松たか子、森山未來、飴屋法水ら出演、串田和美の演出で『メトロポリス』を舞台化

2016.7.8
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Bunkamura シアターコクーンで『メトロポリス』が11月に、松たか子、森山未來、飴屋法水などのキャストで上演される。演出・美術は串田和美。

もともと『メトロポリス』は1926年に製作されたドイツのモノクロ・サイレント映画だ。テア・フォン・ハルボウの原作・脚本で、フリッツ・ラングが監督。ドイツ表現主義時代のラング監督作品としては『ドクトル・バブゼ』と並び人気が高い、傑作中の傑作。製作時から100年後のディストピア未来都市を描いたこの映画は、以降のSF作品に多大な影響を与え、「SF映画の原点にして頂点」とも言われる。1984年には、カラー彩色のうえ、フレディー・マーキュリー(クィーン)やジョン・アンダーソン(イエス)らの音楽をサントラにしたニュー・ヴァージョンも公開され一部で話題を呼んだ。

この伝説の作品が、2015-2016年『漂流劇 ひょっこりひょうたん島』、渋谷・コクーン歌舞伎 第十五弾『四谷怪談』と、精力的に活動を続ける串田和美の演出により、舞台作品として甦る。演劇やダンスに加えて音楽などのさまざまな要素を絶妙に融和させ、大胆な舞台空間を作り上げる串田演出により、幾重にもイメージが重なり合い、作品が背負う新たな命題が見えてくるであろう多層的な舞台の誕生が期待される。

出演は、『十二夜』『もっと泣いてよフラッパー』など数多くの串田作品に参加した女優・松たか子。その身体能力を存分に発揮し、“俳優”、“ダンサー”というジャンル分けすら不要となる唯一無二の表現者・森山未來。現代美術家でもあり、演出家・劇作家でもあり、近年では俳優としても活動をしている、飴屋法水。『仮面ライダー鎧武/ガイム』にてテレビドラマ初主演を務めた注目株・佐野岳。 故・蜷川幸雄氏の演出作品に多数出演をしている、実力派俳優・大石継太。柔軟な演技や楽器演奏などで舞台を支え、串田作品には欠かせない、大森博史、真那胡敬二、内田紳一郎、さとうこうじ。数多くの舞台や映像で活躍しシャンソン歌手としても活動をしている、大方斐紗子。そして、串田和美みずからも出演。

主催者から発信された宣伝文句は「誰も見たことがない景色に、聴いたことがない音が溢れる。彩り豊かで多様な舞台を紡ぎ続ける挑戦者・串田和美が生み出す、奇跡の舞台!」 表現主義映画の最高峰ともいうべき傑作『メトロポリス』をどこまで舞台で再構築できるか? インパクトの高い表現主義的な演技は果たして舞台上で再現されるのだろうか? 見事な造形思考の散りばめられた美術はどうする? 音楽は? とにかく、開幕まで、この意欲作への興味は尽きることはないだろう。

原作映画を各種動画サイトなどで事前に見ておくと、より楽しめることだろう。
 
公演情報
シアターコクーン・オンレパートリー2016『メトロポリス』
 
■公演日程:2016年11月7日(月)~11月30日(水)
■会場:Bunkamura シアターコクーン

■原作:テア・フォン・ハルボウ『新訳 メトロポリス』(訳・酒寄進一、中公文庫)

■演出・美術:串田和美
■原作翻訳:酒寄進一
■上演台本:加藤直
■台本協力:木内宏昌
■照明:齋藤茂男
■音楽:平田ナオキ
■音響:武田安記
■振付:山田うん
■衣裳:堂本教子
■ヘアメイク:中井正人
■演出助手:長町多寿子
■技術監督:櫻綴
■舞台監督:大垣敏朗

<出演>
松たか子、森山未來、飴屋法水、佐野岳、大石継太、趣里、さとうこうじ、内田紳一郎、真那胡敬二、大森博史、大方斐紗子、串田和美 ほか
<ミュージシャン>
平田ナオキ、エミ・エレオノーラ、青木タイセイ、熊谷太輔

■公式サイト:http://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/16_metropolis.html

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