「ネギとコンニャク魂でフェスをやる」G-FREAK FACTORY・茂木洋晃 × 四星球・北島康雄が『山人音楽祭2016』を語る

インタビュー
音楽
2016.8.27
G-FREAK FACTORY・茂木洋晃 / 四星球 撮影=風間大洋

G-FREAK FACTORY・茂木洋晃 / 四星球 撮影=風間大洋

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9月24日に群馬・ヤマダグリーンドーム前橋で初開催されるフェス『山人音楽祭』に向け、その前身である『GUNMA ROCK FESTIVAL』時代から同フェスを主催するG-FREAK FACTORY・茂木洋晃に会いに行った。全国各地のライブハウスやフェス会場で名を轟かせる彼らだが、その拠点は常に地元・群馬に置いており、その事実は中央の大都市に偏りがちな音楽シーンにおいてなかなか特異なポイントといっていい。今回は、彼はなぜこれほど群馬にこだわるのか、そこにどんな想いを抱いているのか、そして『山人音楽祭』にはどんなマインドが流れているのかを紐解く。
対談相手に選ばれたのは、出演バンドの中から同じく地元にこだわりを持ちながら強烈な個性とアイデンティティを誇るバンド・四星球のフロントマン・北島康雄。群馬のG-FREAK、徳島の四星球、埼玉(の山奥)の筆者という中央不在のメンツで、『山人音楽祭』ついて表も裏も語りまくる対談インタビューとなった。そのほか、東北でのライブから四国へ戻る途中に立ち寄ってくれた四星球から、U太とモリス(まさやんはソロライブで不在)も交えて群馬の街を満喫した1日の様子を、写真でも振り返る。


――四星球は群馬に来るのはどのくらいぶりですか。

北島康雄:いや、もう何年も来てないですね。本当に申し訳ないんですけど、記憶にないぐらい。来たときも自分たちでちゃんとツアーを組んで、とかではないです。

茂木洋晃:でもすごいのは、群馬にちゃんと四星球の信者がたくさんいるってことだよね。

北島:あ、ホンマっすか!

茂木:俺の仲間でも、こないだ北海道まで観に行っちゃったりとか。

北島:それじゃあ申し訳ないっすね。来れていないことが。

茂木:そうだよ!(笑)

まずは会場となるヤマダグリーンドーム前橋へ

まずは会場となるヤマダグリーンドーム前橋へ

とりあえず飛んでみる(やりがち)

とりあえず飛んでみる(やりがち)

――群馬在住の四星球ファンには、どんなところが刺さってるんでしょう。

茂木:全てじゃないかな。やっぱり北海道まで追っかけるだけの価値があるんでしょう。この、空港の無い群馬から。東京に行くのだって結構なアクションだと思うのに、そこからまた飛行機に乗って北海道入りして。

北島:そうですよねぇ。嬉しいです。

茂木:康雄が不毛の地だと思ってるかもしれない群馬にも、ちゃんと刺さっているっていう。すごいことだよな。

北島:そういう人が、きっと今回『山人音楽祭』に来てくれるじゃないですか。そこで、ほかの群馬の人たち、僕らを知らなかった人たちの中で、晴れ晴れと観てもらえたらね、嬉しいですよね。「私が言ってたのコレだよ!」っていう。

茂木:そうだね。逆に徳島は、俺ら1回しか行ってないからね。(四星球と)一緒にやったときだ。

北島:そうですそうです。

茂木:チャットモンチーがメジャーに行く前で、前座してもらったもんな。

――ていうことは、それかなり前の話ですねえ。

茂木:どのくらいだろう。

北島:10年以上前ですよ、僕が大学生でしたから。

序盤から和やかな2人

序盤から和やかな2人

――G-FREAKと四星球の付き合いはその頃からですか?

北島:いや、そこからはなかなかこう……。

茂木:フェスで一緒になることは何回もあったけど、急速に連絡を取るようになったりしたのは結構最近かな。

北島:去年ぐらいですね。

茂木:そのとき「まだガラケーなんだ!?」ってビックリして(笑)。

――そうなんですか!?

北島:いまだにガラケーです(笑)。

ドーム間近へと向かう2人の背後に不審な影が迫る……?

ドーム間近へと向かう2人の背後に不審な影が迫る……?

茂木:だけどとにかくライブに惚れちゃって。「俺バンド辞めたほうがいいかな」って何回か思いましたもん。

北島:そんな(笑)。いやぁ、その懐の深さが好きですね。

茂木:本気で思ったよ? あのときはSHANKのレコ発だったと思うんだけど、こいつらの後(の出番)は何やってもダメだな、絶対嫌だって(笑)。持っていき方というか、やりにくいよなぁって。

北島:僕らからしたら、後ろにCOUNTRY YARDがいて、G-FREAK、SHANKの順で、四星球が一番目やったから、「これGがいてるから、出せるもんは全部出しとかんと!」っていうのはありました。全部出しておいて、あとはどうなろうと、後ろでキレイにケツを拭いてくれるだろうなっていうのもありましたし(笑)。

茂木:あと、HEY-SMITHの『HAZIKETEMAZARE』。クアトロの機材を俺と康雄だけ壊したっていうこともあった(笑)。

北島:何10バンドも出てる中で、唯一壊したのがここ2人だったっていう。

――え、何があったんですか(笑)。

北島:僕はライブ中にフラフープ回すんですけど、そのフラフープが飛んで行った先にマイクがあって、そのマイクの音が出にくくなったっていう。

茂木:俺はマイクスタンドの脚を壊したっていう。……あれ、いまだに俺じゃないと思うんだけど。周り見たら言いにくそうな人ばっかりだったんで、俺たちに来たんじゃないかなって、ちょっと思ってる(笑)。

北島:それは逆に言いがかりですよ!(一同笑) でも許してくれましたしね、2人で謝りに行って。

茂木:そう、2人で、慣れない渋谷の街でな。それで『KOWASITENAOSE』っていうイベントをいつかやろう!って話をして。

「!!」

「!!」

四星球のU太とモリスがあらわれた!

四星球のU太とモリスがあらわれた!

――(笑)。そんな交流を経て、今回、ご自分たちの主催する『山人音楽祭』に四星球を呼んだわけですが。

茂木四星球を誘いたいっていう話はずっとしてて。俺らは(メンバー)全員OKじゃないと誘わないシステムになってるんだけど、速攻OKだったんですよ。それでお誘いしたら、その日のうちにOKをもらったという。「は!?」っていうくらいのスピードでOKが返ってきて。

北島:ちょうど、うどん食ってたんですよ。で、茂木さんから電話がかかってきてお話をもらって、うどん食い終わって、「行きます!」って言いました。

茂木:はっはっはっは!

北島:もう15分とか、そのくらいでしたね。まずG-FREAKに誘ってもらうことの有り難さっていうのがありますし、フェスどうこうよりも以前に、G-FREAKの誘いはなるべく出たいなっていう。しかも1年とかかけてやられてるイベントなんで、期日さえ合えばそこに断る理由は無かったですね。それにこういう機会をいただけないと、なかなか群馬にもこれないし……僕ら、ツアーの本数的には絶対的に多いバンドなんですけど、それでも来れてない街なので。

茂木:それはなんでなの?

北島:こっちにくるときは東京でやって、あとは行けて横浜とか……

茂木:まぁそうなるよなぁ、プライオリティが。

北島:そこから北に上がって東北の方に行ったりとか、帰りに東海地方を入れるとかになっちゃいますね。あとは熊谷とかにはよく行かせてもらってるんですけど。

茂木:そこでこう、群馬にビシっと寄って。今度は。

移動して昼食。麺や流れ星さんにてメニューをガン見

移動して昼食。麺や流れ星さんにてメニューをガン見

店内には『GUNMA ROCK FESTIVAL』の際の巨大なイラストが展示されています

店内には『GUNMA ROCK FESTIVAL』の際の巨大なイラストが展示されています

――熊谷は近いですしね。

茂木:そうだね、隣なんだけどね。でも昔から……今では死語になっちゃったけどバンドブームっていう時代から、いろんなバンドが長野やって、群馬飛ばしの熊谷っていうのがほとんどだったから。

――群馬には、元から音楽不毛の地っていう歴史があるんでしょうか。

茂木:不毛の地だよね。でもBOØWYとかBUCK-TICKとか、いっぱい先輩方は生んでるんだけど。

北島:ああ〜、そうか!

――ライブハウスシーンはどうなんでしょう。

茂木:あるけど、俺自身は最近無縁かな。

北島:それは周りから見ても感じますね。なんか、群馬に行ったらライブハウスでG-FREAKが対バンしてくれる!とは思わないですもん。

茂木:なんでだよぉ!(笑)

北島:ライブに行ってその街のバンドと対バンするってよくありますけど、そういう選択肢の中に無かったというか。

茂木:いや、ずっと群馬で四星球とやりたかったよ。

北島:そうやって言っていただいて、はじめて「あ、アリなんだ」って。

ゆず塩ラーメン。あっさり美味でした!

ゆず塩ラーメン。あっさり美味でした!

茂木:……なんだろうな、最近は(群馬の)ライブハウスがめちゃくちゃお行儀よくなってきてて。鳴ってる音もそうだし。それで距離を置くようになっちゃった。その中でも面白いやつはたまに出てくるんだけど、そいつらが辞めちゃうんだよね。

北島:なんでなんですかね?

茂木:なんなんだろうねぇ……。だから残った若いやつの鳴らしてる音が、みんな同じように聞こえてしまうんだよね。がっついてくるヤツもいないし。

北島:それはやっぱり寂しい?

茂木:寂しいね。それに俺ら世代のバンドはもう辞めてるか、細々とやってるか、逆に群馬に拠点を置かずに外でやってるかになってしまって。だから、ラッパーとかの方が一緒にやってて楽しい。俺は今。

北島:そのシーンは熱い感じですか。

茂木:うん、超熱い。形にはなかなかならないけども、本気だし真剣に考えてるから。

この笑顔である

この笑顔である

一心不乱に食す!

一心不乱に食す!

――そんな群馬の現状を感じている中で、あえてそこで「ロックフェスをやろう!」って『GUNMA ROCK FESTIVAL』を始めたわけじゃないですか。そこの背景にはどんな想いや経緯があったんですか?

茂木:『GUNMA ROCK』のときは、さっきの四星球を北海道まで観に行ったような人に、自分の地元でそれを観れるっていう機会を提供したくて。例えばフェスを見に隣の県まで行くくらいのフットワークは群馬県民にもついてきてて、でも自分の県にもそういうものがあれば、もっとシンプルに誇れるんじゃないかなっていうか。そういうチャレンジ、ギャンブルみたいな部分はずっとあって。……やっぱり自分も群馬県民で、「群馬から来たよ」って胸を張って言ってるつもりでも、何割かはコンプレックスみたいなものがあるんだと思うんだ。俺は。だからそういったものを1日でも跳ね返したいなっていう意地みたいな部分と、俺自身にしたら、東京に出て音楽活動をしなくてここに張り付いていた自分が、この地に足跡を残せてないなっていう意識が大きくありましたね。

北島:茂木さんはライブとかで言うじゃないですか、「群馬から来ました」って。それがあるのは、このフェスにとってデカいですよね。僕らから見てもG-FREAK=群馬っていう存在だし。何割かのコンプレックスって言ってた部分も、演者からするとコンプレックスの中から出てきた言葉だなっていうのも感じます。でも、そこのカッコよさっていう。それを武器にやってるカッコよさで成り立つフェスかなって思います。

――東京や大阪の人には出せない魅力かもしれない。

北島:出せないでしょうね。東京とかだと「シモキタから来ました」とか街の名前を言うじゃないですか。それはそれで、そこにシーンがあるという意味でカッコいいと思うんですけど、そこをG-FREAKの場合は群馬そのものを背負ってるっていう。そこでのバンドのスタイルとこのフェスのスタイルが合ってるんだろうな気がします。四星球も「徳島から来ました」っていうのは大事にしてて、それこそ徳島ではあまりライブはできてないんですけど、そこはちゃんと言っていかなあかんなと思ってます。

茂木:「徳島から来ました」って、その「徳島」っていうワードを言った瞬間に、無意識にフワッと徳島が傍らにいるでしょ。

北島:ああ! それはそうですね。昔はもっといろんなバンドが自分の街や県の名前を言ってて、そのバンドに、彼らの土地でツアーを組んでもらって一緒に回ったりっていうシステムがあって。この『山人』も同じ匂いなんですよね。いろんな街からライブバンドが集まってきて。

茂木:そうだね。仲間が集まってきてね。

北島:集まってきて、群馬でG-FREAKがイベントを組んでくれるっていう。その感覚って面白いですよね。

今井だるま店さんにてだるま作りを初体験することに

今井だるま店さんにてだるま作りを初体験することに

――今回は1年空いて、ネーミングも変わっての開催となるわけですが、そのあたりはどんな流れだったんですか。

茂木:正直、『GUNMA ROCK FESTIVAL』というものをそのままの体勢で続けていくのには限界があったんですよ。俺は2014年でもう終わるっていうことを感じながら、当日のライブの出来次第ではまだ続けられるんじゃないかとも思ってて、精一杯やって「どうだ!」みたいになったんだけども。やっぱり田舎だからか、例えば主催企業の部署内で人事異動がひとつあっただけでも、決まってた話が流れちゃったり……ああ、そんなリスクの中でやってたんだっていうことを実感して。別の部署の人が『GUNMA ROCK』があることすら知らなかったりするわけで。

北島:つらいっすね。

茂木:それで「これはマズいぞ」ってなって。結局2014で閉じなきゃいけなくなったんだけど、2015も俺はなんとかやりたいって言って、1年でも間を空けるのは嫌だったから。でもそれが叶わず、今後はどうしていくのかってなったときに、無理してやることでもないのかなとも思ったり、それでもやらなきゃいけないんじゃないかとか、葛藤はあったんだけど。結局やらなきゃだめだ、どういう座組にすればできるのか、そう考えていくなかで今の座組に至ったんですよ。その中には悔しい思いもいくつかしたし、本当は『GUNMA ROCK』のときみたいに、不格好で歪だけど、ここにもっと群馬の人がラインナップされたものにしたかったし、スタッフも含め。だけど実際、その形では続かなかったわけで。熱量とかタスクのスピード感、全部を考えていくとね。だからもう一回、元からある礎にさらに良くなるものを乗っける形で続けていこうっていうスイッチが入って、そこからはもう。

北島:それがすごいっすよね。腐らなかったというか。

茂木:うん、群馬の人たちがもっと楽しみにできるものにすれば良いだけだなと思って。……おっかないけどね(笑)。こんなことを群馬でやるなんて。失敗したら後ろ指されて、街を追われかねない(笑)。

北島:40過ぎてね(笑)。でも、僕からすれば、フェス自体をお休みされた1年間の夏から秋にかけて色々動かれてた時期に、(G-FREAKと)再会できたんですよ。『いしがき(MUSIC FESTIVAL)』だったりとか、『BURST MAX』で。僕としてはそこでまた会えたんで、こちら側の個人的な感覚ですけど、休まれたぶん出会えたんやなぁとは思います。うまくちゃんと繋がれたなぁっていう去年やったんで。

まずはお手本を見せてもらいます。

まずはお手本を見せてもらいます。

茂木:そうだね、それはあるかもね。どうですか、四星球も。(フェスを)徳島で。

北島:僕らもやりたい想いはあるので、当日はそういう目線でも観せてもらおうかなと思いますけど(笑)。でも、そういうことあるでしょ? 例えば『京都大作戦』とかそういう目線で観てるでしょ。

茂木:そう観ちゃうんだよなぁ(笑)。「あぁ、京都だからケータリングはこうなんだな」とか。「群馬だったらここはコンニャクとネギだな」とかね(一同笑)。 徳島は名物、何?

北島:それこそいっぱいありますよ。ラーメンとか、魚も美味しいですし。海がちゃんとありますから。

茂木:何、その勝ち誇った感じは。「海ちゃんとありますから」って(笑)。群馬は名物に主食たるものがあまり無いから。

北島:作り出さなあかんのですね。

茂木:そう。あるのはネギとコンニャク。でも、ネギとコンニャクをケータリングで出されたらどう思う?

北島:あっはっは!(笑)  「……ライブ観よ」って思います。

茂木:そうだろ? 徳島だったら、そこで徳島ラーメンとか出せるじゃない。

北島:そうですよねぇ。でも、そこが逆にカッコいいとも思いますけどね、ネギとコンニャク魂というか……ネギとコンニャク魂でフェスをやるっていう。ふふっ(笑)……バカにしてませんからね、これ。

茂木:バカにしてるよ!(一同笑)  じゃあ分かった、提案してみるよ。ネギとコンニャク縛りで何かできませんか?って。それでケータリングコーナーは康雄に立っててもらおう。

北島:いいっすね。あるもので勝負するっていう、武士みたいな。

思いのほか大胆に筆を入れていく4人

思いのほか大胆に筆を入れていく4人

――立地の話をすると、群馬って東京からそこまで遠くないんですよね。

茂木:あ、いいね! 記事的にいいね(笑)。

――それで自然とかもちゃんとある。

茂木:お! いいぞ!

北島:東京からは来やすいんですね。

茂木:車なら1時間、1時間半かな。

北島:ちょうど良いですね。ちょっと遠出したみたいな、ちょうどいい感覚の。

茂木:そうなんだよ。まあ、電車だとちょっと本数とか少ないんだけど。高崎あたりならもっとアクセスが良いかったりもするし。だから会場もね、高崎の野外に良いところがあるから、そこも考えたんだけど、やっぱり『山人音楽祭』の一発目は聖地(前橋グリーンドーム)で。

北島:今日初めて見ましたけど、デカかったっすねぇ。

茂木:デカイねえ。あの中に一番大きいステージがあって、周りに別のステージを作って、3ステージ。さらに地元の和太鼓の人たちが鳴らしにきてくれたりとか。

見本に鋭い視線を送るU太

見本に鋭い視線を送るU太

北島:おお〜! バンドでいうと、楽しみな出演者はどのあたりなんですか?

茂木:いやもう、みんな楽しみでしょ。RHYMESTERや難波さん(NAMBA69)は大先輩だし……難波さんはひとつエピソードがあって。2014年の『GUNMA ROCK』のときに喉の手術の影響で1週間前に急遽出れなくなって、来場者と一緒に千羽鶴を折ったの。手紙を鶴にして、それを難波さんのとこに届けて。

北島:そんなことがあったんですね。

茂木:それこそサンボ(マスター)の山ちゃんなんかも、あの指で鶴折って(笑)。ほかの出演者も「難波さんのバックドロップ貸してください」って借りて、肩にかけたりして。それがあっての『山人』1回目に出てもらうわけだから、楽しみだよね。

なぜかみんな上手い

なぜかみんな上手い

徐々に完成に近づいていく

徐々に完成に近づいていく

――初共演の方は誰がいますか?

茂木:まずRHYMESTER。もう大好きで。あとはNakamuraEmiちゃん、(竹原)ピストル君。

北島:ピストルさん初共演なんですか。

茂木:初共演。もちろんライブは観てるけどね、野狐禅の頃から俺好きだから。康雄はやったことある?

北島:僕らは結構ありますよ。自分たちのイベントに出てもらったこともありますし、出雲の方のイベントで一緒になったこともあって。

茂木:かっこいいよなぁ〜。

北島:SAも共演したことあるんですか?

茂木:あるよ。ちょいちょい一緒にさせてもらって。NAOKIさんが……NAOKIさんもガラケーだからな。

北島:そうそう! そうなんですよ。ね!

驚くほど無言の時間が流れる

驚くほど無言の時間が流れる

――四星球から見て、共演者も含め楽しみなことろはどこですか。

北島:もちろん、G-FREAKが地元でやってるっていうこと自体が、絶対的に楽しみなんですけど、あとはG-FREAKの同世代のバンド達が、G-FREAKのイベントでどんなライブするんかな?っていうことは思ったりします。その逆は今まで観てきてるんですよ。10-FEETの『京都大作戦』だったらGやロットン(ROTTENGRAFFTY)とか出てて、同世代の絆みたいなんを。それが今度はどんなふうになるんやろうって。この世代の人たちの繋がりって、めっちゃ強いから。

茂木:ふふふ。

北島:それを観るのは、面白いっていうんですかね? 羨ましいとかじゃないっすね、そこはもう無理やから。僕らの世代は無いんで、そういうのは。

茂木:同世代って誰になるの?

北島:同い年っていうのはほとんどいなくて。近いところだとチャットモンチーとか。今回の出演者で一番近いところになるとHEY(-SMITH)になるのかな? だから同じ世代で頑張ってるっていう感覚は……ジャンルとかも結構違うじゃないですか。

茂木:うんうん。

北島:だから先輩方が仲間同士、楽屋でワイワイしてるのとかを見るのも好きなんですよ。そこが楽しみのひとつですね。それにロットンのN∀OKIさんとか未だに闘志を持ってやってるじゃないですか。

茂木:あれは規格外だよ、全部。

北島:(笑)。規格外ですね。だからずっと若いんかなぁとも思います。HAWAIIAN6とかもそうだし、モンパチも。そこに僕らがどれくらい食らいついていけるのかっていうのがフェスとして楽しみな部分ですね。

見つめあう2人。

見つめあう2人。

仕上げはボディに各自白で文字入れ

仕上げはボディに各自白で文字入れ

――同世代もいつつ、少し下の世代、若手と満遍なく出ますから、お互いに感じることも多そうです。

茂木:(ラインナップを見ながら)……いやぁ、良いメンツだわ。

北島:しかもMCバトルとかもあるんですよね。MCバトルがあるロックフェスとか今まで知らないですもん。

茂木:面白いと思うよ、生で観たら。

北島:絶対面白いですよね。さっきもDVD見てたんですけど、展開も早いんですね。結構すぐジャッジ決まって。

茂木:なんかね、職人だよね。選ばれたやつしかできない。

北島:それにボクシングとかみたいに、終わったら称え合うっていう。

茂木:そう。K-1とかね。俺すぐ当てはめちゃうから。「こいつはレミー・ボンヤスキーで、こいつはマイク・ベルナルドだな」。

北島:はははは!(笑)  こいつの戦い方は、っていうね。いやあ湧きますよね。客がジャッジするっていうのもまた。

茂木:良いね。そのあたりは来場者にも楽しんでほしい。MCバトルなんて特に、観るのが初めてっていう人も多いと思うので。

完成!

完成!

――茂木さんとしては、今回遊びに来る人たちに伝えておきたいことはありますか。

茂木:群馬の人は特に、頑張って群馬アピールをしてもらえたらと思う(笑)。で、県外の人たちには、見下すわけじゃなく群馬の現実を一回知ってもらいたい。やっぱり、「群馬ってまたライブ観に行ける距離なんじゃねえか」とも思ってもらいたいし。俺、分かるんだけど……俺らが東京に行くのはすごい簡単なのに、東京の人たちがこっちに来るのって同じ距離を走るのでもすごい難しい。それでも俺らはもっと、「こっちに来てくれ」っていう試みをやっていかなきゃいけないと思うし、そのためにはバンドだけ、フェスだけじゃダメで、街とか人ぐるみでそこにある文化とか、最終的にはそこにいる人にどんどん会いに行けるようにどんどんしていかなきゃいけない。これまでいろんな場所を沸かせて、その土地の良い人にたくさん巡り合ってきて、大事な場所ってたくさんあるけれども、結局自分の地元が一番グダグダなんだなって思ってしまうことがあったから。一番大事なはずなのに、これじゃダメだなって。

北島:それが背負うってことですよね。イベントの細かい部分はもうだいぶ固まってきてるんですか?(取材は8月前半)

茂木:えーと、そうでもないです(笑)。固まってるところと、ちょっと急がないとなっていうところと。

北島:フェスに向けて、どの作業が一番楽しいですか?

茂木:“楽しい”かぁ……。あ、物販を決めるときとか。「うおお、良いじゃんコレ」みたいなのがどんどん増えていくから。グッズとか。

北島:わかります!

茂木:デザイン系は全部楽しいよな。このロゴが出来上がってきたときなんかも「うお〜!!」ってなったし、あとはメンツが決まって全体像が見えてきたときもそう。そういう「うお〜!!」ってなる瞬間が節々にあるから。

心なしか職人感が増した気がする

心なしか職人感が増した気がする

先生と一緒

先生と一緒

北島:そういえば、オファーを頂いて「よろしくお願いします」って返させていただいたときも、すごいテンション上がってましたもんね。

茂木:あはははは(笑)。

北島:茂木さんからしたら、8割OK来ると思ってたはずじゃないですか。

茂木:(食い気味に)思わないよ!

北島:なのにこんなに喜んでくれると思いませんでしたもん。

茂木:思わねえよ、そんなの!!(一同笑) 8割OKなんて思ったの、1組もいないよ。

北島:こんなに喜んでくれるんやなぁって思いましたね。

茂木:だって、あの四星球のライブの絵を、このフェスでやったらまた一つ歴史をひっくり返すページが出来るなっていう。

北島:それは頑張ります!

茂木:でもお前らの後に誰がやるんだろう?っていう心配はある(笑)。誰もできねえよ、あれ。

4人の作品がコチラ 左から北島、茂木、モリス、U太。

4人の作品がコチラ 左から北島、茂木、モリス、U太。

――それでも四星球にはガッツリかましてほしいです。

北島:それはもちろん、はい。

茂木:本番は舞台監督さんとの打ち合わせは必要? 必要なら先に言っとくから。

北島:あ……じゃあ、できればやりたいですね。

茂木:OK。大道具さんや美術さんも必要?

北島:もうそれはこっちで用意していけるんで大丈夫です。ありがとうございます!

――大掛かりなことになりそうで、これを読んだ人にはぜひ四星球のライブを観てほしいです。

茂木:そうだね。必見だね。

北島:一個のポイント、フックにはなりたいなと思ってますね。

茂木:いやいや、余裕でしょ。もう存在がフックだもん(笑)。


取材・文・撮影=風間大洋

 

G-FREAK FACTORY×四星球
サイン入りだるま プレゼント企画

応募方法は、SPICE【音楽】のアカウントをフォローの上、下記ツイートをRTするだけ! https://twitter.com/spice_mu/status/769486475389837312
当選者の発表はご本人へのDMでの連絡とかえさせていただきます。
応募期間は2016年9月15日(木)23:59まで!


G-FREAK FACTORY・茂木洋晃 / 四星球 撮影=風間大洋

G-FREAK FACTORY・茂木洋晃 / 四星球 撮影=風間大洋

取材協力
■麺や 流れ星
群馬県前橋市千代田町3-6-12
027-226-5786 (日曜定休)
■高崎 今井だるま店
群馬県高崎市上豊岡75
027-323-5145
http://imai-daruma.com/

 

イベント情報
山人音楽祭 2016

開催日時: 2016年9月24日 (土) 
会場: ヤマダグリーンドーム前橋(群馬県前橋市岩神町 1-2-1)
OPEN 10:00 / START 11:00

出演アーティスト: SA/キュウソネコカミ/サイプレス上野とロベルト吉野/G-FREAK FACTORY/SHANK/四星球/竹原ピストル/DJダイノジ/10-FEET/東京スカパラダイスオーケストラ/tricot/NakamuraEmi/NAMBA69/HAWAIIAN6/HEY-SMITH/My Hair is Bad/MONGOL800/ヤバイTシャツ屋さん/RHYMESTER/ROTTENGRAFFTY/WANIMA(※五十音順)

山人MCバトル開催!
山人MCバトル

山人MCバトル

出演者:NAIKA MC/崇勲/TK da 黒ぶち/GOLBY/MAKA/SAM/and more…
我次郎MIC【司会】/R da Masta【DJ】

 
■入場券:7,000円(税別) 7,560円(税込)
■Thankyou sold out!!⇒駐車場付 入場券:8,000円(税別) / 8,640円(税込)

年齢制限: 3歳以上要
小学生以下のご入場には保護者(1名につき1名)の同伴が必要となります。
主催: 上毛新聞社/DISK GARAGE/BADASS
企画制作: DISK GARAGE/BADASS
問合わせ: DISK GARAGE : 050-5533-0888(weekday12:00~19:00)
オフィシャルサイト: URL: http://yamabito-ongakusai.com/

 

 

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