メジャーデビュー、超ヒット「常緑」を筆頭に良質なポップ&ラブソングを生み続ける男性シンガーソングライター、大橋ちっぽけ。二人が初めてコライトに挑戦した新曲「なんて言うんだろう」は、男女のすれ違いをテーマに、繊細な心もようを描く歌詞、切ないメロディ、息の合った掛け合いの歌が心に沁みる、強い引力と魅力に溢れた歌だ。楽曲制作の裏側について、音楽のルーツについて、そしてこれから目指すものについて、互いにリスペクトし合う二人のシンガーソングライターの心の中を、様々な角度から探ってみよう。
――お二人は、生まれ年はそんなに変わらないですよね。
大橋ちっぽけ(以下、大橋):僕は1998年です。
大東まみ(以下、大東):私は99年です。一個違いですね。
――育った場所は違っても、聴いてきた音楽とか、流行っていたアニメとか、たぶん共通していますよね。ちなみに、いつから携帯電話を持っていましたか?
大橋:僕は小5ぐらいから持っていました。最初はぎりぎりガラケーで、中学生でスマホですね。ガラケーでメールを送り合ったときの「Re:Re:Re:」とか、あの感じを最後に体感できて良かったなというか、あのエモーショナルな感じは好きでした。
大東:懐かしい~。私、絵文字めっちゃ集めてた。
――今やスマホで音楽が作れちゃう時代ですよ。大東さん、小学生の頃はどんな音楽を聴いていましたか。
大東:私はシンガーソングライターのYUIさんが好きで音楽を始めたんですけど、それまでは流行っていたものを普通に聴いていました。世代で言うと、GReeeeNとか、めっちゃ流行ってました。周りは湘南乃風とか、聴いてる子が多かったですね。女性シンガーソングライターだとaikoさん、大塚愛さんも流行ってましたね。
大橋:それこそGReeeNとか、小学生の頃はめっちゃ聴いてました。ただ僕は、中学生ぐらいでネット文化というか、ニコニコ動画とかそっち系にハマりだして、いわゆるシンガーソングライター系の、秦 基博さんとかも好きだけど、同時にボカロ曲も好きで、そこが混在する感じでした。amazarashiがすごく好きで、それもたぶんネットからですね。最初の頃はその辺を聴いていました。
――シンガーソングライター系と、ネット系が混在しているのは、ルーツとしてわかる気がします。大橋さんの音楽を聴いていると。
大橋:自分の中にどちらの文脈もあるような気はしています。自分的には、歌メロはネット系というか、ボカロ系というか、自然と歌って思いつくメロディというよりは、打ち込んで考えるメロディのような。、「MIDIメロみたい」って言われることもあるんですけど。でも作詞のイメージで言うと、シンガーソングライター寄りの感覚があって。自分のことを歌うことが多いし、両方ともルーツとして残っているような気はしますね。
大東まみ
■怒りの感情は醜い感情だから外に出してはいけないと思っていたんですけど、そういう部分こそどんどん曲にして、聴いてくれる人が共感してくれたらいいなと思うようになって。(大東)
――大東さんは、自分の作るメロディ、歌詞、サウンド感は、どこから来ていると思いますか。
大東:まず自分の中で書きたいことがあって、言葉を並べた時に出てくるメロディが一番その言葉に合っていることが多いので、勢いで一気に書き上げちゃって、メロディを作る時はできるだけ頭を使わないようにしているかもしれないですね。あとから「もうちょっとこういうメロディがいいかな」とか、いじったりもするんですけど、最初の勢いはすごく大事にしてるかもです。
――「ごみはごみ箱へ」(連続リリース第2弾)とか、そんな感じがします。言葉とメロディが合っていて、すごい勢いがあって。
大東:そうなんですよね。
大橋:大東さんの曲は、自然に言葉とメロディがすごくハマりよく聴こえるのは、そういうことなのかな。
――「Candy」(連続リリース第1弾)もそうですか。
大東:「Candy」も、最初のサビの一文がメロディと一緒にできて、っていう感じですね。
――大東さん、歌い方がちょこちょこ英語っぽい感じがします。節回しが独特で、耳に残ります。
大東:自分はYUIさんから音楽が始まって、中学校の時に洋楽にハマって、その時めちゃめちゃテイラー・スウィフトが流行っていたんですよ。アルバムで言うと『レッド』(2012年発売)が出たくらいで、友達がアルバムを全部貸してくれて。まだカントリーの名残りがある『フィアレス』(2009年発売)とか、バンドサウンドだった『スピーク・ナウ』(2010年発売)の時期がめっちゃ好きで。そこからアコギを弾く洋楽のシンガーソングライターを聴くようになって。ガブリエル・アプリン、ハンター・ヘイズとか、声が素敵なシンガーソングライターがすごく好きで、日本のものも海外のものも聴いていました。思い返してみれば、音楽が好きというよりも、「その人がこうやって生きてきたからこういう音楽になってる」みたいなことが、気になるタイプなんだなって思います。
――テイラーとか、まさにそうですよね。元カレを歌った曲がストレートすぎて。そういう話じゃないか(笑)。
大橋:暴露みたいな(笑)。
大東:プライベートなことをすごいポップに消化するのがうまくて、でもちゃんと個人的なものが残ったまま曲になっているので。すごくそこで引き込まれて、共感できて、めっちゃ好きですね。
――「ごみはごみ箱へ」とか、まさにそうじゃないですか。これ、実話だったら怖いですけど。
大東:めっちゃキレてますよね(笑)。
――明るくキレてますね。
大東:怒りの感情を表に出すのがすごい苦手やったんですけど、それは自分が小さい人間だと思われたくないとか、そんなことで怒る人間だと思われたくないとか、醜い感情だから外にあんまり出してはいけないとか、そう思っていたんです。でも、そういう部分こそどんどん曲にして、聴いてくれる人が共感して、「そういう気持ちを持っててもいいんだ」「自分もこのままでいいんだ」って思えたらいいなと思うようになって。「ごみはごみ箱へ」はそれをテーマに書きました。自分は口も悪いし、ひねくれてるから、それをいかに出せるか(笑)。
大橋ちっぽけ
――素敵です。おふたりとも恋愛曲が多くて、でも大東さんはどっちかというと別れの曲が、大橋さんはどっちかというとハッピー系が多いような気がします。「常緑」のイメージが強いから、そう思うのかもしれないですけど。
大橋:たぶん、ハッピーのほうが多い傾向にはあると思いますね。特に「常緑」以降は、そういうイメージを求められている感じもあったし、自分もポジティブなラブソングを書くことが楽しいと純粋に思っていたので、誰かの愛しさをとにかく詰め込むみたいな曲を、一時期すごい書いてました。失恋の曲もあるけど、アーティストネームも「ちっぽけ」だし、自分の至らないところや、弱い部分もさらけ出した上で、「それでも大好きだぜ」みたいな曲を書くことがわりと多いかもしれないですね。
――大東さんは、失恋、悲恋曲が多い気がします。
大東:そうかもしれないですね。私にとって、ハッピーを曲にするのがすごく難しくて、だからすごいなって思います。
大橋:ありがとうございます(笑)。確かに、「こんなこと言ってもいいのかな?」っていうぐらいハッピーな曲とか、「常緑」で言ったら《君の全部が愛おしい》とか、言葉的にひねりはないんですけど、それをちゃんとキャッチーなメロディと、説得力のあるサウンドに乗せて届ける、それがすごく楽しいなと思っています。たぶん自分がメロ先だからでもあると思うんですけど。
大東:私は初めてぽけくんを知ったのが「常緑」で。そこから他の曲も聴いて、めっちゃいいと思って、その時まだ大阪におったんですけど、大阪にライブで来るタイミングでを買って観に行って。「はじめまして」みたいなご挨拶だけさせていただきました。
――そんな二人のコラボ曲「なんて言うんだろう」、すごい良かったです。個性の違いがうまく重なったというか。
大橋:お互いに曲の書き方とか、作曲に対する考え方が違うからこそ、面白く書けたんじゃないかなと思います。
――まさにそうで、デュエットというか、男女の掛け合いですよね。恋愛観をぶつけ合うみたいな。で、最後の最後だけ、二つの声が重なり合うのがまた良くて。どんなふうに作った曲ですか。
大東:「6か月連続リリースをやろう」となった時に、「1作は他のアーティストとコラボしてみたいよね」みたいな話がチーム内で出て、「大橋ちっぽけさん、無理ですかね?」みたいな感じで言ってみたら、実現しました。最初はオンラインのミーティングで、「お久しぶりです」っていうのと、「どういう方向の曲を書きましょうか」みたいな話になった時に、私からお願いしているので、まず私がやりたいことを言っちゃおうと思って。
――何を言いましたか。
大東:私、ぽけくんの曲の、ハッピーの中にもなんとなくずっとある憂いみたいなものがすごい好きで。これだけ「君のこと好き」っていうのをシェアしているのに、「なんでこんなに伝えられないんだ」「どうやったら伝えられるんだろう」って、孤独な感じがするところがすごい好きで。だから「私が好きなぽけくんの、ちょっと憂いのあるものを一緒に書きたいです」とお話しして。だったら、青春キラキララブソングというよりかは、男女のすれ違いとか、そういう年齢層の恋愛の歌がいいんじゃないか?っていうことだけざっくり決めて。4月くらいに初めてスタジオに入って、一緒にギターを持って作り始めました。
――結構アナログですね。対面での曲作り。
大橋:すごく新鮮でした。一応パソコンも持って行ったんですけど、基本はお互いにアコギを弾きながら、「こんなコード進行はどう?」って、シンガーソングライターの原点みたいな作り方をしましたね。だからこそ、すごくフレッシュな気持ちで曲を書けた気がするし、普段の自分とはちょっと違うメロディだったり、色々生まれたんじゃないかな?という気がしますね。
大橋ちっぽけ
■同じ言葉を言っているのに、過ごしてきた環境やそれぞれの価値観においてとらえ方が違っていて、傷ついたりすれ違ったりすることがある。それを「翻訳できない」という言い方をした時に、その表現が面白いなと思って。(大橋)
――最初のテーマや、キーワードはどこから?
大東:「なんて言うんだろう」というテーマを決めるところからですね。
大橋:大東さんが、「この曲でこういうことを歌ってみたいです」というのを、先に色々言ってくれて、僕の自分の恋愛観とか考え方も話しながら、その中で大東さんから「翻訳」というワードが出てくるんですけど。同じ言葉を言っているのに、過ごしてきた環境やそれぞれの価値観においてとらえ方が違っていて、傷ついたりすれ違ったりすることがある。それを「翻訳できない」という言い方をした時に、その表現が面白いなと思って、「そこから連想して世界観を作っていこう」ということになって。そこに結びつくキャッチーなワードないかな?というので、「なんて言うんだろう」というワードがふと出てきて、「それ、いいんじゃない?」ってなったんですね。
――はい。なるほど。
大橋:それをタイトルに置いて、言葉とメロディを探していきました。僕は普段、メロディから書くタイプなんですけど、逆に大東さんは詞を先に書くことが多いということだったので、今回は大東さんのスタイルで、伝えたいメッセージを先に決めて、それに対してメロディや曲調を作っていきました。1番のAメロは大東さん、2番のAメロは自分が歌詞を書いているんですけど、それは宿題形式にして、「いつまでに書いてきてね」みたいな話をして。なので、純粋なお互いの世界観が反映されつつ、最終的にはしっかりまとまったかなと思います。
――違う個性のソングライターが一緒に曲を作ることも、ある意味翻訳ですよね。曲のテーマと曲の作り方のテーマが重なっているところがすごい。大東さん、素晴らしいです。
大東:ありがとうございます。私が一緒に書きたかったことを言っただけなんですけど、男女のすれ違いって、すごい大きいテーマだなって、最初のオンラインミーティングの後に考えてて。実際に、自分が「こういう時にすれ違いを感じる」と思うのは、言葉を介して誰かに自分の気持ちを伝える時だなと思って。それをわーって喋ったら、「なんて言うんだろう」というフレーズが出てきて、ぽけくんが「サビの一番後ろにそれを置こう」と提案してくれたので、一人でやるよりすごくスピーディーに進んで。それも感動でしたね。普段やったら、「もっと違う言い方あるかも」とか、迷宮入りしちゃうところを、誰かと一緒に作るとこんなにわかりやすく進んでいけるんだっていうのが、初めての感じでした。
大橋:僕が「こんなのどうですかね」とか言ったものに、大東さんが「めっちゃいいです!」と言ってくれて、僕も自信を持って進められました。
大東:これはほんまに、自分が好きなアーティストとやれたからだなと思っていて。自分が好きで聴いているアーティストから出てくる提案なんて、好きに決まってるので(笑)。「めっちゃいいじゃん!」って毎回なりながら、すごい感動しました。
大橋:ありがとうございます。
――真ん中からちょっと後ろ、《不揃いの会話》から始まるところ。あそこの、二人の掛け合いが好きです。
大東:歌詞はぽけくんが書いてくれたんですけど、メロディは今日集まってる間にざっくりと作っちゃおうとなった時に、「ここで掛け合いにして、最後でハモリになるのがいいんじゃないかな」って提案してくれました。
大橋:そこまではあんまり掛け合わないところで、最後、Dメロからやっと二人が向き合って、ラスサビの最後で声が重なるみたいな、物語性じゃないですけど。大東さんの歌は、透明感と優しさと、繊細だけど歌声に説得力があって、安易に考えると、すぐハモりや掛け合いをやりたくなるけど、ちょっと溜める感じがいいというか。それが自分の好みだったのかもしれないですけど。Dメロから掛け合いが始まるので、印象的なパートになったと思います。
大東まみ
■うまくいくって、なんなんでしょうね……。無理やりハッピーエンドにもせず、でも少し前を向いているみたいなニュアンスが、ぽけくんが書いてくれたDメロですごく出たので、それはいいなと思っています。(大東)
――歌詞がまた、いいんですよね。分かり合えずとも、分かろうとすることを決してやめないで。ある意味、この曲の核心のメッセージだと思います。
大東:ぽけくんが、宿題の時に書いてきてくれました。
大橋:大東さんのテーマに対して、「自分ならこう言うかな」みたいな表現を探していく中で出てきたフレーズなんですけど。意外と、自分じゃあんまりテーマにしてこなかった部分かもしれなくて、いいきっかけを与えてもらったと思っています。
――大東さんがプロデューサーかもしれない。
大橋:確かに、僕はプロデュースされた側かもしれない。ちゃんと大東さん色がある中に、参加させてもらったなって感じがするので。
大東:私は、逆だと思ってます(笑)。
――どうですか、大東さん。この歌の主人公の二人はこのあと、うまくいきそうですか。
大東:どうでしょうね? うまくいくって、なんなんでしょうね……。でも、前向きな方向にできたのが、すごい良かったなと思っていて。無理やりハッピーエンドにもせず、でも少し前を向いているみたいなニュアンスが、ぽけくんが書いてくれたDメロですごく出たので、それはいいなと思っています。
――ハッピーエンドとは言いづらいけど、バッドでもない。まだ続編がありそうな感じがします。
大東:起承転結の、転くらいまでですね。そこに余白があって、いいなと思います。気に入ってます。
――第二弾、期待しちゃいます。そして大橋さん、ライブも出てくれるんですよね。8月22日、東京・代々木LODGEでの『大東まみ 6ヶ月連続弾き語りワンマンシリーズ「交差点」vol.4』。
大東:そうです。私が6ヵ月連続で弾き語りワンマンライブをやっていて、ゲスト出演していただきます。ソロパートもあるので、何歌ってくれるかな?って、楽しみにしています。
大橋:いい曲、歌います(笑)。僕も、弾き語りは活動の原点なので、自分のルーツをしっかりと出せるライブをしたいなと思うし、二人でやるとお互いにいい相乗効果をもたらせるんじゃないかなっていう気もするので、すごく楽しみですね。
■大衆に愛されるポピュラー音楽の強さが好きだから、自分もそういうものを作りたいし「売れたい」という気持ちも邪じゃなくポジティブだと思う。いろんな人の人生に寄り添える曲を目指すのは、いいことだと思う。(大橋)
――最後に、大橋さんにお願いします。大橋さんから、一つ年下の新進シンガーソングライターヘ、メッセージというか、エールの言葉をもらえますか。
大橋:僕もまだまだ模索しながらやっている身ではあるんですけど、今思っているのは、音楽に対する向き合い方は全然変わっていっていいと思うというか……。僕も一時期は、人にどれだけ伝わるか?みたいな歌詞を書いていたりとか、また一時期は「この部分でこの曲を覚えてほしい」みたいな、キャッチーさ先行で書いていたりとか、いろんな時期があったんですけど、最近は1周回って「曲の中では本音を語ろう」と思っているんですね。「シンガーソングライターとしての喜びって何だろう?」と考えた時に、「自分の本音を発信することが喜びだろう」というテーマに行き着いたので、その時々でやりたいことを全然やっていいなと思うんです。大東さんの曲もバラエティに富んでいるし、ここ最近のリリースでも、「ごみはごみ箱へ」からの「恋なんかじゃない」(連続リリース第3弾)って、ひと月でこの流れはすごいじゃないですか(笑)。
大東:情緒不安定ですね(笑)。
大橋:でも、どっちの世界観もすごく素敵だし、両面あるのが面白いなと思うし、その時やりたいことをやっていくのが一番いいんだと思います。そして、僕は大衆に愛されるポピュラー音楽の強さがすごく好きだから、自分もそういうものを作りたいし、「売れたい」という気持ちも、邪(よこしま)な感じじゃなくて、すごいポジティブだと思うし。いろんな人の人生に寄り添える曲を目指すのは、いいことだと思うんですね。最近はそういうことを思いながら、ポピュラー音楽をやっていきたいなと思っているし。大東さんのやっている音楽も、いわゆるJ-POPのど真ん中の層にしっかりと刺さりに行くような音楽だなと思っているから、目指してる視点は結構近いところにあるような気がしています。それを今回一緒にやってすごく思ったし、これからも一緒に頑張っていけたらいいなと思いました。
大東:嬉しい! 幸せです。
大橋:そんな、何も言える立場じゃないですけど、同世代アーティストとしてやっていけたらなっていうのは思いますね。
大東:嬉しい。ありがとうございます。実は今、曲作りにもどかしさを感じているんです。別に大それたことじゃなくて、ただ自分のために曲を書いているようなものなんですけど。曲になるようなことは世の中に毎日溢れてるのに、自分の能力が足りなくて1曲になりきらなかったりすることに、すごくもどかしさを感じていて。でもぽけくんと一緒に曲を作らせてもらう中で、私の独り言、愚痴みたいなことをうわーっとお話ししたところから、「なんて言うんだろう」というタイトルにしようとか、「翻訳」って面白いねとか、迷わずにどんどん曲にしていく姿を見て、ぽけくんが今までたくさん曲を書いてきて、ヒット曲も生み出して、きっといろんな葛藤もある中で戦ってきたから、今こんなふうに自分の中で信じられるやり方があるんだなって、私はその姿を見てかっこいいと思ったので。今の自分は暗中模索で、前に進んでいるかわからないような曲作りをやっているけど、信じて戦うことをやめなければ、こんなふうにもっと音楽を楽しんで自由にやれるようになるかもしれないなと思えて、すごく勇気とか希望をもらいました。私もそういう意味で、思っていることを自由にどんどん曲にできるようになれたらいいなって思います。
取材・文=宮本英夫 撮影=大橋祐希
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大橋ちっぽけ Acoustic Oneman Live「kiun」#2
2026年11月20日(金)品川グローリアチャペル
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