美内すずえ「毎日のように観に行って同じ場面で泣いた」 貫地谷しほり主演舞台『ガラスの仮面』
舞台「ガラスの仮面」
今年40周年を迎える伝説の少女漫画であり、現在もなお連載中の『ガラスの仮面』が2016年、新たに舞台化される。6月24日(金)、本作の製作発表が都内にて催され、会場には貫地谷しほり、マイコ、浜中文一(関西ジャニーズJr.)、小西遼生、東風万智子、一路真輝に加え、原作者の美内すずえと脚本・演出を務めるG2、松竹株式会社副社長の安孫子正が登場した。
貫地谷しほり
2014年に舞台化された本作は、その時のメインキャストが一人もかけることなく、今回も揃って出演することとなった。「同じメンバーでこの場に立ててうれしい。誰が欠けてもダメ」と主人公・北島マヤを演じる貫地谷。そして2014年の公演を振り返り「原作が大好きな分、ハードルも高かった。ファンも多くいるし、批判もあると思い怖かった。でも幕が上がると誰よりも私がこの舞台を楽しんでいたように思う。今回はもっと『ガラスの仮面』の世界に深く潜っていきたい」と作品への強い思いを口にした。
貫地谷しほり
前回は青山劇場で上演された本作。その時点で青山劇場の閉館が決まっていたこともあり、楽日後の打ち上げの際に、安孫子が「次は新橋演舞場でやりたい」と口にしていたという。そして「それが本当に実現した。口に出してみるものだ」と笑顔で振り返っていた。また美内はG2の舞台作りについて「舞台愛、劇場愛を感じた」と語る。また、誰よりも作品を知っている立場でありながら「当時は毎日のように舞台を観に行って、同じ場面で泣いてました」というと会場から思わず笑い声が。G2も「いざ舞台を作るとなると漫画がどれだけ素晴らしいか!1シーン1シーンのカット割のすごさなど、舞台上で実現するにあたりノイローゼ気味になった」と原作の力をリスペクト。
美内すずえ
G2
マヤのライバル、姫川亜弓役のマイコは、本作について「まるで青春のよう。前回は千秋楽の幕が下りた瞬間号泣していた。役作りで苦戦したので、今回は燃え尽きるつもりでがんばりたい」とコメント。
マイコ
桜小路優役の浜中は「再び上演されるかも、という話を聞いたが、そのとき自分は呼ばれないかも、と一瞬思った」と本音を口にしつつ、出演が決まったことを喜んだと語る。ただ、極度の人見知りのため、前回の公演で絆を深めたメンバーたちと今回再会しても「文ちゃんは全然目を合わせてくれない」「挨拶がそっけない」など次々と指摘され「2年前以上に人見知りしてます」と返す浜中。すると貫地谷から「私は昨年も一緒にお仕事(松竹「もとの黙阿弥」)をしているのに!」とさらに詰め寄られ、平謝りとなっていた。
浜中が口を開くたびに笑いが止まらない貫地谷と一路にご注目!
マヤを影から支援する“紫のバラの人”こと、速水真澄役の小西は「真澄は仕事の鬼と言われているが、前回は仕事をしてるシーンが一つもなかったんです。それで今回の台本を読んでみたら…ますます仕事してねえなぁ(笑)と思った」とコメントし会場を沸かせる。その真澄の秘書・水城冴子役の東風は、冴子の完成度を上げるために舞台袖で歩き方を練習したり、冴子そっくりの口紅の塗り方を研究していたと当時を思い出しつつ、「ますますパワフルな舞台になる予感がします。私も燃え尽きるつもりで頑張ります」と意気込んでみせた。
小西遼生
東風真知子
そして、マヤの師匠であり伝説の舞台「紅天女」を演じる権利を持つ月影千草役の一路は、「月影先生という名前を聞くと、体の中がずんと重くなる」と気になる発言。というのも、原作がヒットしている頃「宝塚歌劇団という浮世ばなれしたところにいたので、恥ずかしながら原作を知らなかった。だからこのお仕事の話が来た時には、割と簡単に『やります』と返事をした。ところが稽古を重ねるうちに大変な役を引き受けてしまったと痛感した」と語る。今年、芸歴35年を迎える一路は、「思っている以上に長くこの仕事をやってきたのでみんなを引っ張って…いや、みんなに付いていきたい」と低姿勢。大先輩のこの発言には「いやいやいや…」と返す後輩一同だった。
一路真輝
今回は「二人の王女」の話を軸に、新しいエピソードを加え、より人間ドラマの色を強くしていくという舞台『ガラスの仮面』。この秋、大阪松竹座と新橋演舞場で新たな物語が誕生する。
☆舞台『ガラスの仮面』主演の貫地谷しほりにインタビューを敢行! 30歳を迎え大人の色気が増してきた貫地谷が今何を語るのか、どうぞお楽しみに。
2016年9月1日(木)~9月11日(日)大阪松竹座
2016年9月16日(金)~9月26日(月)新橋演舞場
■脚本・演出:G2
■出演:
貫地谷しほり
マイコ 浜中文一
小西遼生 東風万智子
一路真輝 ほか