『珍遊記』山口雄大監督インタビュー 漫☆画太郎氏との出会いから、温水洋一への想いまで語りまくり!

インタビュー
2016.2.22
山口雄大監督 都内某所のトイレにて

山口雄大監督 都内某所のトイレにて

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週刊少年ジャンプ連載の伝説的コミックを実写化した映画『珍遊記』が2月27日に公開となる。誰もが躊躇するであろう困難な映画化に名乗りを上げたのは、原作者・漫☆画太郎氏の実写映画を世界で唯一撮り続けてきた山口雄大監督だ。主演・松山ケンイチのほぼ全裸の怪演や、倉科カナの過激なセリフなど、公開前から衝撃的な映像が話題となっている同作。しかし、フタを開けてみればまさかのファミリームービーに仕上がっていた。果たして山口監督は何を思い同作を作り上げたのか?謎に包まれた原作者・漫☆画太郎氏との出会いからロングインタビューで語ってもらった。
 


謎に包まれたマンガ家・漫☆画太郎氏との十数年にわたる交流


--数々の漫☆画太郎作品を実写映画化してらっしゃいますが、監督と画太郎先生の関係を知っている方は少ないと思います。どういった経緯で知り合われたんですか?

馴れ初めは「地獄甲子園」を映画化した時ですね。「他の人と観たくない」っておっしゃるので、画太郎さん専用の試写をやったんです。その時に意気投合……というか、いまだにその一回しか会ってないんですけど。

--直接会われたのは一度だけですか。

あとはずっとメールとかでのやりとりですね。おおきなきっかけは、画太郎さんがぼくの自主映画『手鼻三吉』シリーズを観ていただいたことです。リップサービスも含めてでしょうけど、「今まで観た映画の中で一番イイ」って、大絶賛してくれたんです。『手鼻三吉』がDVDになったときにはジャケットを描いてくださったり、ほかにも色々やってくださって。そこから公私ともに仲良くさせていただいて、『漫☆画太郎SHOW ババアゾーン(他)』も撮らせていただきました。夏目漱石原作のオムニバス映画『ユメ十夜』では、画太郎さんに「脚本をやりませんか?」って持ちかけたら、「やりたい」と言ってくださって。その時は、携帯のメールで分散されて送られてくる脚本をこちらでつなげたりもしました。そういうやりとりが、十何年ずっと続いてます。

--不思議な関係ですね。

ピエール瀧さんも『樹海少年ZOO1』の原作で画太郎さんとやりとりされてますけど、「マンガの打ち合わせの時しか会ったことない」っておっしゃっていて。画太郎さんは基本的に出不精なんで、ほとんど外に出てこられないですね。あまり人と会ってコミュニケーションをとるのが得意じゃないみたいで、集英社の担当の方も「画太郎先生と直接メールでやりとりしてる人はなかなかいない」っておっしゃっていました。

--画太郎先生は、ほかの山口監督の作品もご覧になってるんですか?

たまに送ったりしますけど……意見が辛らつな方なんで、あまり送ってないです(笑)基本的にそんなにヌルい感じの人ではないので、言うことはだいたい厳しい。でも、『ババアゾーン』の森三中が出てる一編「楽しい遠足」については、「原作を超えた」って言ってくださいました。


ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会

ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会


--今回の『珍遊記』が実現するまでに3年ほどかかったと聞きました。

映画って話が出てから企画が立ち上がるまで、1年とか2年ざらにかかるんで、普通といえば普通なんですけど。ただ、ちょっと触りづらかったというのはあります。『地獄甲子園』とか『ババアゾーン』は、登場人物が高校生とか、等身大の人間じゃないですか。『珍遊記』は舞台が舞台ですし、主人公の山田太郎は3頭身くらいなんで。『魁‼ クロマティ高校』の頃にも話はあったんですが、低予算ではやりづらいとか、色んな問題があったので触れなかったんです。

--話自体は10年以上前からあったわけですね。

「次にやるんだったら『珍遊記』だよね」くらいの話を、今回とは別のプロデューサーとしていました。その後、3年ほど前にDLEの紙谷零プロデューサーから映画化の話があって。ぼくは直接画太郎さんと繋がってるので、「画太郎さんのリアクションとか訊いてみてもらえます?」みたいなところから始まったんです。

--画太郎先生からは、映画化について何か要望はありましたか?

最初は画太郎さんに「映画化の企画が動いてるんですけど、ちょっと進めますね」くらいの話はしていました。1年後に本決まりになって、お金も集まって、画太郎さんに「どういう風にしたいですか?」って訊いたら、「原作と変えてもいいから、メジャーな感じのヒット作にしてくれ」と。あとは、「中村泰造はちゃんと出してね」とか、そのくらいですね。基本的に信用してもらっていたんだと思うんですけど。
 

『珍遊記』はなぜファミリームービーになったのか?

--これまでの画太郎作品の映画化と大きく作風が違いますよね。ファミリームービーと言っていいくらいにエグ味が無くなっている。

そう言っていただけると嬉しいですね。これまではミニシアターで公開する規模の映画化だったんですが、今回は全国で公開してロードショーするので作風を変えようと思いました。それまでは画太郎ファン、ニッチなファンに向けていたんですが、今回は画太郎さんを知らない人に向けているんです。だから、画太郎ファンは描写が若干ヌルいと思うかもしれない。でも、それは画太郎作品を世に広めるために意図的にやっていることなんで。画太郎作品って、ぼくはもともと好きなんですけど、あの絵柄で読まない方も多い。内容は面白いのにもったいところがあるんです。今回の『珍遊記』は入り口を入りやすくしたつもりなんで、そこからマンガを読んでもらって、「画太郎ってとっつきづらいと思ってたけど、そうでもないのかな」みたいに思ってくれれば一番いいと思うんです。

--「ヒット作にしてほしい」という画太郎先生の要望をくみ取ったということですか。

ぼくがそう思ったっていうのもありますね。画太郎作品を十年ぶりくらいにやるので、「違うアプローチをしたい」っていう想いだけはずっとあったんです。企画が成立するまでの1年間は独りでいくつも案を出したんですけど、結局〝ニッチな画太郎″から離れられなかった。ぼくがファンすぎるっていうのもあるんですけど。それで、本決まりになったときに〝新しい血″を入れたいと思って、もともと知り合いで当時は構成作家だった松原(秀)くんに声をかけたんです。

--松原さんは、いまや『おそ松さん』の売れっ子脚本家ですね。

その松原くんから、たまたま同時期に「鬼ヶ島の単独ライブ観にこないか?」って話があったんです。観に行ってみたら、10個くらいあるコントのうち強烈に受けてないコントが一個あったんですね。みんなウケてないのに、ぼくは異常に笑ってたんですけど。ライブが終わった後に「面白かったんだけど、あれ誰?」って訊いたら、「おおかわらです」って。それで、松原くん、おおかわらくんと話をしたところからがスタートです。二人に「画太郎作品をもうちょっとメジャーに持っていきたいんだけど、おれはファンすぎて離れられないんだ。もうちょっと客観的な意見を言ってくれない?」っていう話をしたら、彼らからいろいろ意見が出てきた。
 

おおかわら(左から2番目)は出演も果たしている

おおかわら(左から2番目)は出演も果たしている


--松原さんとおおかわらさんの加入が、作風の変化に繋がったんですね。

そうです。もう一つ、原作が「珍遊記 -太郎とゆかいな仲間たち-​」だからっていうのも理由としてあります。週刊少年ジャンプで連載されてた、画太郎作品で唯一の少年マンガなんですよ。「地獄甲子園」は月刊少年ジャンプですし、ほかの作品は青年誌ですから、「珍遊記」は画太郎作品を俯瞰で見てみても、一番一般性があるんです。だから、実写映画化するのであれば、原作へのアプローチとして、ニッチなほう行かずに窓口を広げていくっていうのは、方法論としてアリだなと。

--血もほとんど出ないですよね。

『地獄甲子園』も血は出てないんですけどね、生首は出てますけど。今回の『珍遊記』は「誰も死なない」っていうのがテーマなんです。賞金稼ぎたちが山田太郎にブッ飛ばされて服が脱げるシーンがあるんですけど、これは「全裸になる=死」っていう野球拳的な概念なんです。だから、CGを担当したスタッフにも「この映画は全裸になったら死ぬから」っていうのを伝えました。


『魁!!クロマティ高校』で出会った「松山ケンイチというすごいヤツ」


--山口監督の作品では、意外な方が意外なキャラを演じるケースが多いですよね。今回のキャスティングに関してはいかがですか?

キャスティングするときは、基本的にその役者さんの別の姿を見せたいと思ってるんです。ぼくの映画に出ている時だけ見せてくれる顔を見たいと思っていて。

松山ケンイチ演じる山田太郎(イイ顔) ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会

松山ケンイチ演じる山田太郎(イイ顔) ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会


--山田太郎役の松山ケンイチさんと初めて会われたのは『ユメ十夜』ですか?

いや、そもそも松山くんは『魁!!クロマティ高校​』のオーディションに来たんです。イメージと違ったんで断ったんですが、彼はもう一回来たんですよ。オーディションに2回来る人はなかなかいないんですけど。「どうしてもやりたいから、もう一回受けさせてくれ」って。それでもまた落としちゃったんですけど。ただ、それだけの熱意を持ってやってくれる人はなかなかいないので、「松山ケンイチっていうすごいヤツがいるな」と思ったんです。

--『ユメ十夜』の頃には、松山さんは『男たちの大和/YAMATO』『デスノート』にも出て、すでにスターでしたよね。

『ユメ十夜』で3年ぶりくらいに会ったんですが、松山くんは「やっと一緒に仕事できますね」って、ニコッと笑ってくれて。「なんてナイスガイなんだ」って思いましたね。『ユメ十夜』の撮影は4日間だけだったんですけど、そこで松山くんと精神的にすごく近づけたんですよ。その後、「またやりたいね」っていう話を水面下でずっとやってたんですけど、全部成立しなかったんですが。松山くんで何か長編作品をやりたいっていうのは、この十年ずっとあって、それが今回の『珍遊記』に繋がったんですけどね。

--山田太郎と松山さんはかなりイメージが違う気もしますが。

そうなんです。松山くんが画太郎作品好きというのと、『ユメ十夜』があったので、ぼくが名前を出したものの……ビジュアルイメージがあれだけ違うから、やっぱり不安で。本人も不安がってて、「やりたいけど、ぼくに出来ますかね」みたいなことは言っていました。「正直わかんないんだけど、一緒に頑張っていかないか」っていうような感じで始まったんです。​

--太郎のキャラ作りに関して、松山さんからの提案はあったんですか?

ありました。『珍遊記』の直前まで彼は京都で撮影していたんで、なかなかリハーサルする時間もなくて、メールでやりとりをしてたんです。で、松山くんから「見つけました!山田太郎のベースを」っていうメールが急に来て。「何?」って訊いたら、「千原せいじですね!」って。ぼくは「なるほど!」と思ったんですよ。あのガサツな感じだけど嫌われないところとかに。

--純粋な感じですね。

そうです。ぼくのほうからは、『無責任』シリーズの植木等さんを入れてほしいとか。あとは『七人の侍』で三船敏郎さんが演じた菊千代とか、いろいろ具体例を出して形をつくっていったんですけど、撮影している間もなかなかキャラが決まらなかったんです。あるときには、松山くんが「いい顔見つけました!」って写メを持ってきたんで、見たら松岡修造さんの顔が六つくらい並んでて。松山くんは「この顔ですよね!山田太郎って」って。だから、山田太郎の中には松岡修造さんがどっかに入ってますよ(笑)

松山ケンイチ演じる山田太郎 この中に松岡修造のエッセンスが…… ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会

松山ケンイチ演じる山田太郎 この中に松岡修造のエッセンスが…… ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会


--いろんな人物からできてるんですね(笑)

松山くんはいろんなところから吸収して自分のものにするタイプらしく、最初は模倣から入るみたいなんです。それを自分がやることによってオリジナルになる、みたいな役の作り方をしていく。今回はその集大成に近いというか、アニメまで観てましたからね。
 

倉科カナ演じる玄奘 「"ちんこ"でございますか?」 ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会

倉科カナ演じる玄奘 「"ちんこ"でございますか?」 ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会


--玄奘役の倉科カナさんも、最初から「ちんこ」なんていうビックリするようなセリフを吐きますよね。

「ちんこ」に関しての打ち合わせは何もなかったですね。脚本を読んで「面白いからやりたいです」って言ってくれて。ぼくのほうからも何もなかったですし。「ちんこ」で始まるシーンも、脚本家の二人の意見です。ぼくは、実写版のテイストをどういう形に持って行ったらいいのかな?と考えてたんですけど、脚本を書いていろいろやっていくなかで、彼らが「『ちんこ』って言うシーンから始めたら?」って言ってくれた。それですごくつかめたんですね。画太郎さんの絵で、「ちんこ」って言っても普通じゃないですか。でも、倉科カナが「ちんこ」って言うことによって、実写版の『珍遊記』っていうのがわかりやすいと思うんですよ。実写ならではですし、でないと実写にする意味もない。「これをベースにして実写版を作っていけるな」って思えたんです。
 

溝端淳平演じるオリジナルキャラ・龍翔 見た目はTHE イケメン ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会

溝端淳平演じるオリジナルキャラ・龍翔 見た目はTHE イケメン ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会


--溝端淳平さん演じる龍翔はオリジナルキャラですね。どういう意図で作られたんですか?

とりあえず、話をつくらないといけなかったんですよ。原作は2巻から6巻までずっと酒場で戦ってる話なんで、キャラがいるだけで話がないんです。本来だったら主役を動かすと話が出来るんですけど、今回は山田太郎は動かせないんです。なぜなら、目的意識を持たせたり成長させちゃうと、それはもはや山田太郎でも何でもなくなっちゃうんで。なので、山田太郎はそのままのキャラで行くしかない。じゃあ、誰のドラマを追ったらいいんだろう?と。玄奘も「天竺に行く」っていう目的しかない人なので、そこにもドラマは作れないんです。で、「玄奘に絡む誰かを作らないと、全く話が出来ないよね」というところから始まったんですけど。

--物語を動かすためのキャラなんですね。

「たまたま立ち寄った街にいる、新興宗教みたいなのをやっているイケメン」っていう設定と、そいつが絡んでいったらいいんじゃない?っていう話はけっこう早めに出てきて。そこから転がしていったんですけど。

--しかも、龍翔はいわば作品の恋愛要素ですよね。

そう、画太郎作品にない恋愛要素なんですよ。それも脚本家の二人が言い出したんです。ぼくは画太郎ファンすぎるんで、「恋愛要素はどうなんだろうな」って思ったんですけど。でも、今回は画太郎ファン以外の人たちに楽しんでもらえる画太郎テイストの作品を作ろうっていう目的もあったし、キャストもキャストだし、あってもいいんじゃないかなと。ただ、ラブストーリーにはしたくなかったので、龍翔は完全に空回りしていくキャラだったらアリかな、と思ったんです。

--なぜ溝端さんにオファーを?

とにかく誰が見てもイケメンな方が良かったんです。誰が見てもイケメンが壊れていく姿を見たいなっていう。ぼくはイケメンに対する恨みというか、「あんなカッコいいんだったら、どっか悪いとこあったほうがいいだろう」って思ってるんで。溝端くんて、すごく好青年ぽい「THE イケメン」じゃないですか。正統派というか、男から見ても女から見ても、完全なるイケメン。あと、脚本を読んでもらって、本人が「ああいう役をやってみたい」と言ってくれたので。コメディとかにすごく興味があったみたいで、そういうところが合わさって、彼がいいなって。それから、諸葛孔明みたいなビジュアルにしたかったんで、その絢爛豪華な感じが彼ならイケるだろうというのがありました。
 

田山涼成演じるじじい(左)と笹野高史演じるばばあ(右)のラブシーン ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会

田山涼成演じるじじい(左)と笹野高史演じるばばあ(右)のラブシーン ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会


--笹野高史さんも、ばばあ役という異色キャスティングですね。

笹野さんは、いじわる婆さんをやりたいとつねづね思っておられたらしく、脚本を読んで「ばばあやりたいな」っておっしゃって下さって。女性で何人かお話した方もいるんですけど、女性だと若干生々しくなると思って決めかねていて。でも、ババアだから女性かな?っていう解釈でやってたんですけど。笹野さんのほうからやりたいっておっしゃってくださったんで、「その手があったか」と。目からウロコでしたね。
 

温水洋一演じる世界最強の武闘家・中村泰造  ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会

温水洋一演じる世界最強の武闘家・中村泰造 ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会


--温水洋一さんは山口監督作品の常連ですが、基本的にカッコいい役が多いですよね。今回の世界最強の武闘家・中村泰造役もそうですが。

温水さんには「気弱なおじさん」みたいな固定イメージがあるから、違う面を見せられたらなというのがあって。本来だったら、〝酔拳の使い手″みたいな役はオファーされないんでしょうけど、意外と温水さんは動けるんですよ。アクションチームも吹き替えをもっと使うつもりでいたんですけど、そんなに使わずに済むぐらいアクションが出来るんです。

--かなりご自分でやってらっしゃるんですか?

はい。運動神経がよくてちょっとビックリしました。温水さんは謙虚な方なんで、「アクション出来ます?」って訊くと、「いやいや」って言うんですよ。こっちも「そうか」って思ってると、意外と出来る。以前も漫画家の役をやってもらったことがあって、「絵は得意ですか?」って訊いたら、「いや、全然描けないです」っていうから、漫画家の方を呼んで手元だけ撮ったことがあったんです。ところが、撮影中に温水さんが落書きしてたんで見たら、けっこう上手いんですよ。「上手いじゃないですか。描けるじゃないですか」って言ったら、「いやあ」って。謙虚すぎてちゃんと情報を伝えてくれないんですよ、あのおっさん!

--おっさんって(笑)

もうちょっと、やれることは教えてほしいです(笑)
 

アクションシーンは『GANTZ』のユーデン・フレームワークスが担当 ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会

アクションシーンは『GANTZ』のユーデン・フレームワークスが担当 ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会


--アクション監督は『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』の園村健介さんですし、『GANTZ』シリーズのチームも参加してますから、バトルシーンは相当激しい。熱いんですよね、松山さんと温水さんの闘い。

マキシマム ザ ホルモンの曲も入って、テイストがガラッと変わる感じが上手くできたかな、と思ってます。
 

今野浩喜  ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会

今野浩喜  ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会

板尾創路 ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会

板尾創路 ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会


--アイアム野田さんや矢部太郎さんなどの芸人さんもたくさん出演されてます。これまでの作品もそうですが、芸人さんを多く起用されるのはなぜですか?

芸人さんは勘がよくて意図をすぐわかってくれるんで、基本的に好きなんです。いろんな役は出来ないかもしれないですけど、合う役をやってもらったら、普通の役者さんでは出ないような効果が出たりする。だから、ぼくは率先して芸人さんに出てもらいたいと思っていて。板尾(創路)さんや今野(浩喜)さんは役者としてすでに出てますけど、アイアム野田がお芝居してるのって、みなさん観たことないと思うんです。

アイアム野田演じるたけし ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会

アイアム野田演じるたけし ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会



--独特の存在感を発揮してますよね。

あれが上手いのか上手くないのか、いまだにぼくもわからないですけど。今回のたけし役に関しては、彼以上はなかなかいないかな、と思っています。


人が観るっていう環境がまずあって、そこから作るっていうのはすごく大事

--アイアム野田さんはマックスむらいさん主演の『MAX THE MOVIE』にも出演されてらっしゃいますよね。こちらもかなりライトな作品で、YouTubeでの公開。しかも、1週間で90万回以上再生されている。『珍遊記』についてだけじゃなく、山口監督自身も見せることに貪欲になってらっしゃるのでは?

間違ってはないですね。「観てもらってなんぼ」というのはあるし、誰も観ない映画に想いを入れてもしょうがないので。やっぱり、人が観るっていう環境がまずあって、そこから作るっていうのはすごく大事。で、その人たちにどういう風に届けたらいいのか?というのをちゃんと考えるべきだなっていうのは、ここ何年かで思ってることです。

--心境の変化があったんですね。

あるかもしれないですね。自主映画の時から、そんなに意識してないんですけど、ぼくの作品には必ず生首が転がるシーンがあるんですよ。そういうのが無くなってるんです。もう、飽きたんですかね(笑)でもやっぱり、昔と比べたら意識は違いますね。

--『珍遊記』続編の計画はあるんですか?

続編は考えてますよ。キャストもみんな出るって言ってくれてるので、ヒットすればやれるんじゃないですかね。ああいう内容なんで、天竺に行くまでの間にいくらでも話は作れるんです。続編を作るなら、今回出さなかったキャラがいるんで、そのへんも出して、もうちょっと派手なバトルをやりたいです。今回はキャラクターを作るのに集中したので、誕生編みたいな解釈ではあるんです。

ピエール瀧演じる山田太郎(変身前) ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会

ピエール瀧演じる山田太郎(変身前) ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会


--そうなんですね。

今回はピエール瀧さん(妖気を封じられる前の山田太郎)のパートが20分くらいあるんです。だから、そもそも松山くんが出られる尺が1時間くらいしかないんですよ。やっと実写版の山田太郎が出来たというか、次からがスタートだと思ってるんで。続編では山田太郎をもうちょっといろいろ動かしてやれると思いますね。そのためにはヒットしてもらわないと。ということで、よろしくお願いします!


『珍遊記』は2月27日より新宿バルト9他にて全国ロードショー

作品情報
『珍遊記』​
 
『珍遊記』 ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会

『珍遊記』 ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会

 
2月27日より新宿バルト9他にて全国ロードショー

松山ケンイチ
倉科カナ 溝端淳平
田山涼成 笹野高史 温水洋一
ピエール瀧
監督・編集:山口雄大
原作:漫☆画太郎「珍遊記~太郎とゆかいな仲間たち~」(集英社刊)
脚本:おおかわら/松原 秀
企画・総合プロデューサー:紙谷 零
撮影:福本 淳
照明:市川徳充
録音:西條博介
美術:福田 宣
音楽:森野宣彦 
オープニング曲(主題歌):RIP SLYME「Take It Easy」(WARNER MUSIC JAPAN/unBORDE)
エンディング曲:RIP SLYME「Drop!」(WARNER MUSIC JAPAN/unBORDE)
バトルソング:マキシマム ザ ホルモン「アバラ・ボブ<アバラ・カプセル・マーケッボブ>」/「ジョニー鉄パイプⅢ」(VAP)
制作プロダクション:DLE
配給:東映
宣伝統括:ヨアケ
宣伝プロデューサー:上阪 優
製作:「珍遊記」製作委員会(DLE/博報堂DYミュージック&ピクチャーズ/東映/木下グループ/SDP/東映ビデオ)

あらすじ
 天竺を目指して旅を続けていた坊主・玄奘(倉科カナ)は、偶然立ち寄った家のじじい(田山涼成)とばばあ(笹野高史)に天下の不良少年・山田太郎(ピエール瀧)を更生させて欲しいと頼まれ、宝珠の力で恐るべき妖力を封印するが、嫌々ながら太郎(松山ケンイチ)を引き取ることになり、何の因果か共に旅をする羽目に・・・果たして、彼らは無事に天竺まで辿り着くことが出来るのか(いや、出来ない!)?

ⓒ漫☆画太郎/集英社・「珍遊記」製作委員会
 
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