日本勢活躍「SXSW 2016」でYOSHIKI、[Alexandros]が急遽対バン
「JAPAN NITE」に出演したYOSHIKIのライブの様子。
3月11~20日(現地時間)にアメリカ・テキサス州オースティンにて「SXSW 2016」が開催された。この記事では3月17日以降の模様を中心にレポートする。
17日の日中、ライブハウスのValhallaでは「JAPAN NITE」のプレイベントが開催された。このイベントにはRei、Tempalay、山崎千裕+ROUTE14band、REATMO、Emufucka、Jungles!!!らが登場。夜にはASIAN KUNG-FU GENERATION主催「NANO-MUGEN CIRCUIT 2010」など日本の音楽イベントに出演した経験を持つ、ニューヨークを拠点とするバンド・Ra Ra Riotが4th Street沿いのCedar Street Courtyardにて満員のオーディエンスを前にライブを披露した。またメイン会場であるオースティンコンベンションセンター(ACC)の近くにあるElephant Roomでは夕方にRei、深夜に山崎千裕+ROUTE14bandがパフォーマンスを行った。
18日、ACCのRadio Day StageではChvrchesが人気曲を中心としたセットリストを展開。またRadio Day Stageに隣接するInternational Day Stageには[Alexandros]が出演し、洗練されたサウンドでバンドの存在感を示した。夕方にはParamount TheatreにてX JAPANのドキュメンタリー映画「We Are X」が上映されたあと、YOSHIKIがストリングスカルテットを率いて登場。「ART OF LIFE」などをクラシックバージョンで披露して大喝采を浴びた。彼は1月より入院していたX JAPANのPATAの退院を報告したほか、映画の内容に触れつつX JAPANのヒストリーを振り返った。そしてYOSHIKIはParamount Theatreからほど近いライブハウス・Elysiumにて行われている「JAPAN NITE」に急遽出演することを発表してオーディエンスを驚かせた。
「JAPAN NITE」にはTempalay、Rei、Reatmo、Jungles!!!に加え、アメリカへの入国ビザが降りなかったため出演キャンセルを余儀なくされたAtomic stooges、DEXSTRINGs、KAO=Sのピンチヒッターとして、[Alexandros]とYOSHIKIが登場した。これについて「JAPAN NITE」のトリを飾ったJungles!!!のメンバーは「YOSHIKIさんと対バンできるなんて!」と興奮した様子でコメント。彼女たちは激しいパフォーマンスで今回の「JAPAN NITE」のラストを盛大に締めくくった。
またACCの南側にあるコロラド川近くのRainey Street沿いにも多数のクラブ、バーが軒を連ねており、6th Street付近とは異なる落ち着いた雰囲気の空間が広がっていた。さらにショッピング街の路上で弾き語りをする者がいたり、ダウンタウンから数km離れた場所にあるウォールペインターが集う丘「Hope Outdoor Gallery」の頂上でヒップホップバンドがゲリラライブを行っていたりと、オースティン来訪者は「SXSW」の会場以外でも音楽に触れる機会が多くあった。このほか「SXSW 2016」の映画部門「SXSW Film Festival」の1セクション「24 Beats Per Second」でオーディエンスアワードを勝ち取った映画「Honky Tonk Heaven: Legend of the Broken Spoke」の舞台である、オースティンの老舗クラブ・Broken Spokeでは、映画にも登場する同クラブオーナーのジェームズ・ホワイトが笑顔で客をお出迎え。ダンスホールでは生バンドの演奏にあわせて老若男女がカントリー&ウエスタンダンスを楽しんでいた。
なおACCでは、17日から音楽機材展示会「SXSW Music Gear Expo」と、ゲーム展示会「SXSW Gaming Expo」が催され、試奏や最新機材のチェックをする来場者や、コスプレイヤーなどでにぎわった。そして19日にはACCから1.3kmほど東側に位置するScoot Innにて、[Alexandros]が「SXSW 2016」で3回目のライブを実施。「Adventure」を演奏後、川上洋平(Vo, G)がステージから身を乗り出してオーディエンスにシンガロングを促し、大盛り上がりの中でライブを終えた。なお「SXSW 2017」は2017年3月10~19日に開催される。