後世に残したい名作ゲーム第6回 夢の世界を冒険するフライトアクション「NIGHTS」

コラム
2015.9.3
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誰もが一度は夢を見る、その身一つで空を飛ぶということを

 それはふと空を眺めている時、あるいは待ち合わせの時間に遅刻しそうなとき、誰もが一度は「空を飛べればなぁ」と夢見たことがあるのではないでしょうか。かの有名アニメ「ドラえもん」の主題歌にも「そ~らを自由に、飛びたいな」という1節があります。この言葉通り、彼らは作中ではタケコプターと呼ばれる未来のひみつ道具を使ってキャラクターたちはその身一つで空を飛んでいます。

 今回紹介するゲームは、そんな夢を叶えてくれるフライトアクション「NIGHTS」です。本作は1996年にセガより販売されたセガサターンソフト。プレイヤーはクラリスとエリオットという少年と少女となり、夢の世界の住人ナイツと一体化して、ファンタジー感あふれる綺麗な世界を優雅に飛行しつつ、夢の世界を侵略する悪夢に立ち向かうゲームです。120秒以内にステージに散らばるイデアを集め、イデアパレスに奉納し、再びナイツのいた場所に戻るとエリアクリア、4つのエリアを制覇するとナイトメアという悪夢の住人がいるエリアに飛ばされ、それを倒すとステージクリアとなります。

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 元はセガサターンのゲームの「NIGHTS」ですが、PS2でリメイク版が発売されており、今回のコラムで使用している画像はこちらで撮影したものを使っています。これはただいまPS3のアーカイブスで購入できるほか、オリジナルのセガサターン版だけでなく、映像を綺麗に作り変えたモードと、本編クリア後にはクリスマスナイツも遊べる豪華仕様となっているので、持っていない方はこのPS2版がオススメです。セガサターン用の「NIGHTS」専用コントローラーが使えないのは少し残念ではありますが、PS3コントローラーは専用コントローラー同様スティックもついているので違和感なくプレイできます。

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雄大な景色を自由に飛ぶ気持ちよさ

 本作の舞台は、前半は綺麗な夢の世界、後半のナイトメア戦は少し不気味な悪夢の世界となっています。前半の夢世界は、森や海、雪山といった綺麗で美しい世界で、眺めているだけで癒されるような優しい世界となっています。また、本作はとても綺麗で心地よいBGMをしています。そんな中で優雅に飛行するのはとても気持ちいいです。

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 また、ステージ各地に通過するとポイントが貰えるリングが設置されているのですが、これを連続して通ると効果音がリズムよく鳴り響いたり、連続で破壊できるブロックなど、爽快な仕掛けもたくさんあり、空を飛ぶ気持ちよさを増しています。さらに、本作の制作はあの有名なスピードアクションの「ソニック」シリーズを制作したソニックチームなのですが、そのノウハウをふんだんに活かしたハイスピードな飛行を楽しむことも出来ます。

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 「NIGHTS」のステージは各キャラ専用のステージが3つと共通ステージ1の合計7ステージ。ステージ数は少し少なめですが、その分、一つ一つのステージに特有の演出やギミックなどが盛り込まれています。例えば、海の中をすごい勢いで泳いだり、雪山を勢い良く滑ったり、はたまた上からの視点で遺跡を探索したりなどバラエティ豊かなステージ構成がプレイヤーを飽きさせない作りになっています。

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 ちなみに本作のBGMですが、ゲーム中で出会うナイトピアンという生物との友好度によって変化する独特のシステムを採用しています。この要素によって、プレイスタイル次第で曲が変わり、そのことで雰囲気が多少変化します。ですが、普通にプレイしている時にはそこまでナイトピアンと関わることも少なく、大抵は道を少し外れたりした際に偶然助けたり、または危害を加えてしまうことになるので、積極的に狙って関わっていくというものではありません。

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優しいか厳しいかはプレイスタイルによって変化する

 「NIGHTS」はゲーム全編通じてプレイヤーに対してすごく優しい雰囲気が出ています。ライフはなく、敵にぶつかっても時間が切れるだけ。なので、プレイヤーはあまり細かいことは気にせず空を飛んでいるだけでも、何度か挑戦すればステージクリア可能です。また、舞台が楽しい夢の世界だからなのか、ゲーム全体の雰囲気もその雄大な自然の中ナイトピアンがほのぼの漂っていたりしてとても癒やされます。

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 その他、後半のナイトメア戦は悪夢なのでどことなく怪しく不気味な雰囲気ではあるものの、ゲーム的なことを言うとどの敵もそこまで強くなく、やり方さえ分かれば簡単に撃破出来るボスばかりです。

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 このように、ライトゲーマーでも楽しめる優しいゲームですが、ポイントを稼ぐことを意識すると一気に厳しいものへと変わります。連続でリングをくぐるために地形を完全に覚えて完全な飛行ルートを構築したり、イデアパレスに奉納した後、時間ギリギリまで少しでもポイントを稼いだりと、きっちりした飛行が求められるようになります。それはさながらレースゲームのタイムアタックモードのような競技性の強いものへとゲーム性が大きく変わります。レースゲーム的楽しさと、優雅な遊覧飛行的な楽しみを両方楽しめるのが、本作の懐の深いポイントです。

夢の世界の冒険で、彼らが得たものとは

 本作の主人公クラリス(少女)・エリオット(少年)にはそれぞれ悩みがあり、悪夢にうなされたところをナイツに出会い、ナイツと同化することで夢の世界を冒険することになるというのが本作のストーリーですが、各キャラクターのステージ3つをCランク以上でクリアすると出現する最終ステージでは彼らはナイツの力を借りず、自らの力で空を飛び、囚われたナイツを救出するため悪夢へ立ち向かいます。このステージの演出とBGMがすごくかっこよくて、最終ステージを大いに盛り上げてくれます。

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 クリア後のエンディングですが、ここでの演出もとてもよく、またその後流れるエンディングテーマがとても美しく心に響く名曲となっています。この最終ステージからエンディングまでの流れがBGMと合わさりとても感動的で、なおかつ癒やし効果が抜群です。この最終ステージの出現条件である全てのステージでCランクを取ることは、慣れるまで若干難しく、また最終ステージは今までとルールが異なり、180秒以内に全てのエリアを制覇しないといけないため、エンディングにたどり着くのはなかなか難しいですが、その苦労に見合うだけのエンディングをNIGHTSは見せてくれるでしょう。

 誰もが頭のなかに思い描く夢の世界を冒険する「NIGHTS」。本作は優雅な飛行の気持ちよさと、優しくも美しい世界観が魅力の傑作フライトアクションです。

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