市川海老蔵と寺島しのぶが22年ぶりに共演! 六本木歌舞伎・第二弾、製作発表会見レポート
寺島しのぶ(左)、市川海老蔵(中央)、三池崇史(右)
六本木歌舞伎の第二弾が2017年2月に上演される。第一弾の『地球投五郎宇宙荒事』(宮藤官九郎脚本、三池崇史演出、市川海老蔵、中村獅童らが出演)は2015年に上演され、好評を博した。第二弾は『座頭市(仮題)』。マルチタレントのリリー・フランキー脚本、映画監督の三池崇史演出のもと、市川海老蔵と寺島しのぶが22年ぶりの共演を果たす。11月28日に行われた製作発表会見の様子を速報する。
市川海老蔵
海老蔵は、最初に六本木歌舞伎を始めた経緯から語り出した。きっかけは、歌舞伎の楽屋で「何か面白いことできないか」と中村獅童と話しているうち、故・十八代目中村勘三郎に「お前はいつか地球を投げる荒事をしないとダメなんだ。そのぐらいのことをしないと、歌舞伎はダメになってしまうから、やってみろ」と言われたことを思い出したことだという。「それが現実となり、三池さんや宮藤さんというお力とともに第1弾が始まった。とても感動的な思い出」と振り返る。
次に挑むのは『座頭市』。前々から興味があったことに加え、故・中村勘三郎が「いつか俺は『座頭二』をやりたい、『座頭三』をやりたい」と話していたと聞いたこともあって選んだという。
今回、海老蔵の代名詞とも言える目力を封印することについては「僕、今まで目をつぶって芝居したことないんですよ。いち役者として、目にイメージがあるところもあるんでね、目を封印した時に何が出てくるか。僕も発見でしょうし、第三者が見た時に、何かを言ってくれるはずなんですよ。それを次のステップアップとして成長につなげたいです」と話し、「静けさを見せたい。目に見えない世界だからこそ見える世界、それを表現できるように頑張りたいと思います」。
三池崇史
第一弾に引き続き演出を担う三池は「生涯1本は歌舞伎をやりたいなという夢が叶いまして。(歌舞伎の世界は)全く初めての世界で、海老蔵さんに引っ張ってもらいながら作っていった。次は『生涯で2本だけ歌舞伎をやったことがあるぞ』と自分の孫にも誇れるような舞台にしていきたいと思います」と話す。
内容や構想について問われると、三池は「どういう展開になっていくのか、スリリングで、ドキドキしています。それを含めてリリー・フランキーの世界だなと思います。リリーさんは色っぽいものにしたいと。恋というと甘いんですけど、悲恋の物語になっていくと思っています。もちろん立ち回りもあるんですけど、アクションを見せる作品でないことは確かです」と明かした。
寺島しのぶ
海老蔵と1995年の新派特別公演以来の舞台共演をする寺島は、今回が歌舞伎初挑戦だ。寺島は、「はっきり言って、まだ私の役が何なのかがさっぱり分かりませんが(笑)、三池さんの新しい見解から素敵な作品になることを祈っております。とにかくベストは尽くしたいと思いますし、和気藹々と究極のエンターテイメントに仕上げられたらいいなと思っております」と意気込みを語った。
■脚本:リリー・フランキー
■演出:三池崇史
■出演:市川海老蔵、寺島しのぶ 他
■公演日程:2017年2月4日(土)~2月20日(月)
■会場:EXシアター六本木(東京都港区西麻布1-2-9)
■入場料金:一等席13,000円 二等席10,000円(全席指定・税込)
六本木歌舞伎 公式サイト:www.roppongikabuki2.com