宮野真守&梶裕貴、亜人を演じて分かった大切な存在【前編】

ニュース
アニメ/ゲーム
2016.5.5


不死の新人類“亜人”とそれを追う日本国政府の戦いを描く「亜人」シリーズ。昨年公開され、大きな反響を呼んだ劇場版第1部『亜人 -衝動-』(15)に続く、第2部『亜人 -衝突-』が5月6日(金)より公開される。

これに先立ち、全編を通して主人公・永井圭を演じる宮野真守と、原作コミック第8巻DVD付き限定版の「中村慎也事件」に登場する中村慎也役を務めた梶裕貴、多忙を極める2人の貴重なインタビューをお届け!同じ“亜人”を演じているとあって、2人は時に意見をシンクロさせながら、作品とキャラクターの魅力を言葉にしてくれた。

――それぞれの役を演じてみていかがでしたか?

梶「僕は『亜人』の原作コミック8巻の特典DVD『中村慎也事件』の方にメインで出演させていただいているんですが、この話はいわば『亜人』の番外編的な立ち位置。でも、慎也は『亜人』というシリーズの中でも重要な存在で、揺れ動く心情描写もかなり多いキャラクターだと思うので、演じていて楽しかったです」

宮野「今回はプレスコ(セリフを先に収録してから絵を制作する手法)を用いている作品なので、アフレコとはまた違う空気や間合いが感じられましたね。本当に細かい息づかいなども取りこぼさずに絵に反映していただけたので、チーム一丸となって作ったと感じられたし、それをみなさんにお届けできるのが非常に嬉しいです」

――演じるうえで、気をつけてきたことを教えてください。

宮野「僕が演じる永井圭は自分の損得で行動して、時に冷酷かつ狡猾に判断を下すんです。でも、その奥底にあるのは非常に人間的なものだと思うので、そういったところをしっかりと捉えて演じていきたいと思いました」

梶「亜人という特殊な存在が印象的ですが、慎也自身は本当にごく普通の大学生。ある種、ファンタジーな世界観において、等身大の存在なんです。もし自分が同じ立場になってしまったらどうなるんだろう…と想像しつつ、演じさせていただきました。恐怖感や緊張感にリアリティを感じていただけるように、リアクションや心の動きに注意して、中村慎也という人を表現しました」

――瀬下寛之総監督からアドバイスや指示などはありましたか?

宮野「正直なことを言うと、永井圭というキャラクターは捉えがたい役だと思うんです。圭が目指すものや彼の本心を想像はできるんですけど、原作もまだ続いていますしその想像を答えとして臨むには戸惑う部分があったんです。瀬下総監督には、監督ご自身が描く永井圭像や、アニメにおける『亜人』の終着点などをうかがいました。そのお話を聞いて、結果的にすごく腑に落ちたんです」

梶「今のお話を聞くと、僕は真逆だったかもしれません。『中村慎也事件』は1話で完結しているエピソードなので、僕が原作を読んで感じた中村慎也というキャラクターをまずはそのまま表現させていただく形でした。それに対して、瀬下総監督をはじめとするスタッフさんからの具体的な演出などは特になかったので、自分の思い描いていた慎也とスタッフさんのイメージしていた慎也が合致していたのかなと思うとうれしいですね」

(【後編】へ続く)

【取材・文/トライワークス】
 

MovieWalker
シェア / 保存先を選択