兼島拓也(作)、田中麻衣子(演出)による新作公演 神奈川県の架空の人工島を舞台に沖縄の姿を見つめる『クリーン、スマート、テンポラリー』を上演

2026.9.29
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舞台

『クリーン、スマート、テンポラリー』


2027年1月23日(土)~2月7日(日) KAAT神奈川芸術劇場<中スタジオ> にて、作家・兼島拓也と演出家・田中麻衣子による新作公演『クリーン、スマート、テンポラリー』が上演されることが決定した。

沖縄在住の気鋭の劇作家・兼島拓也が書き下ろし、田中麻衣子の演出で上演された『ライカムで待っとく』は、アメリカ占領下の沖縄で起こった1964年の米兵殺傷事件を基に書かれたノンフィクション「逆転」(伊佐千尋著、新潮社・岩波書店刊)に着想を得て、KAATのカイハツプロジェクトを通して丁寧なリサーチを重ねて創作。2022年の初演時に、第30回読売演劇大賞優秀作品賞受賞、第26回鶴屋南北戯曲賞ノミネート、第67回岸田國士戯曲賞最終候補作選出などの高い評価を得た。

さらに2024年5月に行った再創作による再演では、その社会性、同時代性、演劇性が改めて大きな話題を呼び、追加公演を行うほどの盛況で幕を閉じた。その後6月には、ロームシアター京都、久留米シティプラザ、那覇文化芸術劇場なはーとで同作を上演。沖縄公演は慰霊の日(6月23日)に合わせての上演となった。

そして今回上演される『クリーン、スマート、テンポラリー』は、太平洋戦争末期の1945年6月~8月、旧日本軍が、沖縄の久米島で住民20名を「スパイ」とみなして殺害した住民虐殺事件(久米島事件)をモチーフのひとつに描いている。久米島出身の登場人物二人が、久米島事件の背景をもつ者として描かれることが重要な要素となっており、神奈川県K市の架空の人工島“房島”を舞台に物語が展開される。 

沖縄在住の兼島だからこそ伝えられる沖縄の姿。そして彼ならではの独自の世界観。メタファーを多く含んだエピソードや寓話が、時間と空間を行き交いながら軽妙かつユーモラスに描かれると同時に、そこには歴史の証言が深く根をはり、観る側に鋭い痛みを伴う現実を突き付ける。沖縄を舞台にした前作『ライカムで待っとく』から、物語の舞台を神奈川へと移して、兼島の新作がどのように展開するのか。

本作は当劇場2026年度のテーマ「なぜ人は線を引くのか -Why do people draw the lines ?」を掘り下げる3作のうちの1作。紛争や対立、分断など世界中に多くの境界線が存在する中、私たちが暮らす日本には境界線はないのか——。未来の架空の物語から、現実の私たちを取り巻く目には見えない“線”に、目を凝らす。

出演者は、前作にも出演した沖縄出身の蔵下穂波とあめくみちこ。三谷幸喜作・演出『アメリカン・ドリーム』での華やかな存在感が記憶に新しい関谷春子。新国立劇場のフルオーディションによって選ばれ、『エンドゲーム』で注目の若手・中山求一郎。安定した演技で声優としても活躍する罍陽子。そして、小劇場出身で幅広く長く活躍している有川マコト。2030年の遠くない未来で描かれる、私たちと沖縄の“現在”を、6名の個性派俳優陣が田中の演出により紡ぎ出す。

作:兼島拓也 コメント

KAATと羽田の間を運ばれながら、バスの車窓から眺める工業地帯の景色に毎度うっとりしていました。機能的で合理的な塊が生い茂ったその人工島への興味が発芽して、舞台作品へと育ちつつあります。
私が製造された沖縄の島々は、あってほしいけどここにじゃない施設を格納するにはうってつけの、でもときどき非日常も提供してくれる、隔絶と解放を同時に実現する装置です。その装置の一部がこっそり、この埋立地のどこかに紛れていたら。そこから何かが芽生え、育ち、朽ち、腐敗することができたら。それが何かはわからないけど、そのプロセスそのものに面白みを見出せたら。そんな夢想に縋りながら、この戯曲を書きました。ぜひ観てください。 

演出:田中麻衣子 コメント

『ライカムで待っとく』という作品をつくっている時は、今私たちが生きている現在へ命を繋いでくれた人たちのことを考え続けました。そして今回、これから先の人たちのことを考え続けているように思います。その作業は、予言書が作られる過程のようでもあり、誰かの予知夢を覗いているような感覚にもなるものでした。
どれが現実でどれが夢で、自分の記憶か別の人の記憶かも判断がつかなくなるようなものになると思います。まだ稽古は始まっていませんが、兼島さんの書く『クリーン、スマート、テンポラリー』は、必ず、何かを感じてもらえる作品になりますので、どうか、劇場に足をお運びください。お待ちしています。 

公演情報

『クリーン、スマート、テンポラリー』
 
作:兼島拓也
演出:田中麻衣子

出演:蔵下穂波、関谷春子、中山求一郎、罍陽子、有川マコト、あめくみちこ

美術:稲田美智子 音楽:国広和毅
照明:齋藤茂男 音響:徳久礼子 衣裳:中島エリカ ヘアメイク:谷口ユリエ
演出助手:山田朋佳 舞台監督:横沢紅太郎

宣伝美術:吉岡秀典
 
■日程・会場
2027年1月23日(土)~2月7日(日) KAAT神奈川芸術劇場<中スタジオ> 

開場は開演の30分前
☆=アフタートーク
登壇者:1/24(日)14:00…兼島拓也、田中麻衣子、長塚圭史
1/27(水)14:00…蔵下穂波、関谷春子、中山求一郎、罍陽子、有川マコト、あめくみちこ
◎=託児サービスあり 公演1週間前までに要予約・有料。対象日以外のご利用も下記までお問い合せください。
(ご予約・お問い合わせ マザーズ0120-788-222)
E=英語字幕あり

 
鑑賞サポート(要事前申込)
♡=やさしい鑑賞会
全公演にて聴覚支援機器(オーラキャスト)、上演台本の貸出しあり
※各種鑑賞サポートの詳細は公演ページをご確認ください。

■料金(全席指定・税込)
一般:6,500円/神奈川県民割引(在勤・在住):5,900円/障がい者割引:5,900円
U24(24歳以下):3,250円/高校生以下割引:1,000円/シルバー割引(満65歳以上):6,000円
※やさしい鑑賞会(2/5(金)14:00)は全席自由席(かながわにて取扱い)
※神奈川県民割引はかながわにてKAme先行発売日より取扱い(前売のみ、枚数限定、要住所確認)
※障がい者、U24、高校生以下、シルバー割引はかながわにて一般発売日より取扱い(前売のみ、枚数限定、要証明書)
※車椅子、ほじょ犬同伴でご来場の方は購入前にかながわにお問い合わせください。
※未就学児の入場はご遠慮ください。
※営利目的の転売禁止
※公演中止の場合を除き、の変更・払い戻しはいたしません。
※開演後のご入場はお待ちいただき、指定席にご案内できない場合がございます。

<KAATメインシーズンパスポート対象作品>
【発売日】
一般発売:11月1日(日)
KAme(かながわメンバーズ)先行発売:10月25日(日) 
主催・企画制作:KAAT神奈川芸術劇場
共催:横浜国際舞台芸術ミーティング実行委員会
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)|独立行政法人日本芸術文化振興
会 
  • イープラス
  • 蔵下穂波
  • 兼島拓也(作)、田中麻衣子(演出)による新作公演 神奈川県の架空の人工島を舞台に沖縄の姿を見つめる『クリーン、スマート、テンポラリー』を上演