パリ散歩で見つけた路上アート vol.8
RUE SURMELIN
歴史的人物をたたえる隠れたアート
パリの最東部の住宅地に、突如現れた巨大な壁アート。
中心に大きく描かれた人は誰だろう? と調べてみると第二次世界大戦中に、政治活動家として活躍したフランス詩人『ミサーク・マノウシアン』という人物だということがわかりました。
彼は幼い頃に両親を自国アルメニアでの争いで亡くし、のちに生き残った兄弟とパリへ移住。
なんとか生きながらえるも、今度は世界第二次世界大戦によって37歳の若さで息を引きとっています。
そんな彼がパリに生き、活動していたことを証明するアートなのでしょう。
パリという街が、ただ音楽や芸術や愛が溢れる「花の街」と思われるイメージの背後に、こうした歴史が切り刻まれていることを気づかせてくれます。