『天下を治めた絵師 狩野元信』展がサントリー美術館で開催 代表作を中心に幅広い画業を紹介
-
ポスト -
シェア - 送る
重要文化財 四季花鳥図 狩野元信筆 八幅のうち一幅 室町時代 16世紀 京都・大仙院 【展示期間:10/18~11/5】
『六本木開館10周年記念展 天下を治めた絵師 狩野元信』が、2017年9月16日(土)~11月5日(日)にかけてサントリー美術館にて開催される。
狩野元信(1477?~1559)は、室町時代に活躍した狩野派の二代目。狩野派とは、血縁関係でつながった「狩野家」を核とする絵師の専門家集団のこと。元信は、極めて卓越した画技を持ち、その作品は歴代の狩野派絵師の中で最も高く評価されていたという。
狩野派の台頭を支えた大きな要因のひとつに、「画体(がたい)」の確立がある。従来の漢画系の絵師たちは、中国絵画の名家(めいか)による手本に倣った「筆様(ひつよう)」を使い分け、注文に応えたが、元信はそれらの「筆様」を整理・発展させ、真・行・草(しん・ぎょう・そう)の三種の「画体」を生み出した。そして、その「型」を弟子たちに学ばせることで、集団的な作画活動を可能にしたという。
重要文化財 四季花鳥図 狩野元信筆 八幅のうち四幅 室町時代 16世紀 京都・大仙院 【展示期間:9/16~10/2、10/18~11/5】(ただし展示替あり)
重要文化財 禅宗祖師図 狩野元信筆 六幅 室町時代 16世紀 東京国立博物館 Image:TNM Image Archives 【展示期間:9/16~10/23】(ただし展示替あり)
また、元信は漢画系の絵画に限らずさらにレパートリーを広げ、日本の伝統的なやまと絵の分野にも乗り出す。濃彩の絵巻や、金屛風の伝統を引き継ぐ金碧画(きんぺきが)など、形状・技法の導入に加えて、風俗画や歌仙絵など、やまと絵の画題にも積極的に挑戦。とくに、扇絵制作には熱心に取り組んだという。
本展では、元信の代表作を中心に、その幅広い画業を紹介。また会場では、元信が学んだ偉大な先人たちの作品も、合わせて展示される。
重要文化財 瀟湘八景図 狩野元信筆 四幅 室町時代 16世紀 京都・東海庵 【展示期間:10/4~10/16】
重要文化財 酒伝童子絵巻 画/狩野元信 詞書/近衛尚通・定法寺公助・青蓮院尊鎮 三巻のうち巻三(部分) 室町時代 大永2年(1522) サントリー美術館 【全期間展示】(ただし展示替あり)
重要文化財 酒伝童子絵巻 画/狩野元信 詞書/近衛尚通・定法寺公助・青蓮院尊鎮 三巻のうち巻三(部分) 室町時代 大永2年(1522) サントリー美術館 【全期間展示】(ただし展示替あり)
京都市指定有形文化財 月次風俗図扇面流し屛風 「元信」印 六曲一隻 室町時代 16世紀 京都・光圓寺 【展示期間:10/11~11/5】
重要文化財 神馬図額 狩野元信筆 二面 室町時代 16世紀 兵庫・賀茂神社 画像提供:東京国立博物館 Image:TNM Image Archives 【展示期間:9/16~10/23】
※画像の無断転載・転用禁止。
天下を治めた絵師 狩野元信
会期:2017年9月16日(土)~11月5日(日)
会場:サントリー美術館