範宙遊泳が日本×シンガポール国際共同制作『SANCTUARY -聖域-』を横浜にて凱旋公演
範宙遊泳×THE NECESSARY STAGE『SANCTUARY -聖域-』舞台写真
範宙遊泳(代表・山本卓卓)は、2017年11月30日(木)~12月2日(土)に日本×シンガポール国際共同制作『SANCTUARY -聖域-』を、横浜のWAKABACHO WHARF(若葉町ウォーフ)で上演する。
範宙遊泳×THE NECESSARY STAGE『SANCTUARY -聖域-』舞台写真
範宙遊泳は、2015年から、シンガポールの劇団THE NECESSARY STAGE(TNS)と共同制作を行ってきた。共通の知り合いである通訳者の鈴木なお氏の提案から、いち劇団同士がお互いに興味を持ち対話を重ね、資金繰りから広報活動までのすべてを自発的に行う、インディペンデントなコラボレーションをおこなってきた。
範宙遊泳×THE NECESSARY STAGE『SANCTUARY -聖域-』舞台写真
創作過程はTNSの方法にのっとり、範宙遊泳がシンガポールでリサーチとWSを行う<phase1>、TNSが来日し稽古と小作品の発表を行う<phase2>、シンガポールでの滞在制作と両国での上演を行う<phase3>と3つのステップを踏み、長い時間をかけてお互いの理解を深めてきた。
範宙遊泳×THE NECESSARY STAGE『SANCTUARY -聖域-』舞台写真
脚本は、両国の劇作家、山本卓卓とハレーシュ・シャーマが共同執筆し、シンガポールと日本が抱える監視社会の問題や、未来の生活のあり方、デジタルアーカイブ、SNSセレブなどをテーマにディスカッションを重ね、がそれぞれ書いた脚本を、ひとつの物語に結合させた。
範宙遊泳×THE NECESSARY STAGE『SANCTUARY -聖域-』舞台写真
音楽家でありエンジニアでもあるバニー・ハイカルが手がける音楽と、範宙遊泳のアートディレクターたかくらかずきが手がける映像とのコラボレーションも、見どころのひとつとなっている。
範宙遊泳×THE NECESSARY STAGE『SANCTUARY -聖域-』舞台写真
範宙遊泳は10月1日からシンガポールに渡航し、山本卓卓とTNSの演出家アルヴィン・タンとの共同演出で、『SANCTUARY -聖域-』を創作した。11月1日(水)~12日(日)のシンガポール公演は大盛況のうちに幕を閉じた。
範宙遊泳×THE NECESSARY STAGE『SANCTUARY -聖域-』舞台写真
その日本凱旋公演が11月末より横浜で行われる。シンガポール公演を経て、謎めいていた新作コラボレーションの作品自体の様子は、劇団の特設サイトでうかがえる。
範宙遊泳×THE NECESSARY STAGE『SANCTUARY -聖域-』舞台写真
<範宙遊泳 山本卓卓のコメント>
これまでに範宙遊泳はマレーシア、タイ、アメリカ、インドのアーティスト達と国際コラボレーションを行なってきました。コラボレーションを通して、日本にいるだけでは到底知りえなかった多くのものに出会いました。日本とは違う日差し、吹いている風、ビルの高さや低さ、路上のゴミの具合、人々の表情、そしてアーティストたちの思想、精神、過ごした日々。そうしたものの違いや差に触れていく中で、改めて多様な価値観と人種のもとにこの世界は成り立っているのだと感じました。この世界が多様であるということは、頭ではわかっていてもなかなか実感を持てません。民族の数が少なく、さらに島国である日本にいて、世界の多様性を実感し受け入れていくということは、慣れていることではないのです。国際コラボレーションは、世界に不慣れな私にそれと向き合うための必要な脚力をつけてくれます。言語の違いや価値観の違いの中で創作を行うことは困難も多いです。しかしその困難を乗り越えていく先に、霧が晴れていくように調和が生まれます。
2017年現在、世界は調和とは言い難い時代にあると思います。いや、もしかするとこれまでも、そしてこれからも、世界は調和することなどないのかもしれません。しかしそれでも、と思うのです。範宙遊泳と The Necessary Stage においては、演劇においては、それができるんじゃないかと。世界が失敗し続けていることを、演劇でならできるのではないかと。
山本卓卓
■演出:山本卓卓/Alvin Tan
■音楽:Bani Haykal
■映像:たかくらかずき
■出演:Audrey Luo, Ellison Tan Yuyang, 熊川ふみ, 田中美希恵, 福原冠, 埜本幸良, Yazid Jalil
■日程
2017年11月30 日(木)~12月2日(土)
11月30日(木)19:30
12月01日(金)14:00/19:30
12月02日(土)13:00/18:00
受付・開場|開演30分前
上演時間|約70分を予定
■会場
WAKABACHO WHARF(若葉町ウォーフ)
〒231-0056 神奈川県横浜市中区若葉町 3-47-1 浜銀ビル1F TEL:045-315-6025
京浜急行黄金町駅より徒歩 5 分
横浜市営地下鉄板東橋駅より徒歩 5 分JR 京浜東北線関内駅より徒歩15分
https://wharf.site
■料金
一般:3,000円、学生:2,500 円、高校生以下:1,000 円(枚数限定・劇団のみ取扱)