年間シリーズチャンピオンにリーチをかけるのは誰!? ‟サーキットの狼”たちのマジバトル勃発! SUPER FORMULA 第6戦は超興奮レース必至!

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2017.9.18
第5戦のオートポリスで表彰台に立った3人(左から2位のフェリックス・ローゼンクヴィスト、2連勝のピエール・ガスリー、今季初入賞を果たした大嶋和也) Copyright © 2017 Japan Race Promotion Inc. All rights reserved.

第5戦のオートポリスで表彰台に立った3人(左から2位のフェリックス・ローゼンクヴィスト、2連勝のピエール・ガスリー、今季初入賞を果たした大嶋和也) Copyright © 2017 Japan Race Promotion Inc. All rights reserved.

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4月に鈴鹿サーキットでスタートしたスーパーフォーミュラも早いもので、このラウンド6、スポーツランドSUGO(宮城県仙台市、9月23日~24日)で残すは2戦のみとなった。戦闘能力でF1に引けを取らないほど完成度が高い今のスーパーフォーミュラ。2017年のバトルも終盤戦となり、ドライバー、チームとも栄冠をつかみ取るための重要な一戦を迎える。

マシンナンバー1、2を持つP.MU/CERUMO・INGINGの国本雄資、石浦宏明が今年も首位を譲らない。前戦のオートポリス(大分県)までに39.5ポイントを積み上げ、2位のTEAM MUGENに4ポイント差をつけている。しかし、チーム内の順位は昨年と逆だ。昨年の年間チャンピオンの国本雄資は今年、3戦目の富士(スピードウェイ)でポールポジションこそ獲ったものの、ポディウムの頂上にはいまだ立っていない。逆に36歳の遅咲きの苦労人、石浦宏明がその富士で優勝。第4戦のツインリンクもてぎ、第5戦のオートポリスで連続4位入賞を果たして計30.5ポイントとなり、シリーズチャンピオンレースで頭一つ抜け出した。過去5ラウンド、全レースでも入賞しており、その安定感は抜群だ。ハコ車レースのSUPER GTでもいい結果を残しており、今年は本人の人生にとっても最高のシーズンで終わりたいと思っていることだろう。2015年に念願のシリーズチャンピオンとなった石浦。2度目の載冠を狙っているものの、今までこのSUGOではあまり良い成績を残していない。それがゆえに、ここで結果を残し、チャンピオン争いにリーチをかけたいと思っているはずだ。

そのP.MU/CERUMO・INGINGチームの2連覇に待ったをかけようとしているのがTEAM MUGENだ。今年、F1昇格が噂されたもののチーム事情で流れ、この日本にやってきたピエール・ガスリー。ある意味鳴り物入りでフランスから日本に乗り込んできたわけだが、下馬評通りの実力を示したのはさすがと言える。初戦の鈴鹿こそノーポイントだったが、その後着実にポイントを重ね、第4戦、第5戦を連勝。この2戦で20ポイントを大稼ぎして、計25ポイントでランキング2位に浮上した。トップを走る石浦との差はわずか5.5ポイント。このSUGOを制すれば圧巻の3連勝となり、一気にトップに躍り出る可能性も出てきた。それを援護射撃したいのが同僚ドライバーの山本尚貴だ。もちろん、2013年のシーズンチャンピオンでもあり、サブに回るつもりはないのだが、初戦の鈴鹿で2位に入ってからは今一つ結果を出せていない(10.5ポイントでランキング9位)。第3戦~5戦までノーポイントで、コンストラクターズ争いを考えてもこのSUGOではポイント獲得が絶対条件だ。この2人がW上位入賞となると、最終戦の鈴鹿決戦が俄然面白くなる。

さて、コンストラクターズ争いでチャンピオンの可能性があるのは、上記2チームのほかでは、アンドレ・ロッテラーと中嶋一貴擁するVATELIN TEAM TOM’S、フェリックス・ローゼンクヴィストと大嶋和也が乗るSUNCO TEAM LEMANSだろう。ともに35ポイント、30.5ポイントで、チャンピオンシップはこの4チームに限られたと言っていいだろう。特にロッテラーは2013年から総合2位、3位、3位、2位と欲しいのはシーズンチャンピオンの称号だけだ。岡山TIサーキットで行われた第2戦の2レース目(このラウンドは変則2レース開催)で優勝、前戦のノーポイントが響いているが、現在計20ポイントで4位につけており、しかも今回のSUGOのコースレコードホルダーでもある。このSUGOでポディウムの頂点を狙っているのは間違いない。チーム内のポイントも肉薄しており、チーム力としては一番安定している。初戦ポールトゥウィンを飾った中嶋一貴(現在16ポイントで5位)も、ここで上位入賞を果たしコンストラクターズに貢献したいと思っているはずだ。

今年、5人がルーキードライバーとして参戦しているスーパーフォーミュラ。開幕前はピエール・ガスリーに注目が集まっていたが、レースを重ねるごとに評価がうなぎ上りになっているのはSUNCO TEAM LEMANSのフェリックス・ローゼンクヴィスト(スウェーデン)だ。あのアイルトン・セナやミハエル・シューマッハが制した「F1への登竜門」的レース、マカオF3を2014年、2015年と連覇。実力は折り紙付きで、直近の3レースで2位、3位、2位と優勝カウントダウン状態になっている。レース本番でもファステストラップを更新するなど、一発の速さも兼ね備えており、今回のレースぶりにも注目が集まる。

こうしてみると、SUGOに合わせたマシンセッティングやチーム戦略はもちろんのこと、各ドライバーの思い、思惑がレース中に交錯し、その一瞬一瞬の判断が勝敗を分ける。まだまだ混とんとしているチーム、ドライバーのチャンピオン争い。秋が深まりつつあるこの季節、杜の都仙台は、スーパーフォーミュラの咆哮とサーキットの狼と化す各ドライバーの気持ちが交錯する激しいバトルの場となるだろう。

イベント情報
2017年全日本スーパーフォーミュラ選手権第6戦

 日時:公式予選 9月23日(土/祝)、決勝 9月24日(日)
 会場:スポーツランドSUGO インターナショナルレーシングコース(宮城県仙台市)
 前売り観戦:シングル(1人) 5,200円、ペア(2人) 9,400円、トリプル(3人) 14,100円、グループ(4人) 18,800円、レディース 4,200円(すべて自由観戦エリア、2日間通し券)

 
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