人間椅子ツアーファイナルで新作に意気込み「恐ろしいアルバムを作ります!」

レポート
音楽
2017.3.28
人間椅子(撮影:堀田芳香)

人間椅子(撮影:堀田芳香)

人間椅子が全国14カ所で行ってきた「ライブ盤リリース記念ワンマンツアー『威風堂々』」のツアーファイナルを、3月25日に東京・赤坂BLITZで開催した。

「此岸御詠歌」の妖しい音色が響きわたり、割れんばかりの拍手と歓声が会場を包むと、和嶋慎治(G, Vo)、鈴木研一(B, Vo)、ナカジマノブ(Dr, Vo)の3人がゆっくりとステージに登場。和嶋が高校時代に作詞作曲した「鉄格子黙示録」でライブがスタートし、意表を突いた幕開けにオーディエンスは驚きの声を上げる。続いて披露されたのは、彼らが「三宅裕司のいかすバンド天国」出演時にパフォーマンスした「陰獣」。人間椅子にとって重要な意味を持つ楽曲が冒頭から連発され、オーディエンスの興奮が高まっていく。またMCでは、先日発売され和嶋の自伝本「屈折くん」を隙あらば宣伝しようとする鈴木の姿に、観客から笑いが起こる。

初期のライブのレパートリーになっていたがアルバムには未収録の「わたしのややこ」では、アドリブで奏でられたスペーシーな効果音が観衆を幻惑する。続く「宇宙遊泳」では和嶋がテルミンを操りながら、観客に向けてメロイックサインを掲げたり両手でハートマークを作ったりする一幕も。そしてナカジマが力強くドラムを叩きながら元気な歌声を響かせる「ロックンロール特急」を皮切りにライブは終盤に突入。彼らは「恐怖!!ふじつぼ人間」「雪女」を畳みかけ、「針の山」で会場に一体感をもたらしライブを終えた。

アンコールで「猟奇が街にやって来る」「地獄」を演奏したのち、彼らはダブルアンコールとして「なまはげ」を披露。いつまでも鳴りやまない拍手に対して、3人は笑顔で感謝を述べる。最後のMCで和嶋は「これからアルバム制作に入りたいと思います! 恐ろしいアルバムを作ります! 年内発売になると思います!」と現状を明かし、「アルバムが出た暁には、また全国ツアーも行います!」とファンに誓った。

人間椅子「ライブ盤リリース記念ワンマンツアー『威風堂々』」2017年3月25日(土)東京都 赤坂BLITZ セットリスト

01. 鉄格子黙示録
02. 陰獣
03. 九相図のスキャット
04. 狂気山脈
05. わたしのややこ
06. 宇宙遊泳
07. 宇宙からの色
08. 見知らぬ世界
09. 黄泉がえりの街
10. 心の火事
11. 深淵
12. ロックンロール特急
13. 恐怖!!ふじつぼ人間
14. 雪女
15. 針の山
<アンコール>
16. 猟奇が街にやって来る
17. 地獄
<ダブルアンコール>
18. なまはげ

音楽ナタリー
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