「毎日Tバック!渡辺謙ならきっとやらない役だわ!」陣内孝則の言葉に山崎育三郎ら爆笑、ミュージカル『プリシラ』開幕
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ミュージカル『プリシラ』
舞台はオーストラリア。シドニーからアリス・スプリングスに向けて移動するドラァグクイーンたちの珍道中を描いた、笑いあり涙ありのミュージカル『プリシラ』が、12月8日(木)日生劇場にて開幕した。
ミュージカル『プリシラ』
オーストラリア発の世界的ヒット作であることや、マドンナ、ドナ・サマーなど往年のディスコ・ヒッツ満載であること、日本版演出を宮本亜門が手がけること、「2016年に特にブレイクした人」の一人である山崎育三郎が主演を務めることなどで話題の作品だが、8日(木)の初日公演に先立ち、同劇場にて出演者らによる記者会見が行われ、その後マスコミに向けてゲネプロが公開された。会見では、山崎、ユナク(超新星)、古屋敬多(Lead)、陣内孝則、そして宮本が初日を目前にした今の心境を語った。
古屋敬多(Lead)、陣内孝則、山崎育三郎、ユナク(超新星)、宮本亜門
会見の前に行われたフォトセッションでは、本番用の衣裳に身を包んだ4名がカメラマンに「綺麗に撮ってね! 今CGとかあるんでしょ? 修正してよね」「今『笑顔でお願いします』って言われたわ!顔が怖いってこと!?」など、オネエ口調でマスコミをいじりまくり。
会見で山崎は、自分の役柄について「(山崎が演じるティックは)男なのか女なのか迷っている役どころですが、こういう衣装を着たときは皆さんに負けないくらい華やかにやりたいと思っている」と意気込む。今回の舞台で着る衣装は、その数もさることながら激しい露出具合となっており、お肌の手入れについて質問が及ぶと「お手入れは風呂場で。昨日も剃ったんだけど…これ見てよ! 少し切っちゃったわ!」と膝のあたりの名誉の負傷(?)をアピール。続いて古屋も「脇のあたりは見せられない…」といいつつも、腕を高々と上げて「(剃って)二日目でーす」とお手入れ具合をアピールし、「やめなさい(笑)」と周りに突っ込まれていた。
皆さんお手入れはバッチリです!
「死ぬまで一生着ないような派手な衣装ばかりなので、楽しい」とユナクが語ると、「死ぬまで着ない!? どこかで(性別の)チェンジする瞬間があるかもよー! 芸能界って多いっていうし。私も今、踏みとどまっているところなんだから」とまぜかえす陣内。そこから陣内のしゃべりが加速。「よっぽど覚悟しないとできない役」「私なんて毎日Tバックよ! きっと渡辺謙だったらやらない役だわ」「みんな踊って歌ってがうまいのよ! 私の時代は顔と人間性があればなんとかなった。それで36年持ってきたようなもんだから。今なんて腕がないとね。私なんて介護状態だから!」一言一言言うたびに聴くものを皆、笑いの渦に巻き込んでいた。
陣内孝則、山崎育三郎、ユナク(超新星)
古屋敬多(Lead)、陣内孝則
「普段の踊りと『プリシラ』の踊りは違いますね」と語る古屋。「普段はしいて言うならヒップホップ系のダンスなので跳ねる踊り。こっちはボディラインを見せるセクシーな踊りなのでそれが難しいです。勉強になりました。普段の生活で横断歩道を渡るときにちょっとこうなるときが…」と、腰をクイッと上げながら脚を前に出すしぐさをしてみせた。そして先ほどからしゃべり倒している大先輩・陣内に向かって「(陣内は)踊っているときの顔が怖い」と突っ込むと陣内はたまらず「私はいっぱいいっぱいなのよ!! 今まで踊りは拒否してきたんだから! 『むすんでひらいて』しかやったことないんだから」と限界発言。そんな二人の様子をずっと見ていた宮本は、「舞台の裏側はだいぶ厳しい稽古でした。限界を超えるような。よくここまできたなって思います」をキャストたちの健闘を称え、山崎も「(『プリシラ』は)歌と芝居と踊りと全部できないといけない舞台なんです。陣内さんの男の顔が出てきます(笑)」とフォローしていた。
そんな4人が語るミュージカル『プリシラ』の見逃し厳禁の場面は、
◆山崎「『トゥルーカラーズ』の場面。三人がひどい目に遭う場面なんですがグッときますよ」
ミュージカル『プリシラ』
◆陣内「私は自分が出てないところ。安心して観れるから。アンサンブルの皆さんも超一級の人が出てくるから素敵よ!」
ミュージカル『プリシラ』
ミュージカル『プリシラ』
◆古屋「子役が出るところ。子どもって卑怯だなーって思います(笑)9、10歳くらいの子の歌って純粋でまっすぐですごく泣けるところなんです」
ミュージカル『プリシラ』
◆ユナク「(ユナクが演じる)アダムが出てくるところかな。『マテリアルガール』が流れるところ。結構エロいダンスがあって大変でした」
ミュージカル『プリシラ』
三人が旅の途中で立ち寄る街、出会う人たちは決して彼女らドラァグクイーンにとって好意的な人ばかりではない。彼女たちもいつも仲が良い訳でもない。時には何かにぶつかったり、傷ついたり、凹んだりしながら目的地を目指していく三人。そんな旅をご機嫌なディスコヒッツと華やかな色彩の舞台が彩っていく。楽曲を知らなくても十分楽しめる、2016年のシメにふさわしいミュージカルだ。
ミュージカル『プリシラ』
ミュージカル『プリシラ』
(取材・文・写真撮影:こむらさき)
■日時:2016年12月8日(木)~29日(木)
■会場:日生劇場
■演出:宮本亜門
■出演:
山崎育三郎、ユナク(超新星)/古屋敬多(Lead)(Wキャスト)、陣内孝則
ジェニファー、エリアンナ、ダンドイ舞莉花、大村俊介(SHUN)/オナン・スペルマーメイド(Wキャスト)
石坂勇、和音美桜、キンタロー。/池田有希子(Wキャスト)、はるはる ほか
■公式サイト:http://www.tohostage.com/priscilla/
12月8日(木)18:00開演の部
12月9日(金)13:00開演の部
【2】 初日特別カーテンコール