初音ミク&重音テト出演の超歌舞伎で中村獅童が超絶分身バトル!『ニコニコ超会議2017』 レポート

レポート
2017.5.1
 撮影:小林真之輔

撮影:小林真之輔

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「ニコニコ動画のすべて(だいたい)を地上に再現する」というコンセプトのリアルイベント「ニコニコ超会議2017」が、4月29日と30日に千葉・幕張メッセで開催された。「歌ってみた」や「演奏してみた」、「踊ってみた」といったニコニコ動画の人気タグはもちろん、「超歌舞伎」や「大相撲」など、ここでしか見られない大型企画も多く開催された。ここでは29日の様子を紹介する。

超歌舞伎 提供:ドワンゴ

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今回もっとも話題をさらったのは、なんといっても超歌舞伎『花街詞合鏡(くるわことばあわせかがみ)』だろう。昨年の『今昔饗宴千本桜(はなくらべせんぼんざくら)』に続いて中村獅童初音ミクの共演が実現し、音声合成技術UTAUによって作られた架空のボーカロイド・重音テトも初出演を果たした。

『花街詞合鏡』は、歌舞伎が古くから題材として取り上げてきた「花街」を舞台にした完全新作。色男の八重垣紋三(中村獅童)と出会って恋に落ちた花魁・傾城初音太夫(初音ミク)。彼女に思いを寄せていた蔭山新右衛門(澤村國矢)は、紋三と初音太夫の再会を邪魔立てして……というストーリーだ。

超歌舞伎 提供:ドワンゴ

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構成としては伝統的な歌舞伎を踏襲しているが、演出がとにかくド迫力。ステージ後方の巨大スクリーンをフル活用し、舞台と映像が一体になって展開。巨大な龍が舞ったり、業火に包まれたりという、突き抜けた表現で観客を大いに盛り上げた。

超歌舞伎 提供:ドワンゴ

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初音ミクと重音テトの姿は、そのスクリーンとは別の、ステージ上にある透過型スクリーンに投影。中村獅童ら実在する役者と同じように、ステージを歩き、舞い、名調子を披露する。超特別協賛/技術協力のNTTの最新技術により、これまで以上にリアルなものになっていた。初音太夫と紋三の連れ舞シーンも、想い人に再会した嬉しさがハッキリと伝わるほどだ。

ミクたちだけでなく、中村獅童澤村國矢もこの透過型スクリーンを活用する。舞台上の俳優を抜き出し、別の場所に投影させる「被写体抽出技術」によって、舞台上にたくさんの紋三と新右衛門が出現し、特撮やアニメさながらの“分身バトル”が繰り広げられた。

超歌舞伎 提供:ドワンゴ

超歌舞伎 提供:ドワンゴ

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歌舞伎では、観客から役者へ向けて「屋号」が掛け声としてかけられるが、この日は「萬屋(よろずや)!」(中村獅童)と「紀伊国屋!」(澤村國矢)に加えて、「初音屋!」(初音ミク)と「重音屋!」(重音テト)も登場。演出の要のシーンでは「電話屋!」(NTT)も多く飛び交った。

江戸時代の庶民の娯楽だった歌舞伎は、変わった者を指す「かぶき者」が原型だったように、もともと懐の広さをもっている劇芸術だ。そうした意味では、最新技術を取り入れたり、現代で人気を集める初音ミクをフィーチャーする超歌舞伎も、歌舞伎のひとつの「正当」だろう。歌舞伎がクールなエンターテインメントだと思えるこの「超歌舞伎」、会場に来られなかった人もタイムシフトでぜひ観てほしい。

超歌舞伎 提供:ドワンゴ

超歌舞伎 提供:ドワンゴ

超歌舞伎 提供:ドワンゴ

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初音ミクは、2007年のソフト発売から今年の夏で10周年。そこから派生して生まれたボカロカルチャーも10周年を迎えることになる。会場では、「超ボーカロイドエリア」のボカロ曲オンリーDJイベント「超ボカニコステージ2017」も大きな盛り上がりを見せていた。

超ボカニコステージ2017 撮影:小林真之輔

超ボカニコステージ2017 撮影:小林真之輔

レゴで作られた等身大の初音ミク 撮影:小林真之輔

レゴで作られた等身大の初音ミク 撮影:小林真之輔

2年ぶり、3度目の開催となった「大相撲 超会議場所」も今回の大きなトピック。横綱をはじめ、幕内力士や十両力士が多数来場して取組を行ったほか、29日には、関脇・高安VS 落語家・林家三平、十両・安美錦 VS トレンディエンジェル・斎藤司などのカードも実現した。

幕張メッセの真ん中に土俵と吊り屋根が出現しただけでも相当な異空間だが、人気のMAD動画シリーズ「リアルSUMOU」とのコラボ企画も復活。力士がぶつかり合うたびに衝撃波が発生したり、隕石が飛来したりというエフェクトがリアルタイムで施され、土俵後ろのスクリーンに投影された。ただ取組を観に来た相撲ファンやメディアは度肝を抜かれただろう。

大相撲 超会議場所 撮影:小林真之輔

大相撲 超会議場所 撮影:小林真之輔

安美錦とトレンディエンジェル齋藤の取組 提供:ドワンゴ

安美錦とトレンディエンジェル齋藤の取組 提供:ドワンゴ

「超アニメエリア」では、昨クールに人気を集めた『けものフレンズ』がブース出展。物語序盤の舞台「さばんなちほー」を“だいたい再現”したエリアが設置され、サーバル、かばん、フェネック、アライグマ、ペパプらとの記念撮影に来場者が列を作っていた。29日には、サーバル役・尾崎由香、フェネック役・本宮佳奈、アライグマ役・小野早稀、コウテイペンギン役・根本流風、ジェンツーペンギン役・田村響華、フンボルトペンギン役・築田行子のミニトークショーも実施。『ようこそジャパリパーク』の映像上映を観客と一緒に楽しんだ。

超アニメエリア 『けものフレンズ』さばんなちほー 撮影:小林真之輔

超アニメエリア 『けものフレンズ』さばんなちほー 撮影:小林真之輔

『けものフレンズ』ミニトークショー 提供:ドワンゴ

『けものフレンズ』ミニトークショー 提供:ドワンゴ

けものフレンズ』の無料視聴可能な第1話は、ニコニコ動画で4ヶ月のうちに600万再生を記録した伝説の動画でもある。今回の超会議でも、かばんちゃんなどのコスプレイヤーが多く見られたほか、「超演奏してみた」ではホーンを含んだ大所帯バンドが『ようこそジャパリパークへ』を合奏、さらには“ジャパリバス”を模したニコニコ技術部による「ジャパリ馬車」も登場して会場を周回していた。

歌舞伎界や相撲界のほか、政党なども参戦したニコニコ超会議2017。「メジャーどころ」を巻き込みながら拡大してきたイベントだが、根底にあるのは草の根のニコニコユーザーだ。ニコニコ超会議2018の開催はまだアナウンスされていないが、続報に期待したい。

レポート・文・撮影:小林真之輔

超演奏してみた 撮影:小林真之輔

超演奏してみた 撮影:小林真之輔

会場を周回するジャパリ馬車 撮影:小林真之輔

会場を周回するジャパリ馬車 撮影:小林真之輔

イベント情報
ニコニコ超会議 2017(終了)

【開催日時】 2017 年 4 月 29 日(土)10:00〜18:00、30 日(日)10:00〜17:00
【主 催】niconico
【会 場】幕張メッセ国際展示場 1〜11 ホール、イベントホール
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