今井翼と瀧本美織でタッキー&翼!? 山田洋次が脚本・演出の音楽劇「マリウス」製作発表記者会見
(左から)林家正蔵、瀧本美織、山田洋次、柄本明
2017年3月に東京・日生劇場にて音楽劇『マリウス』が上演される。1月19日(木)帝国ホテルにて製作発表記者会見が行われ、今井翼、瀧本美織、柄本明、林家正蔵、脚本と演出を担当する山田洋次監督が登壇した。
本作はフランスの人気作家マルセル・パニョルの戯曲でマルセーユ三部作にあたります。港町を舞台にし、陽気で呑気に暮らす人々と若者の苦悩をコメデイタッチに描く音楽劇。
時は1931年の港町。セザール(柄本)の息子であるマリウス(今井)は船乗りになることを夢見ていた。幼なじみのファニー(瀧本)とは相思相愛の末、見事に結ばる。そんな矢先、マリウスは船乗りとしての夢を叶え長い船旅へと出発した。しかし、彼が旅立った後、ファニーはマリウスとの子どもを身籠ったことを知る。
製作発表記者会見では本作品の意気込みなどについて出演者が語った。
船乗りを目指す主人公のマリウスを演じる今井は「山田監督の元で芝居が出来ることに心より感謝申し上げます。ありがとうございます。勝手ながらに僕は山田監督を恩師と思っております」と山田監督作品に出演できる喜びをまずは口にした。
「この作品は歌と踊りもあり、もちろん芝居というところが核になってくるわけですけど。そういった部分でも自分がこれまでに培ってきたことを活かしていきたいです。芝居という部分では自分自身まだまだ未熟だと思っています。だからこそ、この作品としっかりと向き合って、この作品が持つ切なくも温かな人情喜劇というものを、みなさんに楽しんでいただきたいです。尚且つ、余韻としても味わっていただけるような作品に僕はしていきたいと思っています」と胸の内を熱く語る。
瀧本美織
マリウスの恋人であるファニーを演じる瀧本は「台本を読んですごく切なくてもどかしい、大人でもさえかわいく見えてしまうんです。いろいろな愛の形を楽しんでいただける作品になるんじゃないかなと思っています。120%、200%の力を出して情熱をぶつけていきたいと思います」とコメント。
林家正蔵
マリウスの父親であるセザールを演じる柄本は「稽古を重ねて、劇場で思いの丈を発散できればなと思います」とベテラン俳優らしく芝居で見せてくれるとのこと。
柄本明
裕福な商人を演じる林家は「山田監督が求めている美しいもの、悲しいもの、おもしろいもの、全てこの作品に詰まっていると伺いました」と話された。山田監督作品で5月に公開される映画『家族はつらいよ2』に出演する林家は、共演者の橋爪功に山田監督演出で音楽劇『マリウス』に出演することを羨ましがられたというエピソードも披露。
製作発表記者会見後には囲み取材が実施。瀧本のあだ名がタッキーということに今井が触れると「タッキー&翼という意味でも愛し合えるのではないかな」と、自身が所属するグループと恋人役を演じる瀧本のニックネームを見事にかける一幕もあった。
音楽劇『マリウス』は3月6日(月)~3月27日(月)まで東京・日生劇場にて上演される。
取材・文・撮影/鈴木 唯
■会場:日生劇場
■原作:マルセル・パニョル(「マリウス」「ファニー」より)
マリウス:今井翼
エスカルトフィグ:有薗芳記
クロディーヌ:田中利花
ピコアゾー:阿南健治
トト:松野太紀
郵便配達:北山雅康
火夫:七五三掛龍也
パニス:林家正蔵