遊戯王ドハマり少年が成長し「俺のターン。ドロー!」を遊戯と海馬の前で叫ぶ!──新劇場版『遊☆戯☆王』藍神役の俳優・林遣都さんインタビュー

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2016.4.19
藍神役・林遣都さんが『遊戯王』で「俺のターン。ドロー!」を叫ぶ!

藍神役・林遣都さんが『遊戯王』で「俺のターン。ドロー!」を叫ぶ!

 遊戯と海馬の熱いデュエルが再び幕を開ける──。劇場版の制作発表が行われるやいなや、瞬く間に日本中のデュエリストたちを震撼させた劇場版『遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』(以下、遊戯王)が、ついに2016年4月23日(土)より全国の映画館で公開となります。アニメ作品の中でも屈指のライバル関係である遊戯と海馬の死闘は一体どのように描かれるのか、みなさんも気になっていることでしょう。

 本作では新キャラクターも死闘を盛り立てます。その名を藍神。キャストは『バッテリー』や『荒川アンダー ザ ブリッジ』など話題作に出演されている林遣都さんです。新キャラクター「藍神」として、声優、初挑戦ということもあり、とても緊張したと話す林さん。また、現在、25歳の林さんは生粋の『遊戯王 デュエルモンスターズ』世代。子供のころは友達とカードで遊んだこともあったそうです。

 本稿緊では、そんな林さんの緊張と喜びの心境を探るべく行った、インタビューの模様をお伝えしていきます。


■ アフレコ現場では、常に「ヤバい! ヤバい!」の連続

──本日はよろしくお願いします。本作でのインタビューは何度か受けられていると思いますが、何を一番聞かれましたか?

林:やっぱり、声優初挑戦のことと、藍神を演じることになっての印象ですね。それの度に『遊戯王』が好きだったという話をしています(笑)。小学生のころから大流行してましたからね。


──僕も同世代なので、よく遊んでいました。近所の兄ちゃんに負けさせられたり……(笑)。

林:僕は2つ上の兄がいて、いいカードを取り上げられたりとかありました。心境的には、奪われたくらいのものですよ(笑)。デュエルつながりの仲のいい友達と遊んでいても、負けたら嫌いになるくらい悔しかったです。『遊戯王』って、本当に面白いゲームですよね。今やっても楽しいだろうなって思います。


──その世界に声優として参加することになりました。

林:貴重な経験をさせていただきました。いつかは声優に挑戦してみたいと思っていたんですが、それがまさかの『遊戯王』。漫画もアニメも見ていたし、しかも20周年記念で原作のその後が描かれる作品に関わらせていただける。これはやりたいと思いました。

遊戯や海馬と一緒になって物語の中に飛び込んで言葉を交わすことにすごく興奮しましたし、貴重な思い出になりました。とは言っても、そんな簡単にはいかず……。アフレコがとても難しくて、最初は頭を抱えるほど苦労しました。常に「ヤバい、ヤバい」と思っていました。

一番最初の収録のときに僕がアニメで観ていた『遊戯王』のレギュラーメンバーのキャストさんがいらっしゃっていて。遊戯(CV:風間俊介)、海馬(CV:津田健次郎)、城之内(CV:高橋広樹)、杏子(CV:齊藤真紀)、獏良(CV:松本梨香)……。遊戯役の風間さんに「あの人はあのアニメのあの役だよ」と言われて、「うわー!」ってビックリしました(笑)。日本を代表する声優さんたちが集結していて興奮しましたね。その人たちと一緒にやるわけですからね。「ヤバい」ですよ。

監督や風間さん、キャストやスタッフのみなさんに「気になることは全部言ってください!」って言って、細かいところから教えていただきました。自分で言うのも何ですが、与えられた藍神という役の表情を読み取って、「こういう気持ちかな、こういう声のト―ンかな」と探りながら収録していました。チェックで見させていただいたんですが、「あれ? アニメになってるっぽい!」と思える瞬間がすごく嬉しくて。どんなふうに完成するのか楽しみですね。何より、アフレコを楽しくできたことが一番大きかったです。

■ 声優の仕事とは、「役と自分を一体化」すること!

──林さんは過去に役を演じる上で体を鍛えたりしていましたが、今回は何か準備したりしたんですか?

林:アニメは映像が完成されていて、アドリブなど自分から生み出して台詞を言うわけにはいきません。俳優の仕事では、現場で感じたままに言葉を発したりもするんですけど、それが全くできない。台詞の尺を合わせたりも大変ですよね。

アフレコ現場で、「みなさんはどれだけ準備してきてるんだろう?」って疑問に思ったんです。みなさんは台詞もズレないし尺もピッタリ。編集しなくてもそのまま出せる状態で、どんだけ長回ししても完璧に作ってくるんです。それが声優なんだなって驚きました。風間さんも「みんなそうだよ」って言ってて。声優さんは渡された資料映像と台本にすごい時間をかけて向き合って、準備してやってきている。これはすごいなと思いました。


──その中で自分の色を出すのは大変だったでしょうね……。

林:そうですね。そんなふうに圧倒されていたんですけど、スタッフのみなさんが「あまり気にしなくてもいいよ」って言ってくださって。「林くんに求められているのは俳優の部分。藍神を必死に探って、藍神の気持ちになって演じてほしい」と演出していただきました。その言葉をかけてもらってから少し楽になりましたね。「思い切ってやってみよう」と思いました。

──そんな藍神ですが、林さんから見てどんな人物でしたか?

林:全てが終わった後、とてもかわいそうで悲しい少年だなという印象でした。育ってきた境遇のせいで人を憎しむことが自分の大部分を占めてしまって、それをぶつけることしかできない。悪いものが膨れ上がっていって、自分をコントロールできなくなって、自分以外のものに支配されてしまって、どんどん大切なものを失っていく。観てくださるみなさんも藍神に感情移入してしまうんじゃないかなと思います。


──『遊戯王』のキャラクターって、けっこう闇堕ちしますからね……。

林:しかも、かなりエグイ方向に(笑)。生死に関わっちゃうこともありますよね。

──それだけのメッセージを伝えられる『遊戯王』はやっぱりすごいんだなと思いました。

林:子供のころに学ぶべき深いメッセージがありますよね。仲間意識とか。だからこそ少年時代に観入っていたんだと思います。


──藍神を演じる上で気を付けたことは何ですか?

林:なるべく自分を消したいなと思っていたんですが、なかなか上手くいかず……。風間さんを含め、声優をやったことがある役者さん何人かにアドバイスを聞いたんですけど、それでも難しかったです。どうしても自分の声に聞こえてしまう。「自分が思っている何倍にも大きく演じたほうがいい」と言われていたんですが、そこは意識して演じていました。


──声優をやってみて、役者として何か発見はありましたか?

林:俳優と声優は全く違うものだなと感じたので、役者としての発見はなかったかもしれませんね。俳優が役を演じるのと、声優さんが役を演じるのは、役との距離感が違うと思います。声優さんとキャラクターは俳優と役よりも遠い存在のような気がして。声優さんが自分と役を近づける作業は、表情が決まっているものをいかに自分のものにして、命を吹き込んで、そして表現するという大変な作業だと思います。でも、それだけの情熱で役に向き合わないといけないなと感じましたね。

声をあてるタイミングなども大事ですが、本当の声優さんってひとつ通り越して役と自分を一体化しているんですよ。表情を見て「こんな感じかな?」と声をあてているだけじゃなくて、完成された実在する人物かのような、生きているかのようなキャラクターにするのはすごい作業ですよね。自分の反省点でもあります。

■ 当時は負けたら「俺帰る」って帰るやつもいて(笑)。

──気になったシーンなどはありましたか?

林:『遊戯王』のデュエルはあの世界にしかないもので、モンスターを従えて敵とタッグや一対一で戦うのはグッときました。僕がカードで遊んでいたときは、「俺のターン。ドロー!」なんて言わずに静かにやってるんですけど、やっぱりどこか言いたい部分ってあるじゃないですか?(笑) いつか言ってみたいと思っていたところはあったので、劇中で叫べたのは気持ちよかったですね。モンスターを召喚するときの「出でよ!」とか「姿を現せ!」とかは、違う世界の何かの支配者になったかのような気分で(笑)。


──子供のころは仲のいい友達と少しやるくらいのもんでしたからね(笑)。

林:そうそう! やりますよね。僕も仲良しの友達とは、やってました(笑)。


──そう考えると、本物の世界で言えたのはデュエリストの夢が叶った瞬間かもしれませんね。

林:そうですね。デュエルディスクが出てきたときとか憧れが半端じゃなかったじゃないですか。モンスターと対話できたりするんですよ。あの気持ちを少し体感できた感覚に近いですね。

──冒頭で少し『遊戯王』の思い出を語られていたので、もう少しお聞きしたいんですが。

林:漫画も夢中で読んでいましたし、アニメもずっと見ていました。カードも遊んでいましたね。戦略もいろいろあるじゃないですか。友達でしたたかに戦うやつがいて、本当に憎たらしかったですよ(笑)。デュエルして僕が負けて、仲が良かったのに大喧嘩になりそうなくらいでした。少年時代って、それだけデッキにかける思いが強かったんだなって今でも思います。当時は負けたら「俺帰る」って帰るやつもいて(笑)。

レアカードを持っているやつが偉いみたいなこともありましたね。「俺はアルティメットレアを何枚持ってる!」がカッコいいみたいな。それで学年の人間価値が決まるくらい(笑)。

今でも実家の机の引き出しの中に大量にカードが残ってるんです。この前実家に帰ったときに「ちょっとやろうぜ」って友達と遊びました。今でも十分楽しめますよ。


──『遊戯王』に関わる前と関わる後で、『遊戯王』に対する印象は何か変わりましたか?

林:当時カードで使っていた魔法カードやトラップカードって、今でもだいたい覚えてるんです。デュエルの流れやアニメの空気感もわかっているつもりで、自信があったんです。

いざ蓋を開けてみたらデュエルも進化していて、本作に至っては次元領域デュエルというものが登場するんですよ。風間さんも津田さんも「難しくなってる!」って言ってました(笑)。いかにイメージを膨らませて何が行われているのか演じるかですよね。

改めて感じるのは、素敵なアニメだなということです。『遊戯王』は小学生の僕を夢中にさせて、別世界に連れて行ってくれるものでした。今でもこれだけのファンがいて、世界中に広がって、『遊戯王』と高橋先生が持つパワーはすごいものなんだなというのは、子供のころ以上に感じました。

──そろそろお時間です。最後に公開を楽しみにしている読者のみなさんにメッセージをお願いします。

林:世界中が楽しみにしている20周年という記念すべき作品で、作り手もものすごい熱意とエネルギーを持って制作しています。僕も完成を楽しみにしています。どんな映像で、どんな迫力で、童心に返らせてくれるのか。きっとものすごい興奮と感動が待っていると思うので、ぜひ映画館で見てください。


■ 2016年4月23日公開 劇場版『遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』

■クレジット
原作・脚本・キャラクターデザイン・製作総指揮:高橋和希
監督:桑原 智
キャラクターデザイン・総作画監督:加々美高浩 
コンセプトデザイン・モンスターデザイン:反田誠二
美術監督:中村 隆
色彩設計:横井正人
CGクリエイティブディレクター:内田優作 
撮影監督:枝光弘明
音響監督:松岡裕紀
音楽:池 頼広

出演:
風間俊介
津田健次郎
花澤香菜
日野 聡
ジャングルポケット
齊藤真紀
高橋広樹
近藤孝行
竹内順子
松本梨香
ケンドーコバヤシ
林 遣都

■作品紹介
【INTRODUCTION】
「遊☆戯☆王」その後のエピソードを描いた初の長編映画

1996年「週刊少年ジャンプ」で連載を開始。2000年にテレビアニメが放映され、 その後、最も売れたトレーディング・カードゲームとして、ブームの火付け役ともなった「遊☆戯☆王」。 連載開始から20周年となる2016年──質問劇場に登場!

原作者の高橋和希自らが製作総指揮を執り、キャストは「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」当時のメンバーが集結! 未だ誰も見たことのない、原作のその後をオリジナルストーリーで描くなど、 「遊☆戯☆王」の新たなヒストリーが世界を席巻する!
 



【STORY】
千年パズルを完成させたことにより、≪闇遊戯≫という、もう1人の人格を呼び覚ました武藤遊戯。 海馬コーポレーションの社長にして決闘者(デュエリスト)の頂点に君臨する海馬瀬人や、仲間たちと数々の死闘を繰り広げたが、過去との因縁により、もう1人の自分との闘いを余儀なくされ、遊戯と闇遊戯はついに決別し、別々の道へ旅立つこととなった──。

そうして、闇遊戯との最後の決闘を終えて、日常を取り戻したかに見えた遊戯たち。
その前に現れた謎の少年≪藍神(あいがみ)≫。
そして、世界中で次々と起こる謎の失踪事件。
ただひたすら千年パズルを探し求める海馬。
すべてのピースが合わさるとき、再び決闘(デュエル)の幕が切って落とされる!


>>劇場版『遊☆戯☆王 THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』公式サイト

 
(C)高橋和希 スタジオ・ダイス/2016 劇場版「遊☆戯☆王」製作委員会

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