復活のHER NAME IN BLOODに休止中の思いと新譜を含めたこれからを直撃

インタビュー
音楽
2017.6.13

――そんな楽しかった海外ツアーの後に・・・。

Daiki:まさかのブレイクダウンです。

HER NAME IN BLOOD /Ikepy

HER NAME IN BLOOD /Ikepy

――ええ、Daikiくんのブログも読ませてもらいましたが、赤裸々に心境をつづってましたね。今は新ドラマーに21歳のMAKIさんを迎えて、動き始めたわけですけど。当時を振り返って思うことは?

Daiki:帰ってすぐだったので、突然過ぎてよくわからなくて。知らせを聞いて、事務所で緊急ミーティングを開きました。それから活動休止になったんですけど・・・よくわからない状態でしたね。

Ikepy:俺もよくわからなくて・・・動くにも動けないから、時間の経過を待つしかなくて。次にどうするかも決められなかったですね。

Daiki:休止中はメンバーとも会ってなかったし、基本自宅にいました。ぶっちゃけ、何も手がつかなかったです。ショックもでかかったし、いろんな人からも連絡が来るし、本当に暗闇の中にいるような感じでした。

――バンドとして動き始めたきっかけは?

Daiki:前のドラムと一緒にやるのは無理だから、新しいドラムを入れてやるのは早い段階で決まってましたね。

Ikepy:そこはすんなりですね。

Daiki:で、何人かのドラマーとスタジオに入ったんですよ。どの人もちゃんと曲は覚えてくれるんだけど、何か違うなと。で、ライヴハウスの人から若くていいドラマーがいるよ、と教えてもらって。久々にライヴハウスに観に行ったら、バリバリ叩いている彼(MAKI)がいて、この子は未来を感じるなと。ナンパして、喫茶店に呼び出して話したら、やってみたいと。スタジオで一緒に合わせても感触が良かったし・・・いかんせん、こういうドラムを叩ける人がいなかったですからね。しかも華があるドラマーが良かったんですよ。

――技術だけじゃなくて、視覚的にも映えるドラマーが良かった?

Daiki:はい。MAKIは見せることもすごく考えてて、「僕はただ叩くだけのドラマーにはなりたくない」と言っていたので、その考え方も俺らと一致しているなと。彼自身もHER NAME IN BLOODで叩いてほしいと言ったときに、「マジっすか!?」という反応だったから。MAKIもたくさんの人に自分のドラムプレイを見てほしい、という気持ちが強いドラマーだったので。

――MAKIさんはプレイ的にどんなドラマーなんですか?

Daiki:前のドラムはハチャメチャでトリッキーだったけど、MAKIはがっちりとした感じなんですよ。ドラムがしっかりしているから、逆にまたそれが難しくかったですね。ドラムが替わると、こんなに変わるんだって。

Ikepy:全体のノリが違うもんね。

Daiki:ブレもあまりないし、安定感がありますね。

Ikepy:そこに慣れるまでは時間がかかりました。

Daiki:俺らは安定してなかったんだなと(笑)。

――改めて気付かされたと?

Daiki:はい。いままでの曲も彼に覚えてもらうんですけど・・・何か違うなって。ここどう叩いていたかな?って、自分たちもドラムのことをよく考えるようになりました。結構、面倒臭いことをやっていたんだなと。

――そうなんですね。

Daiki:なので、MAKIらしさも出しつつ、一緒に考えながらやってます。

――ドッシリとしたドラムという意味では、今作にも通じるところもありますね。今回はどんな作品にしようと思ってました?

Daiki:全部シングルでいける曲を作ろうと。メンバー各々で曲を書いて・・・こういうことがあったからかわからないけど、どこか切ない曲が多いなと。

――ああ、言われてみれば。仄かな哀愁は出てますね。

Daiki:そうなんですよ、哀愁が漂っているなと。

――そうなったのはなぜだと思います?

Daiki:出ちゃったんでしょうね(笑)。

Ikepy:自然と出てきたのかなと。

――映画『全員死刑』エンディング曲に抜擢された「Answer」も、イントロから切ないですもんね。

Daiki:はい、ああいうテイストもあまりなかったから。デモは結構昔からあったんですよね。

――今作の中ではかなり古い曲ですか?

Ikepy:そうですね。しかも最初にその曲をレコーディングしましたからね。

――メタルというより、壮大なロックという雰囲気ですね。

Daiki:僕が作った曲なんですけど、歌をつけるのは時間がかかりましたね。今回試みたのは、歌のパターンをたくさん考えたんですよ。シャウトや歌メロとか、いろいろ試しました。

Ikepy:ひとつのサビに対して、何パターンか考えましたからね。

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