GREENROOM FESTIVAL'16 快晴の海沿いで最高のライブ!Suchmos、在日、SOIL、RIPなど出演の1日目
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GREEN ROOM FESTIVAL'16
5月21日、土曜日。太陽は気温をどんどん上げていくけれど、吹く風はからっと肌に心地良く、まさにフェス日和な週末は、今勢いづいて止まらないSuchmosのライヴからスタートした。
GreenroomではGOODWAVE、BLUE SKY、HUMMINGBIRD、GALLERY STAGE、PORTと船の中のSHIP、全部で6つのステージでそれぞれライヴが楽しめる。
Suchmosが登場したのはBLUE SKY。
GREEN ROOM FESTIVAL'16/suchmos
まだ会場して間もないというのに、どんどん登っていく太陽と共に会場のテンションは高め。会場で2番目に大きいそのステージの前には入りきらないほどのオーディエンスが待ち構える中、Suchmosのライヴが始まる。
実はVo.YONCEは茅ヶ崎、他のメンバーは横浜出身。彼等の地元である「ヨコハマミナトミライ」の意味を持つ曲「YMM」を含む3曲を披露すると、『茅ヶ崎出身の俺が言うと怒られるかもしれないけど、他のメンバー横浜出身だからいいよな!』と誇り高き地元の方への気遣いを見せたのち『地元のフェスに出られて嬉しい』とYONCE。シティ・ポップと称されることも多い彼等だが、楽曲はどこかソウルフレーバーを感じる。ところどころに挟むシャウトといい英語詞のきれいさといい、オシャレすぎて近寄りがたいくらいだが、ステージから伸びた花道をどんどんジャージ姿で進み歩み寄ってくるYONCEの気取らなさがどこか心をほどいてくれる。
GREEN ROOM FESTIVAL'16/suchmos
ラジオでヘビーローテーションされている代表曲「STAY TUNE」を披露すると、オーディエンスもその手を惜しげなくステージに向ける。そして、『ジーパンがボロボロになっていくように、ずっと歌っていく曲です』と紹介した後披露したのは、7月にリリース予定の新作のリード曲「MINT」。『俺たちを横浜スタジアムに連れてってくれよ』そう残してステージを終えた。彼等が横浜スタジアムのステージに立つ日はそう遠くない未来だろうと確信させてくれた。
続いて、反対側のGOODWAVEに登場したのは、元SAKEROCKのメンバーで、俳優としても活躍する浜野謙太率いる在日ファンク。ピンクのスーツで登場したハマケンが縦横無尽にステージを駆けまわる様子はオーディエンスを飽きさせること無く、彼等をライヴバンドたらしめる大きな理由なのだと納得した。代表曲「爆弾こわい」から始まったステージは、出し惜しみなんか一切なし。
『横浜だからってかっこつけてない?そういうのやめよう、今日は!』そう言ってむちゃくちゃかっこいいライヴを見せてくれるんだから、ハマケンはまったくずるい男である。
ハマケンに圧倒されてお腹が減ってきたのでフードエリアへ。
木々に囲まれた、ちょっとフジロックを思わせるフードエリアの奥にはHUMMING BIRDステージがある。そこではちょうど、never young beachがライヴをやっている最中だった。誰が言ったか知らないが、「西海岸のはっぴいえんど」とも呼ばれる通称「ネバヤン」はフジロックにも出演経験のある注目株。太陽の下で聴くのが最高に合うピースフルなステージは、ビールをさらに美味しくしてくれた。
GREEN ROOM FESTIVAL'16/never young beach
あまり大きな声では言えないが、このGREENROOM、赤レンガ地区を広く使っているため、リストバンドを持っていない一般のお客さんが楽しめるスペースも多い。
フードエリアは会場内だけにはとどまらず、「OCEAN PEOPLES」と名付けられたテントが並んだエリアでも、美味しいごはんやお酒、さらにはアパレルなどの物販も楽しむことができる。また、今年オープンしたばかりの商業施設・MARINE&WALKの敷地内にはPORTステージを設置。エアストリームと呼ばれる銀色のコンテナの中に特設したDJブースでは、国内外のベテランDJたちがプレイする。あまり大きな声では言えないが、無料で楽しめるなんて贅沢の極みである。
GREEN ROOM FESTIVAL'16
さて、OCEAN PEOPLESでガパオライスやハンバーガーで腹を満たし、目指すは実力派“生”HIP HOPユニット・SANABAGUN.。
・・・のはずだったが、唯一屋内に位置するGALLERY STAGEにて行われるこのライヴ、屋内ゆえに入場制限されて入ることが出来なかった。今勢いのあるSANABAGUN.のこと、開始15分前に向かってライヴを観ようとは甘い考えだったようだ。
だが入場列に並んでいる間に漏れ聞こえるかっこいいラップが、ますます彼等のライヴを観たい欲をくすぐってくれてしまった。近々絶対観に行こうと思う。
がっかりしてる間にもどんどんライヴは行われていくのだ。気を取り直して、とても楽しみだったSOIL&PIMP SESSIONSを観に、再びGOODWAVEへ向かう。
5月も後半ともなるとずいぶん陽が長くなってきたが、少し陽が落ちて夕方へ向かうちょうどいい時間に、メロウでソウルフルなSOILはピッタリである。メインのGOODWAVEとBLUE SKYのあるエリアには、大きなかまくらみたいなカラフルなテントが置かれていたり、ハンモックがあったりで、色々な楽しみ方ができるようになっている。また、点々と芝生のエリアがあり、そこでは各々シートを敷いてくつろぐ家族連れも多く見られる。
SOILにまんまと踊らされていたら、芝生エリアで楽しそうに踊っている女の子四人のグループにナンパされた(注:当方女性二人)。なんだかゆるい雰囲気のこのフェスでは、音楽という共通言語さえあれば、あとは一緒に楽しむだけである。
GREEN ROOM FESTIVAL'16/RIP SLYME
さて、いよいよ今日のオーディエンスが待望していたRIP SLYMEが登場。のっけからヒット曲「楽園ベイベー」を披露すると、当然だが客席は大合唱である。DJ FUMIYAが鎮座するDJブースを囲むように4人のMCがステージ狭しとパフォーマンスするのが特徴だが、中盤にはなんと在日ファンクからハマケンがステージに迎えられた。
GREEN ROOM FESTIVAL'16/RIP SLYME
こういったスペシャルなコラボが観れるのもフェスの醍醐味、これだからやめられないのだ。最後は「熱帯夜」でタオルを振り回して締め。ベテランの貫禄を見せつけてくれた。
GREENROOM一日目の大トリは、メキシコ出身のRODRIGO Y GABRIELA。サウンドチェックも終えてそろそろ本番スタートとなろうまさにその時、突然の大雨が会場を襲う。場内の小さなテントに入って雨宿りをする人、敷いていたレジャーシートで雨を凌ぐ人…だが、帰ろうとする人は多くなかった。サウンドチェックだけで彼等は十分私達に最高のライヴを期待させてくれていたからだ。
GREEN ROOM FESTIVAL'16/RODRIGO Y GABRIELA
情熱的なパフォーマンスに定評がある通称“ロドガブ”は、スラッシュメタルバンド出身という意外な歴史もあり、アコギの速弾きも特徴である。先ほど降り始めた雨はステージにも降り注いでいたが、雨を滴らせながらギターを掻き鳴らす男女はあまりにも美しくエモーショナルで、むしろオーディエンスを帰そうとしない。遂には客をステージに上げてのパフォーマンスも披露。一日目のトリに相応しい、情熱的なステージを見せてくれた。
GREEN ROOM FESTIVAL'16/RODRIGO Y GABRIELA