ミュージカル『Dance with Devils』レム役・神永圭佑さん&リンド役・平牧 仁さんが語る舞台版ならではの魅力

インタビュー
舞台
アニメ/ゲーム
2016.3.3
『ダンデビ』レム&リンドの役者が語る舞台版ならではの魅力

『ダンデビ』レム&リンドの役者が語る舞台版ならではの魅力

 Rejet(原案)×Elements Garden(音楽)によるオリジナルストーリーのミュージカルアニメとして、2015年10月~12月にかけてTVアニメが放送された『ダンデビ』こと、『Dance with Devils(ダンス ウィズ デビルス)』。同作がミュージカルになり、2016年3月3日(木)より東京・AiiA 2.5Theater Tokyoにて上演されます。

 今回、舞台上で鉤貫レム役を演じる神永圭佑さん(代表作『ミュージカル・テニスの王子様 2ndシーズン』幸村精市など)、立華リンド役の平牧 仁さん(代表作『烈車戦隊トッキュウジャー』トッキュウ2号など)に『ダンデビ』の印象や舞台の見どころ、意気込みなどを語ってもらいました。

 
■ 本格的なミュージカルに驚き! 舞台化はエンタメ界への挑戦!?

――『Dance with Devils』のアニメをご覧になった感想は?

立華リンド役・平牧仁さん(以下、平牧):今回のお話をいただいた時、まず「ミュージカルアニメって何だろう?」と思って作品を見たら、キャラたちがいきなりガッツリ歌っているのに驚きました。魔界のアクマやヴァンパイア、エクソシストなどが登場する怪しいダークファンタジーなのかと思いきや、学園ドラマや恋愛的な要素も散りばめられていて、禁断の香りもスパイスになっていて(笑)。ストーリーも濃密な上、作品の雰囲気やキャラの感情を表現した歌も入ってきて、いろいろな魅力が詰まった作品ですが、ミュージカルアニメだからこそ成立するのかもしれないと思いました。

鉤貫レム役・神永圭佑さん(以下、神永):僕は自分が好きな野球もののアニメなどたまに見るくらいだったんですけど、この作品を見始めたらハマってしまって。放送終了後も公式サイトにアップされている動画を何度も見直していました。テンポよくお話が進んでいって、各キャラにスポットが当たるので、それぞれが持つ秘密や想いも浮かび上がってきて、更に興味が湧いて。人間関係やレムの、リツカに対する想いなどもしっかり描かれていて、1シーン1シーン大事に作られていて、感動しました。レムの登場シーンなど曲もカッコよくて、クォリティが高くて、「舞台になったらすごいことになる!」とワクワクしました。


――舞台化したこの作品に出演が決まった時の感想は?

神永:実は9月くらいに3月に上演される舞台への出演が決まったと事務所のマネージャーさんから聞かされたけど、作品名は教えてくれてなくて。10月になって作品名を教えてもらった時、タイトルを見て、「踊るの?」と。

平牧:僕も思った!

神永:てっきりストレートプレイだと思っていたのにミュージカルで、しかもアクマの役だよと言われて「何? それ?」って(笑)。レムは四皇學園の生徒会長でアクマだと聞いてその設定にも驚きました。でもアニメを見て素晴らしかったので、「頑張らないと!」と気合が入りました。

平牧:僕は元々、ファンタジー作品が好きで、しかも人間じゃない役を演じられるということでうれしいし、楽しみです。でも原作がある作品で、既にミュージカルとして成立しているものを、改めて舞台でやるのはハードルが高いなと。ただ僕自身、新しいことに挑戦しなきゃと思っていた時期に、アニメ界、エンタメ界への挑戦とも言える作品に大きな役で関わらせていただけることはうれしいし、運命的なものを感じています。僕にとっても転機になると思うし、大事に丁寧にやっていきたいという想いが強いです。


■ 演じるキャラに共感。対峙する関係だが仲良しだからこそドラマチックに演じたい

――ご自身が演じる役柄についての印象を教えてください。

神永:レムは一見、クールで冷酷な感じがするけど、意外なものが苦手だったり、リツカへの態度を見るとかわいいなと思いました。恋愛もまだしたことないのかなと。自分の気持ちは薄々わかっているので素直に言葉に出せなくて、まわりに背中を押してもらうところは僕に近いかもしれません。また個性的な生徒会のメンバーを率いるのは大変そうで、人の上に立つ人は何かを背負っているんだなと改めて気付かせてくれました。あと将棋のコマをパチンと置くシーンが好きです。あのクリスタルの将棋盤は欲しくなりました。将棋はできないけど(笑)。

平牧:ウソ!? でも作品全体に洋風な雰囲気が漂っているのに、和のテイストで。チェスじゃないんだと(笑)。僕はリンド君には常々、驚かされて。まさかまさかの……妹には優しく、ピンチになればなりふり構わず振る舞って。僕には妹はいませんが大切な人を、身を挺して守りたいという熱い、献身的な気持ちを持っている自分でありたいなと思える、共感できるキャラです。

――レムとリンドは、リツカを巡って激しく争う関係ですね。

神永:まさか対峙することになるとは。仁さんとは住んでいるところも意外に近くて。

平牧:この間もファミレスで2人、パスタを食べていたくらい仲がいいのに。

神永:でも対峙するからこそ、仲がいいほうがいろいろ相談したり、話せると思うので。その時も仁さんに無理やりご飯に付き合ってもらったんですけど……。

平牧:『ダンデビ』の話はほとんどせずに終わりました(笑)。でも舞台上で対峙するシーンはかなりドラマチックに描かれるんじゃないかなと期待しています。


――ヒロインのリツカについてはどう思いましたか?

平牧:他人のことを自分のことのように考えて、人のためにまっすぐ行動できるのはすごいなって。損得なしに誰かのために動ける人がいっぱいいれば、世界が幸せになるのにと素直に尊敬できます。

神永:レムにはかなり強めにきますけど(笑)、裏表がなくて、人のために犠牲になることもいとわない素敵な女の子ですね。まわりに気を配れるのに、肝心なところでは鈍感で(笑)。でもそんなリツカだからこそほっとけないし、レムは好きになったのかもしれませんね。


■ 劇中のキャラソンも再現! 6人で歌ったED曲「マドモ★アゼル」など高難度に苦戦!?

――作中で流れるキャラクターソングはキャラたちの心情を表し、ある意味、キーワードやヒント的なものも見えてきてかなり重要なファクターとなっています。

神永:サウンドやアレンジが凝ってるし、原案の岩崎大介さんの歌詞も素晴らしいんですけど、すごく難しいんですよね。最近のアニソンは譜割が難しかったり、ワード数も多くて。

平牧:アニメのED曲「マドモ★アゼル」のレコーディングをしたんですけど、さわりはキャッチーに聴こえるし、鼻歌で気軽に歌えそうに思ったけど、いざ歌うとなると技術的に高度なものを要求されて。
 



神永:大変でしたね。1人ひとり抜き録りの形で、僕も仁さんの歌を聴きながら……。

平牧:ちょっと待って! 本当?

スタッフ:平牧さんが1番目のレコーディングでしたから。

平牧:恥ずかしい!(笑) 曲頭の“ダ・レ・ニ・モ・イ・エ・ナ・イ・ヒ・ミ・ツ・ダ・ヨ”は苦戦して。

神永:わかります! レコーディング前にも2時間くらい練習してから歌ったけど、やっぱりその部分は無理でしたね。

平牧:出だしで半拍空くんですけど、息を吸うタイミングがなかなかつかめないし、いきなり始まるから。

神永:だからずっと息を吸った状態で貯めておいて歌いました。

平牧:僕もそうすればよかった! あとみんなで歌う、サビの“ボクが幸せにします”は最初、普通に歌い上げていたんですけど、試しにミュージカルっぽく感情を入れて熱く歌ったら、ディレクターさんが「いいね。それ」と言ってくれて。今後、歌う上でもヒントをつかめた気がします。

神永:メィジ役の吉岡 佑君のラップパートもカッコよくて。「俺、ラップ好きなんだよ!」とうれしそうに言ってました(笑)。

平牧:そこも聴きどころですね。


■ なりきったビジュアルに注目! PVで初めてキャラを演じた感想は?

――グループだけではなく、ソロ曲ももちろん歌われると思うのですが、いかがでしょうか?

平牧:リンドは低音で、僕は高音気味なのでキーがもうちょっと上げてもらえたら(笑)。アニメが原作の舞台は声がすごく重要だと思っているので、しっかり相談して、練り上げていくつもりです。あとは妹愛を精一杯出すことでしょうか?(笑)

神永:アニメでレム役を演じる斉藤壮馬さんはすごく声が高い方で、演じるにあたって低いところで出していたというお話を聞いて。僕は声が低いので、逆にキーが低くなるのかなと(笑)。でも高いところも自分の中で出ないところではないので、パッと出せたら素敵に聴こえてくれるかなと思うので、早めにボイストレーニングして、臨みたいと思います。


――衣装を着て各キャラに扮したビジュアルも公開されていますが、なりきり度も高いですね。

神永:メイクにも時間をかけてこだわったし、カラーコンタクトを入れたり、かなりアニメに近づけたかなと個人的に思います。

平牧:みんなで撮影前も鏡を見つつ、キャラの絵とにらめっこしながら「こっちかな?」って。ヘアメイクさん、スタイリストさんなどチーム一丸になれて、絆が深まりました。あとリンドのパンツがすごいピチピチで、素材も破けそうで。これでミュージカルやったら途中で、パツンパツンと装備解除みたいになっちゃうかもと心配していたら、後日にPV撮影をした時、ゴム系のもっと動きやすい素材になっていて、愛を感じました(笑)。


――そのPV撮影が初めて役を演じた瞬間になったのでは?

神永:そうですね。でも出番の直前になって、「身振り手振りで自由にやってください」と言われて。どこまでやっていいのか、加減がわからなくて、戸惑いながらも必死にやっていたら気がついたら撮影が終わっていた感じです。だからあんまり覚えてないです。

平牧:やはりまだ実際に演じたことがない状況だったので難しかったです。役を演じながら同時に歌うという感覚がつかめなくて。そもそもリンドはカメラに向かってキメキメに歌ったりしないし(笑)。でもアニメのEDのイメージで、そこに自分を当てはめるつもりでいこうと割りきってやりました。

神永:舞台では更にブラッシュアップしたキャラの姿をお見せできるように頑張ります!


■ アニメと違い、ステージにいないリツカになるのはアナタ?

――アニメには登場したリツカが、舞台版では登場しないのもポイントですね。

平牧:乙女ゲーの視点で、お客さん1人ひとりがヒロイン役を体感できるということです。

神永:ただアニメでは、リツカがいないと成立しないシーンもあったので、そこがどうなるのか、楽しみなところでもあり、不安なところでもあって。

平牧:そもそもレムとリンドが対立するきっかけがリツカなのに。

神永:日替わりでお客さんをステージに引っ張ってくるのか?(笑)

平牧:「リツカ、そんなところで何やってるんだよ」って(笑)。


――お2人の芝居によって、アニメではレム派、あるいはリンド派だったけど、舞台では推しメンが変わる可能性も。

神永:そこは頑張りますとしか言えません(笑)。

平牧:僕らなりに魅力を鍛えておきます(笑)。


――作品ファンにとっては好きなシーンが見られるかという興味もあります。個人的には1話で生徒会メンバーが登場するといきなり歌うシーンが見たいのですが……。

神永:僕もあのシーンはあってほしいです。できればあの曲のまま。アニメを見てて、「いつレムが出てくるんだろう?」と思っていたら生徒会全員で。「これか!」と。もしあのシーンがあったら、歌詞とか飛ばしたら、もうその公演は終わりですよね(笑)。

平牧:演出の方があわてて飛んでくるだろうね(笑)。僕らも楽しみだし、このシーンだけじゃなく、「あのシーンあるかな?」と想像しながらワクワクして、実際に劇場で確認してください。


■ あなたも挑戦とサプライズ尽くしの禁断のミュージカルへ

――改めてこの舞台版の見どころは?

平牧:いろいろあり過ぎて困るんですけど、「何これ?」というサプライズ尽くしなところかな。エンターテイメントにとって、それってお客さんを引き込むフックになったり、飽きさせない重要な要素だと思うので。アニメで随所に見られたサプライズ感と感動をいかに舞台上で表現できるのかです。僕らの歌や踊りを楽しみにしてくださいとは言いにくいので、演出もすごいですよ(笑)。

神永:シリアスさとコミカルさで緩急もあり、スピード感のあるアニメに負けないような舞台になったらいいなと思います。僕らキャスト陣も未体験領域であり、舞台で起こる1つひとつの出来事が皆さんと同じように新鮮に楽しめると思います。そして世界観にどっぷり入れて一度、見たら何度も見たくなる、まさに「禁断のミュージカル」になるのでは? 僕らもアクマに魂を売る覚悟でいいステージ、空間を作るつもりです。レムは既にアクマなんですけど(笑)。


――では最後に皆さんへメッセージをお願いします。

平牧:ミュージカルアニメであり、華やかでファンタジックな作品なので、劇場に来ていただければ四皇學園の生徒、ヒロインのリツカになった気分で、非日常の素晴らしい時間を満喫できるステージにしたいです。そしてトキメキ補充にもご利用いただいて、帰る頃にはお肌がツルツルになっていただいて、「明日から頑張ろう!」と思える、素敵な舞台を作るためにみんなで頑張りますので、アニメのファンの方もまだ見たことのない方も足を運んでください。

神永:見に来ない人は「詰みだな」(笑)。『Dance with Devils』という作品に関われることに感謝しています。たくさんの方に愛されている作品なので、その想いや責任を感じつつ、取り組んでいかなくてはいけないと思っています。男だらけの現場で、時には意見をぶつけ合ったりしながらも、熱い舞台をお届けしたいです。踊るアクマ達と一緒に、皆さんは「心」を踊らせてください。『ダンデビ』ファンの方には更に魅力やおもしろさを広げられるように、まだ見たことがない方には素晴らしさをお伝えしますので、魅力的なアクマ達が待つ劇場に来てください。

■ミュージカル『Dance with Devils』
2016年3月3日(木)~13日(日)まで、東京・AiiA 2.5Theater Tokyoにて上演!

プレミアム席 10,000円(税込・全席指定)※特典付き・前方エリアシート
指定席6,800円(税込・全席指定)

各種プレイガイドにて好評発売中!

■原案岩崎大介(Rejet)
■原作グリモワール編纂室
■脚本・演出三浦 香
■音楽Elements Garden(藤田淳平・Evan Call)
■出演鉤貫(かぎぬき)レム:神永圭佑
   立華(たちばな)リンド:平牧 仁
   楚神(そがみ)ウリエ:崎山つばさ
   南那城(ななしろ)メィジ:吉岡 佑
   棗坂(なつめざか)シキ:安川純平
   ローエン:内藤大希

   ノエル:法月康平
   ホランド:伊崎龍次郎(Wキャスト)/木村 昴(Wキャスト)

   【アンサンブル】
   シダ:西馬るい
   カズラ:馬庭良介
   ワラビ:井阪郁巳
   今井 稜/杉山諒二/千葉優作/北川雄也/K-TA2

   ジェキ:伊勢大貴

※ノエル、ホランド、シダ、カズラ、ワラビは舞台オリジナルキャラクター

■公演期間2016年3月3日(木)~3月13日(日) 全14ステージ
■劇場AiiA 2.5Theater Tokyo

■主催エイベックス・ピクチャーズ/ネルケプランニング
■制作ネルケプランニング
■協力一般社団法人 日本2.5次元ミュージカル協会

■ミニコンサート「アクマの歌宴(うたげ)」
各回日替わりでのミニコンサート開催決定!!
ミニコンサートに限りペンライトOK!

“アクマとヴァンパイアの魔性の歌声に酔いしれる・・・“

【出演スケジュール】
3日(木) 鉤貫レム(神永圭佑)、立華リンド(平牧 仁)
4日(金) 棗坂シキ(安川純平)、ローエン(内藤大希)
5日(土) 13:00回:楚神ウリエ(崎山つばさ)、ローエン(内藤大希)
      18:00回:鉤貫レム(神永圭佑)、立華リンド(平牧 仁)
6日(日) 13:00回:南那城メィジ(吉岡 佑)、棗坂シキ(安川純平)
     18:00回:立華リンド(平牧 仁)、ノエル(法月康平)
7日(月) 休演日
8日(火) 鉤貫レム(神永圭佑)、ホランド(木村 昴)
9日(水) 立華リンド(平牧 仁)、ジェキ(伊勢大貴)
10日(木) 鉤貫レム(神永圭佑)、ローエン(内藤大希)
11日(金) 楚神ウリエ(崎山つばさ)、南那城メィジ(吉岡 佑)、棗坂シキ(安川純平)
12日(土) 13:00回:立華リンド(平牧 仁)、南那城メィジ(吉岡 佑)
      18:00回:ノエル(法月康平)、ホランド(伊崎龍次郎)、ジェキ(伊勢大貴)
13日(日) 12:00回:鉤貫レム(神永圭佑)、楚神ウリエ(崎山つばさ)
      17:00回:オールキャスト

※出演キャラクターは予告なく変更になる場合がございます


>>ミュージカル『Dance with Devils』公式サイト
>>ミュージカル『Dance with Devils』公式Twitter(@dwd_stage)
>>アニメ『Dance with Devils』公式サイト

(C)グリモワール編纂室/Dance with Devils製作委員会

アニメイトタイムズ
シェア / 保存先を選択