大谷康子、2015年度「川崎市文化賞」受賞
デビュー40周年に華を添える受賞
東京交響楽団のソロ・コンサートマスター※として活躍するヴァイオリニストの大谷康子は、今年デビュー40周年を迎えた。記念年のことしを1月5日に埼玉会館でのニューイヤーコンサートではじめ、東京交響楽団の演奏会に加えて自ら率いる弦楽四重奏団との演奏会、各地でのリサイタルなどなど、日々忙しく充実した活動を繰り広げている。今年これまでに彼女が出演した数々の演奏会の中でも、5月10日の「ミューザ川崎シンフォニーホール 名曲全集第107回」でやってのけた「一つの演奏会で四曲のヴァイオリン協奏曲を演奏」という離れ業は話題となった。
※女性がコンサートマスターを務める場合に「コンサートミストレス」と呼称するケースもあるが、ここでは東京交響楽団の表記に従った。
記念年を飾る演奏会の一つとして、パティシエ鎧塚俊彦をゲストに迎えて23日(水・祝)に開催される「大谷康子ヴァイオリンコンサート~ お菓子な名曲サロン」を前に大谷康子にまたひとつ勲章が加わった。「大谷康子が川崎市文化賞の2015年度受賞者に選ばれた」と9月16日に川崎市から発表されたのだ。
ミューザ川崎シンフォニーホールを本拠地に活動する東京交響楽団での活動、そして「川崎市市民文化大使として、市民向けのコンサートや、小中学校での音楽鑑賞教室など、音楽のまちづくりにも貢献」(受賞理由より引用)していることが評価されての選出は誰もが納得するところだろう。なお、今年度の同賞にはジャンルを超えて活躍するピアニストの小原孝ほかが選ばれている。
11月にはなんとジャズ・ピアニスト山下洋輔との共演が実現、そして12月にはキエフ国立フィルの来日公演でソリストを務めるなど、キャリアを重ねてなお彼女は注目のヴァイオリニストであり続けている。各地での演奏会も予定されているので、ぜひともお近くの演奏会で聴いてみることをお薦めしたい。
日時:2015/9/23(水・祝)13:30
会場:東京オペラシティ コンサートホール
出演:
大谷康子(ヴァイオリン)、藤井一興(ピアノ) 鎧塚俊彦(パティシエ)
曲目・演目:
ヨハン・シュトラウスII:ワルツ「ウィーンのボンボン」
R.シュトラウス:バレエ組曲「ホイップクリーム」より
R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ 第3楽章
サティ:アーモンドとチョコレートのワルツ(ピアノソロ)
サン=サーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ
チャイコフスキー:くるみ割り人形より「金平糖の踊り」
ルロイ・アンダーソン:クラリネット・キャンディ
レイチェル・ポートマン:映画「ショコラ」より
サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン
問合せ:ジャパン・アーツぴあ 03-5774-3040
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