高野麻衣・宮本珠希・高橋森彦が振り返る、“プリンセスもの”の王道をゆく『Ballet Princess~バレエの世界のお姫様たち~』
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総括と今後の展望
高橋:最後に公演から日を経て改めて感じることと今後への期待をお話しましょう。
高野:萩尾先生のファンであり漫画について書いている立場からすると、どうしてもっと早く気が付かなかったのかと。バレエがいかに少女漫画の礎を築いているのかを再確認しましたね。プリンセスという概念、憧れを導くものを、アンちゃんという存在を通して素晴らしく分かりやすく伝えてくれました。懐かしくて新鮮で王道でした。
宮本:そう、王道!
高野:これまでいかに王道をやっていなかったかと。やってもらうことの有難味を感じましたね。
宮本:初めてバレエに触れる方も存分に楽しめるしバレエをずっとみている人もキャストや演出を楽しめる。次回以降があるとすれば、もっとこれから活躍するダンサーに登場してもらいたい。地方からもどんどん発掘していただけたら楽しいですね。
高野:先々の展望があるのはいいですね。子供たちにいかに夢をあたえられるか。「私、頑張ったら米沢さんみたいになれる!」とか色々な願いが仔細に込められているので続けてほしいですね。20年後にアンちゃんをプリンセスにしましょうよ!
『眠れる森の美女』浅田良和、米沢唯
宮本:本当に!
高橋:萩尾先生に今後ともご協力いただけるといいですね。
高野:バレエ愛のある方なので、公演関係者の方々の志をキャッチしてくださっていると思います。末永く協同作業をしていただきたいと、個人的な気持ちも込めて願っています。
高橋:地方でも公演できるといいですね。
高野:(企画/主催の)チャコットさんのお店は全国各地にありますよね(笑)。
宮本:大阪キャストとか名古屋キャストなども面白いかもしれない。
高橋:チャコットさんは2016年8月~9月に昨夏の好評を受けて『吉田都×堀内元 Ballet for the Future 2016』を東京と金沢で開催しますが「Ballet Princess」の今後の展開にも期待しています。バレエ・ファンが一人でも多く増えると嬉しいですね。
演出・振付:伊藤範子
撮影=瀬戸秀美
コラムニスト。上智大学文学部卒業(西洋文化史)。クラシック音楽と美術、マンガ等の文化史、プリンセス論をテーマに、さまざまなメディアに執筆・出演している。著書に『フランス的クラシック生活』(PHP新書)、『マンガと音楽の甘い関係』(太田出版)など。
ホームページ『Salonette』:http://www.salonette.net/
twitter:@_maitakano
編集者・舞踊評論家。女性誌の編集に携わりながら、クラシック・バレエを中心に数々の公演やコンクールを鑑賞。執筆活動も行う。
舞踊評論家。国内外のバレエやコンテンポラリーダンス、現代舞踊を中心に各媒体に公演評や解説、紹介記事、インタビュー記事を執筆する。舞踏、フラメンコ、日本舞踊などについてもフォロー。舞踊コンクール等の審査も歴任する。
facebook: https://www.facebook.com/dance300/
twitter:@dance300
日時:2016年8月31日(水) 18:30開演
会場:東京文化会館大ホール
日時:2016年9月3日(土) 18:30開演
会場:本多の森ホール
<出演>
芸術監督・出演:堀内元(セントルイス・バレエ芸術監督、元ニューヨーク・シティ・バレエプリンシパル)
米沢唯(新国立劇場バレエ団プリンシパル)
寺田亜沙子(新国立劇場バレエ団ファースト・ソリスト)
森ティファニー(セントルイス・バレエ)
木村綾乃(ワシントン・バレエソリスト)
清水健太(ロサンゼルス・バレエゲストプリンシパル)
奥村康祐(新国立劇場バレエ団ファースト・ソリスト)
岡田兼宜(ダズル・ダンスカンパニー出身)
上村崇人(セントルイス・バレエ出身)
荒井茜/北元咲和歩/小坂こよみ/塩谷綾菜(アートバレエ難波津)/
藤井彩嘉(シュツットガルト・バレエ)/細井佑季/毛利実沙子/山本茅美//
岸本亜生/高須佑治/豊永太優//
ほか、国内外で活躍する気鋭のダンサー達(女性//男性//50音順)
■「Romantique」(振付:堀内元)
出演:吉田都、堀内元、他
■「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」
(振付:ジョージ・バランシン/バランシン・トラスト上演許可取得)
出演:米沢唯、奥村康祐
■「More Morra」(振付:堀内元)
出演:寺田亜沙子、清水健太、他
■他
※音楽:録音音源