永作博美「樋口一葉として必死に走っていきたい!」「頭痛肩こり樋口一葉」製作発表(動画あり)
「頭痛肩こり樋口一葉」
樋口一葉の没後120周年を記念して、井上ひさし作の人気戯曲「頭痛肩こり樋口一葉」が2016年8月5日から日比谷シアタークリエにて上演される。本作の製作発表会見が5月25日(水)都内で行われ、主人公・樋口夏子(一葉)を演じる永作博美、そして三田和代、熊谷真実、愛華みれ、深谷美歩、若村麻由美が顔を揃えた。今回、東宝と共に製作にあたるこまつ座の井上麻矢代表も同席。
本作の初演は1984年。明治になってまだ日が浅い東京を舞台に、一葉の19歳から死後2年までのお盆の16日を描く物語。夏子とその母多喜、妹の邦子、樋口家と関わりを持つ女性たち、そして謎の幽霊・花螢との交流を描くファンタジーだ。
明治の女流作家・樋口一葉を演じる永作は、「新入りとして入れていただけることになりました。井上ひさしさんが描いた樋口一葉を端から端まで出せていけたら」と意気込みつつ、前回に引き続き本作に出演する共演者たちについて「楽屋が本当に賑やか。こんなにずっとしゃべっているものかと」と笑うと、八重役の熊谷が「この扮装で楽屋にいるとおしゃべりが止まらなくて、今から本番が始まっちゃうんじゃないかという気持ちになる」さらに愛華も「真実さんがおしゃべり1号なら私は2号」と乗っかってさらに笑いを誘っていた。
永作博美「頭痛肩こり樋口一葉」
熊谷真実「頭痛肩こり樋口一葉」
愛華みれ「頭痛肩こり樋口一葉」
三田和代「頭痛肩こり樋口一葉」
深谷美歩「頭痛肩こり樋口一葉」
一葉が感じる「死」への想いを象徴する幽霊・花螢を演じる若村は、「幽霊と絡んでいるというのにかなり笑える話。一人、また一人と死んでいくので、最後には死ぬのが怖くなくなる」と井上ひさし作品のおもしろさを語り、そしてこの座組みに一人新人として入ってくる永作に向けて「大丈夫。この頼りない私がついていますから!」とフォロー。この言葉を受けて永作も「ご迷惑をかけないよう、必死に走ってついていきたいと思う」と力強く返していた。
若村麻由美「頭痛肩こり樋口一葉」
先日は、24歳で没した樋口一葉の墓を訪れ、手を合わせてきたという永作。その際、一葉の直筆の手紙を観る機会があり「文字がとてもきれい。才のある方だったんだろうな。きっともっと勉強したかったんだろうな」と、早世した天才に想いをはせる。「お店の台帳も最初は綺麗に書かれているが、徐々に文字が乱れていく様が一葉の心情をそのまま表しているように思え、身近に感じられた」と語っていた。
なおこの日、多喜を演じる三田の芸能生活50周年をサプライズでお祝いしようと、会見の後、記念撮影の直前を狙って永作らがピンクのケーキと花束を持って登場。これには三田も驚きながらこぼれるような笑顔に。「まだ舞台に立てることが嬉しい。みんなに負けないように身体を鍛えながら、もうしばらく舞台に立っていたいなぁ」と語る大ベテランに、共演者そして取材陣からも惜しみない拍手が贈られていた。
三田和代、永作博美「頭痛肩こり樋口一葉」
東宝・こまつ座提携特別公演「頭痛肩こり樋口一葉」
■日時・会場:
2016年8月5日(金)~25日(木)日比谷シアタークリエ(東京)
2016年9月3日(土)~4日(日)兵庫県立芸術劇場文化センター 阪急中ホール(兵庫)
2016年9月7日(水)新潟県民会館(新潟)
2016年9月15日(木)電力ホール(宮城・仙台)
2016年9月17日(土)南陽市文化会館(山形)
2016年9月22日(木)びわ湖ホール 中ホール(滋賀)
2016年9月25日(日)アルカスSASEBO 大ホール(長崎)
2016年9月28日(水)~30日(金)中日劇場(名古屋)
■作:井上ひさし
■演出:栗山民也
■出演:永作博美、三田和代、熊谷真実、愛華みれ、深谷美歩、若村麻由美
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