後世に残したい名作ゲームたち 第2回 家に眠るCDが数々のドラマを生みだす「モンスターファーム2」

コラム
2015.8.2
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シリーズ最高傑作の呼び声も高い「モンスターファーム2」

 時代がたっても色褪せない魅力を持ったゲームを紹介する当コラム、第2回目の今回のテーマは「モンスターファーム2」を紹介します。

 「モンスターファーム2」とは、1999年2月25日にテクモから発売されたプレイステーション用ソフトです。ブリーダーとなってモンスターを育成して少しずつ能力を上げて、大会に出場させて他のモンスターと戦わせる育成シミュレーションとなっています。一見単純なゲームながら奥が深く、その結果シリーズの中でも特に長い間ファンに愛されたゲームで、今日に至るまでネット上で対戦相手が募られたり、動画サイトでプレイ動画が多く投稿されています。その人気からシリーズで唯一ゲームアーカイブスで配信されています。それほどまでに愛されるこのゲームの魅力とは一体どこにあるのでしょうか?

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育成方法次第でいくらでも飽きずに楽しめる

 本作の基本的な流れは、①モンスターに訓練を施し、少しずつ能力を上げる、②ある程度能力が上がったら大会に出る、③モンスターの寿命が来たら引退させ、また別のモンスターを育てると、とても単純です。育成の途中ではファームの設備や別モンスターを解禁したりと、さまざまなイベントが発生します。そういったイベントをこなしていくうちに、少しずつ育成できるモンスターが増えたりファームが強化されていきます。また、育成して能力が上昇したモンスターを合体に使うことで、生まれたモンスターは能力が強化されます。そのようにしてモンスターの育成効率が上がり、段々と大会に勝てるようになります。そういった、徐々にモンスターが強くなっていく行程が楽しいのが、「モンスターファーム」シリーズの大きな特徴です。

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モンスターの育成は訓練をして以下の6種類の能力値を上げることで行います。

能力値一覧
ライフ モンスターの体力。戦闘中これ以上のダメージを受けると敗北
ちから ちからタイプ技の攻撃力と防御力に影響
かしこさ かしこさタイプ技の攻撃力と防御力に影響。
命中 こうげきの命中率に影響する最重要パラメーター
回避 攻撃の回避率に影響
丈夫さ 防御力に影響

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 モンスターにはそれぞれどの能力が上げやすいか、またはモンスターの種類ごとに違う技を持っています。なので、それらを考慮しつつどの能力を優先して育てるか、色々な育成方針があります。また、同じモンスターでも育成方針や技の選択で全く別の立ち回りができるようになることもあります。なので、例え1体を殿堂入り(主要大会を制覇してランクを最大にすること)させても、別のモンスターを育てようとか、今度は別の育て方をしてみよう、あるいは思い切って全てのステータスを極めようなど、多様性のある育成が楽しめます。なので、飽きずに長い間楽しむことが出来る作品です。このゲームのやりこみ勢のデータでは、ゲーム内時間で500年という、膨大な時間が経過して、登場キャラクターが不老不死なのかと疑うレベルになっていることもよくある話です。

 上記のようなゲーム全体の流れや魅力、後述する戦闘システムなどおおまかな所は前作モンスターファームの時から確立されていたため、大きな変更点はありません。では初代と2の大きな違いとは何なのでしょう?

 1番大きな違いとしては難易度調整があります。1には「トロカチンEX」という、能力アップの値を大きく上げるアイテムが存在していましたが、これの性能があまりに高く、これを使えばいとも簡単にゲームクリアできるほどでした。その結果、2ではその存在を抹消されています。また、対戦するモンスターの強さが全体的に底上げされているうえ、前作のラストに当たる4代大会の先にさらに大会が追加されました。結果、難易度はかなり高くなっています。その点は賛否両論あると思いますが、かなり鍛えたモンスターでも上位の大会では作業的に勝つことは出来ないので、戦闘の楽しみは2のほうが上だと個人的には思います。ただし、かなり難易度が高いため、2でつまずいた場合は少し難易度を抑えめの1をプレイするといいかもしれません。

ガッツのやりくりと距離のせめぎあいが熱い戦闘システム

 本作の戦闘では、お互いガッツを消費して技を撃ちあい、相手のライフをゼロにするか、制限時間でより体力を持っていた方が勝ちとなります。ガッツは一定時間で回復しますが、そのガッツ回復時間はモンスターによって異なります。また、技には使える距離が設定されているため、いかに自分の使いたい技の範囲に行くか、そして相手の強い技が使える距離に入らないようにするか、そういった距離の駆け引きが重要になります。

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 また、技にはガッツダウン技という、相手のガッツを奪うことに念頭を入れた特殊な技も存在します。これをうまく使うことで、例えば相手に何も行動させないことも可能です。これらを利用すれば、多少格上の相手でも勝つことが出来ます。ただし、この戦法は、一度攻撃を外し、さらに相手の攻撃力の高い技を食らうと一気に逆転されてしまうこともるので注意が必要です。

 このように、対戦相手や自分のモンスターの育成次第でさまざまな戦闘スタイルが考えられます。なので、相手によって色々考えつつ、戦闘スタイルを模索するのが楽しいです。

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円盤石システムが生み出す数々のドラマ

 本作は一部を除き基本的にゲーム中のイベントでモンスターを入手することは出来ません。ではどうするかというと、プレイステーションに別のCDを入れることで、新たなモンスターを再生することで入手します。どこの家にでも一定数あり、かつ同じ種類のものしかないという状況がないものを利用するという発想が実に画期的で面白い発想だと思います。このシステムによってご家庭によって出会うモンスターが変わります。それすなわち、家庭の数だけドラマがあるということです。私が子供のころにプレイした時には、自分自身は小学生でまともにCDを持っていなかったため、姉によくCDをかりていたものでした。それでも飽きたらず、私はこのゲームをきっかけに人生で初めて音楽CDを購入しました。

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 まあ、このような筆者の例は少々極端な例ですが、大小あれど、このシステムのお陰でどのプレイヤーにもドラマがあるとおもいます。やはり、自身の家のCDから誕生したモンスターということで、思い入れも強くなります。特に、本作には合体で作れない「レアモン」という特殊なモンスターがいますが、これらレアモンを再生できるCDを持っているプレイヤーは、強い優越感に浸れたはずです。

ネット全盛の今の時代だからこそ求められるモンスターファームの復活

 かつてゲームは1人、もしくは友達と集まってやるものでしたが、少しずつ形は変わっていき、今のゲームはネット環境の充実により日本、または世界中のプレイヤーが身近になりつつあります。その結果、対戦ゲームなど遊び相手がいることでより楽しめるゲームを手軽に楽しめる時代になりました。実際に「ストリートファイターIII 3rd STRIKE」がオンライン対応でPS3で再登場したり、PS2で「幕末浪漫 月華の剣士」といった人気の格闘ゲームがオンライン対応で販売されるなどの流れがかつてありました。対戦ツールとして優秀なモンスターファームもその流れにのれる作品であると思います。

 手軽に他のユーザーとオンライン対戦できるモンスターファーム。それだけでさらに長い時間楽しめるコンテンツになると私は思います。ネットでユーザー間の距離が近くなり、手軽に対戦、またはユーザー間での交流ができるようになりました。そんな今の時代にこそ、モンスターファームというシリーズは今一度輝けると私は信じています。

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