「少女ミウ」岩松了が「すごく原始的なことをやりたい」と意気込み

ニュース
舞台
2017.1.19
「少女ミウ」ビジュアル(撮影:柴田和彦)

「少女ミウ」ビジュアル(撮影:柴田和彦)

岩松了の最新作「少女ミウ」の公演詳細が決定。また作品ビジュアルとともに岩松と出演者の堀井新太、黒島結菜のコメントが発表された。

「少女ミウ」の上演スケジュールは5月21日から6月4日まで、東京のザ・スズナリにて。は3月11日に発売される。

6年ぶりのザ・スズナリ登場となる岩松は、「何年かにいっぺんやりたくなる、小さい劇場での若手公演っぽい感じの一環です。自分で区分けしているわけじゃないんですけど、そういうときは実験的な発想になりがちですね」と語り、「今回はすごく原始的なことをやりたいと思い、「人もまた動物である」というフレーズを自分の中に置いて考え始めました」と作品の構想を語っている。また堀井は、「稽古場では自分の考えなんか全部捨てて、真っ白な状態で岩松さんに染まっていきたいです」と抱負を語り、黒島も「私は上手く心を開けないというか、開いているつもりでもどこか自分を隠してしまうところがあったりするんですけど、今回はそういうことを忘れて、全部オープンでやっていけたらいいなと思っています」と意気込みを語っている。

「少女ミウ」は、一家心中の生き残りとなった少女ミウをめぐる、虚偽と真実についての青春群像劇。10名の若手俳優たちとタッグを組み、作品を立ち上げる。

岩松了コメント

何年かにいっぺんやりたくなる、小さい劇場での若手公演っぽい感じの一環です。自分で区分けしているわけじゃないんですけど、そういうときは実験的な発想になりがちですね。今回はすごく原始的なことをやりたいと思い、「人もまた動物である」というフレーズを自分の中に置いて考え始めました。人間社会の規律を生み出している倫理や道徳は、“人は動物”という観点から考えれば無意味なわけで、その抑圧を外してみたらどうなるか。結果、逆に今の社会を照らし出す形になるのでは。行われていることは非常に不条理で非人間的なことのような気がするけれども、実は人間の始まりに近いものだという風な印象を、観客に抱かせられればいいなと思っています。黒島さん演じるヒロインからは、一見おとなしそうだけど非常に無軌道なものを抱えていて、実はこんなに暴力的なんだというような印象を生み出したい。そのことが、“動物的である”ということにつながっていけばいいと思っているんですけど。

堀井新太コメント

朝ドラ「マッサン」で父親役だった風間杜夫さんが岩松さんの舞台によく出演なさっていることから、岩松さんの作品を観るようになりました。岩松さんは答えがない、答えを作ろうとしない方なのかなと感じています。僕が未熟ということもあり、作品もですが、ご本人も掴めそうで掴めない、不思議な魅力のあるおじさん、というような印象です(笑)。
ザ・スズナリは、客席が本当に近くて「嘘がバレる!」という怖さがあります。でもだからこそ、そんな空間で芝居ができることに憧れますし、ましてやここで岩松さんとご一緒できるっていうのはこの上ない幸せです。稽古場では自分の考えなんか全部捨てて、真っ白な状態で岩松さんに染まっていきたいです。

黒島結菜コメント

舞台は2本目です。1本目のときは何もわからないなりにすごく楽しくて、すぐもう1回やりたいと思いました。でも次の作品が岩松さんだと聞いて、「どうしよう!」と(笑)。最初は岩松さんに対して怖いイメージがあったんですけど、実際にお話するとそんなことはなかったですね。稽古で何度も同じシーンをやらせる“千本ノック”の噂も聞きましたが、映像だとそういう機会はなかなかないので、そうやってお芝居を突き詰めていけるのはすごく楽しみです。私は上手く心を開けないというか、開いているつもりでもどこか自分を隠してしまうところがあったりするんですけど、今回はそういうことを忘れて、全部オープンでやっていけたらいいなと思っています。

M&Oplaysプロデュース「少女ミウ」

2017年5月21日(日)~6月4日(日)
東京都 ザ・スズナリ

作・演出:岩松了
出演:堀井新太、黒島結菜 / 川口覚、富山えり子、金澤美穂、篠原悠伸、藤木修、新名基浩、岩井七世、安澤千草

ステージナタリー
シェア / 保存先を選択