美への執着、老いへの恐怖――高級娼婦という過去を持つ女性作家ネリー・アルカンの生涯を辿るビッグプロジェクト発表会見に25組50名をご招待
ネリー・アルカン (C)Ulf Andersen/Getty Images
カナダ人女性作家ネリー・アルカンの人生と作品の世界観を再発見する3ヶ月連続ビッグプロジェクト「Discover Nelly Arcan ─ネリーを探して─」(通称:DNA)がこの秋スタートする。プロジェクトの詳細を伝えるべく、10月2日(月)カナダ大使館オスカー・ピーターソンシアターにてDNAプロジェクト発表会見の実施が決定。その会見に一般のお客様25組50名を招待することがわかった。
本プロジェクトは、2017年に建国150周年を迎えたカナダの女性作家、ネリー・アルカンにフォーカスし、本・映画・舞台の3本柱で3ヶ月連動企画を実施するというもの。
カナダ・ケベック州にて生まれたネリー・アルカンは、2001年にフランスの名門出版社へ原稿を送ってから2週間で出版が決まり、作家としてデビュー。仏文学界で権威のある文学賞にノミネートされ、一躍有名作家の仲間入りを果たした。同時に、発売された小説がオートフィクションだったため、元高級娼婦である彼女自身とその美貌へも多くの注目が集まることになる。その後8年間は作家として活動するものの、2009年9月に自宅のアパートで首つり自殺をしているのを発見され、36歳の若さでその生涯を終えるという劇的で壮絶な人生を歩んだ。
小説家として生きた8年間で、ネリーは心の内側に秘めた思いの丈を爆発させ、強烈で目をそらしてしまいたくなるような作品を数多く残した。彼女が小説の中で紡いだ言葉は、彼女の中で渦巻いている痛みや矛盾、葛藤が織り込まれており、自分の中に燃えたぎる情念とともに吐き出された言葉たちだ。
DNAでは、9月に彼女のデビュー作となった小説「ピュタン」を翻訳の松本百合子の改訂訳でパルコ出版から発売。10月には、ネリーの半生を描き、昨年トロント国際映画祭にてプレミア上映されたこともある映画『ネリー・アルカン 愛と孤独の淵で』をYEBISU GARDEN CINEMA他順次ロードショー。11月には、カナダ人のマリー・ブラッサール演出で松雪泰子ら豪華女優陣が出演する舞台『この熱き私の激情~それは誰も触れることができないほど激しく燃える。あるいは、失われた七つの歌』を天王洲・銀河劇場他にて上演する。本舞台は小説「ピュタン」他、ネリーが書き残した小説の言葉をコラージュし、6人の女優と1人のダンサーのみの出演者で彼女の生涯を表現するという。
今回招待が決まった10月2日実施の記者会見には、舞台『この熱き私の激情』主演の松雪泰子をはじめとする女優陣、および演出家のマリー・ブラッサール、書籍の翻訳者・松本百合子らが登壇予定。記者会見へ参加希望の方は、パルコステージ公式ホームページ(http://www.parco-play.com/web/program/gekijo2017/)より応募してほしい。
【日程】10月2日(月)
松雪泰子、小島聖、初音映莉子、宮本裕子、芦那すみれ、奥野美和、霧矢大夢(舞台『この熱き私の激情』出演)マリー・ブラッサール(舞台演出)、松本百合子(書籍「ピュタン」翻訳)
【司会】中井美穂
本会見に25組50名をご招待いたします。
詳細・申し込みは、パルコステージ公式ホームページよりご確認ください。
銀河劇場
アステールプラザ広島 大ホール
2017年11月23日(木)
北九州芸術劇場 大ホール
2017年11月25日(土)〜26日(日)
ロームシアター京都 サウスホール
2017年12月5日(火)〜5日(水)
穂の国とよはし芸術劇場PLAT主ホール
2017年12月9日(土)〜10日(日)
■スタッフ
翻訳:岩切正一郎