実在の事件を基に真の報道の意味を問う舞台

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「無頼茫々」

「無頼茫々」

風琴工房の新作舞台「無頼茫々」上演!

セクシャリティや老人問題、少年犯罪、終末医療など、今の日本に見え隠れする様々な問題点に着目し、常にマイノリティの側に立った目線で深く迫る風琴工房の新作「無頼茫々」が2015年9月12日(土)~20日(日)下北沢・スズナリにて上演される。

本作は、大正時代に実際にあった「白虹事件」に題材を取った新聞記者たちの群像劇。

「白虹事件」とは―当時の寺内正毅内閣を激しく弾劾する側の言論活動を取っていた大阪朝日新聞が、米騒動を取り上げたある大会を報じた記事で「白虹日を貫けり」という表現を使い世情を憂いた。ところがこの言葉は内乱が起こる兆候を表す故事成語であることから、当局から「風紀を乱す」という指摘をうけ、ライバル他社からの攻撃、市民の不買運動、右翼による襲撃事件など弾圧の的となり、最後には国家権力に屈服、かつての論調はすっかり鳴りをひそめてしまった、という事件である。

時は大正。 気骨のジャーナリスト陸羯南に憧れる堂海栄吾は、理想を抱いて日の出新聞社の門を叩く。しかし、そこで堂海が見たものは、「売れる新聞」であることを一義とし、政党のタイコモチ的な存在と成り下がった新聞の姿であった。堂海は、創社精神を取り戻すべく立ち上がる。最初は孤軍奮闘を強いられた戦いも、下層労働者に深く関わる変り種記者・村嶋帰一や、女性記者・高村紅子などを味方に得て前へ進みだす。上からの圧迫、発行停止処分など、言論の自由を脅かす社会的制裁に負けず堂海たちは、真の報道の意味とはなにかを求め、戦いはじめる。

脚本・演出は詩森ろば、出演は「宝塚BOYS」で宝塚歌劇の舞台に出る夢を抱えながら病と闘う青年を演じた板倉チヒロ(クロムモリブデン)を始め、吉増裕士(ナイロン100℃/リボルブ方式)、栗原茂(流山児★事務所)、酒巻誉洋金成均ほか。

「新聞に書かれなかったことは歴史から消えてしまう。」というシンプルな事実から浮かび上がる、「新聞」というものの真の意味、そしてジャーナリズムのあるべき姿を、風琴工房が物語を通じて観客に訴えていく。

本作と昨今の現代日本社会とを見比べると、どこか共通する「何か」が見えてくるに違いない。そして作品タイトルの「無頼茫々」に込められた意味も。

そこからどう思うか、どう動くかは観る者次第だ。

公演情報
風琴工房「無頼茫々」

日時:2015年9月12日(土)~20日(日)
会場:下北沢ザ・スズナリ
脚本・演出:詩森ろば
出演:板倉チヒロ(クロムモリブデン)、吉増裕士(ナイロン100℃/リボルブ方式)、栗原茂(流山児★事務所)、酒巻誉洋、金成均 ほか
公式サイト:http://windyharp.org/buraibobo/
FB:https://www.facebook.com/windyharp/

 

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