The BONEZ 最後まで途切れることのない熱狂

レポート
音楽
2016.7.22

画像を全て表示(5件)

The BONEZ TOUR 2016
TO A PERSON THAT MAY SAVE SOMEONE
2017.7.15(FRI)渋谷TSUTAYA O-EAST

RIZEのJESSEのプロジェクトから派生し、2013年より本格始動。そのラウドかつエモーショナル、そしてストイックなパフォーマンスで着実に人気を拡大させている4人組バンド、The BONEZ。今年3月にリリースされた最新アルバム『To a person that may save someone』を引っさげて5月の大阪より繰り広げられてきた全国ツアー『The BONEZ TOUR 2016 TO A PERSON THAT MAY SAVE SOMEONE』の最終公演が、7月15日(金)渋谷TSUTAYA O-EASTにて敢行された。

チケットは瞬く間にソールドアウトしているだけあって、会場は後方まで人でごったがえし。また観客のほとんどが、彼らのツアー・アイテムを身に着けていることもあり、パフォーマンスが始まる前から一体感が生まれていた。そんななか、ステージ前に垂れ下がったスクリーンから幻想的な映像が流れた後、彼らがステージに登場。「力を貸してくれ! 渋谷」というJESSEの叫びとともに、最新アルバムの冒頭を飾るタイトル・トラック「To a person that may save someone」を披露する。メロディアスでありながらも、何かが始まる瞬間の高揚感や、生命のエネルギーをジワジワと充填させてくれるようなパワーのある楽曲に、早くもフロアは熱狂。人の波が前方に押し寄せっぱなしだ。その盛り上がりに触発されたのだろうか、バンドの演奏もヒートアップ。何と3曲目を演奏し終えると、ZAXが鋼鉄チタン製のドラムビーターを折ってしまうというハプニングまで起こったほどだ。ちなみにその後も、ベーシストT$UYO$HIのアンプや、JESSEのマイクの不具合もあったりなど、何かとトラブルが発生していたステージ。しかし「それでも何とかなってしまうのが、このバンドの魅力」とT$UYO$HIは笑って語っていたように、トラブルをまるでステージの演出のようにサラッと対処できてしまう臨機応変さは、個人個人のスキルの高さはもちろんであるが、バンドの結束力の高さがあるからこそできるものだと思う。

またバンド同士だけでなく、観客の結束力が高いのも、The BONEZの魅力だ。彼らが轟かせるのは、とにかくスピード感や鋭さのあるエモーショナルな楽曲が中心なゆえ、フロアではモッシュなどの嵐に。だが激しさがある反面、例えばフロアで転んだ人がいると助け、また曲によっては円陣を組んで盛り上がるなど、バンドと共に全員でこの時間を最高なものに作り上げようという意識の高い人がほとんどなのだ。JESSEはMCで「20年近くミュージシャンやっているんだけど、今までは“みんなのバンドでありたい”と思って活動していた。でもこれは“お前らのバンド”なんだ」と語っていたが、The BONEZは4人のメンバー以外のさまざまな熱意や愛によって形成されているバンドであることを感じた。

さて、肝心のライブであるが、最新アルバムの収録曲を中心に、息をつく暇もないほどエキサイティングなステージ。ラウドロックもあればヒップホップやダンスビート、また、特大スクリーンに映像を用いサイケデリックなビートで陶酔的な雰囲気に変えたりなど、変幻自在なビートを次々と奏でるので、例えばトイレに行くとか、水分補給をするといったちょっとした休憩時間まで惜しくなってしまうほど(ゆえに開演前に準備をお忘れなく)。そのなかでも印象的だったのが最新作のラストに収録された「Waking Up」だ。真摯でイノセントな彼らの姿を感じるナンバー。実はこの楽曲を演奏する前のMCで難病ELSの友人のことを語り、途中で声を詰まらせた様子のJESSE。この曲では、そんな友人に対する思い、そして現在も音楽を続けられていることへの感謝を、丁寧に伝えていたような気がした。

終盤になると「Louder」や「Paper crane」など最新作のなかでも、激しさあるナンバーを次々と披露。途中、JESSEとNAKAが息の合ったギター・セッションをし、終えるとハグをする場面もあるなど、最後まで熱狂が途切れることのなかったステージ。途中には「お前ら、迷子になったらいつだってここに帰って来い! オレたちはファミリーなんだからさ」と胸を張って叫んでいたJESSE。彼らの楽曲に「Friends」という楽曲はあるが、終演後にはそれ以上の“家族”のような雰囲気が伝わってきたというか。音楽とは人と人とをつなげる強い力、つまり愛を持っていることを見せつけられた2時間にわたるステージだった。

なお、このライブの模様は映像化されることが決定。そこでバンドと観客で作り出した、熱くて強い“つながり”に圧倒させられるはず。また「来年もツアーをする!」と宣言していたので、そこに足を運んでみたくなるに違いない。

撮影=cazrow Aoki レポート・文=松永尚久

 
ライブ情報

 日時:2016年7月29日~
 会場:全国各地
 出演者:The BONEZ 他

 

 

シェア / 保存先を選択